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速報解説 NVIDIA決算
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2026年2月26日

2月26日朝にNVIDIAは決算を発表。圧倒的な強さと自信が浮き彫りになった。 その背後にある強みとは何だったのか?今後の成長予測は? 業界歴40年の大山聡氏が最速で解説。 <収録日> 2026年2月26日9:30 <ゲスト> 大山聡|グロスバーグ代表 慶應大院修了後、1985年東京エレクトロン...
NVIDIA決算、AI市場の未来を読み解く:バブル論を超えた実態
2024年2月26日早朝、NVIDIAの決算が発表された。市場の予想をはるかに上回る驚異的な数字は、多くの専門家や投資家を唸らせたに違いない。AIブームを牽引するNVIDIAは、果たして本当にバブルの中にいるのだろうか。それとも、壮大な技術革新の序章に過ぎないのか。
本稿では、NVIDIAの最新決算の詳細から、その驚異的な収益力、成長を支える要因、潜在的なボトルネック、そして「AIバブル論」の真偽までを深掘りする。AI市場の最前線に立つNVIDIAの実力と、今後の展望について業界歴40年の大山聡氏に聞いた。

Q. NVIDIAの最新決算は、具体的にどれほど強かったのか?
今回の決算は、市場の期待をはるかに上回るものであった。まず、実績は従来のガイダンス650億ドルに対し、681億ドルと大きく超過した。さらに驚くべきは、次の四半期のガイダンスである。

多くの予測が700億ドル程度と見込まれていた中で、NVIDIAは780億ドルという数字を提示し、アナリストたちを驚かせた。これほど強い数字を叩き出したことは、株式市場全体にも極めてポジティブな影響を与え、その勢いは現在も続いている。
Q. なぜNVIDIAはこれほど高い粗利率を維持できるのか?
NVIDIAの収益力の象徴とも言えるのが、その驚異的な粗利率だ。今回の決算では、前四半期の73.4%をさらに上回り、75.0%という極めて高い水準を記録した。
これは、ハードウェア製品を主とする企業としては異例の数字であり、NVIDIAがAI半導体市場において、事実上「競合相手のいない」独占状態にあることを如実に示している。
製品単価が数万ドルに上る高価な半導体を、これほどの高利益率で販売できるのは、需要が供給を圧倒的に上回る「売り手市場」であることと、彼らが持つ圧倒的な技術優位性の賜物であろう。
Q. NVIDIAの急成長を牽引する主要な要因は何か?
成長の最も大きな要因は、間違いなくデータセンター向けの事業にある。売上の大半がこのセグメントによって占められ、とりわけGAFAMに代表される大手ITベンダーからの旺盛な需要がNVIDIAの業績を力強く牽引している状況だ。

NVIDIAの成功は、単に需要に恵まれているだけでなく、毎年新しい世代のAIプロセッサーを市場に投入する戦略にも裏付けられている。2024年のヒット商品H100に続き、GB200がリリースされ、今年半ばにはさらに進化したRubinが登場予定である。
こうした絶え間ない技術革新が、顧客の進化するニーズに応え続け、結果として競合他社に追随を許さないポジションを確立させている。事実、GB200だけで3,500億ドル、会社全体の受注残高は5,000億ドルを超えるとの推計もあり、この数字から見ても、需要が売上を桁違いに上回っていることが理解できる。
Q. 今後のNVIDIAの成長には、どのようなボトルネックが存在するのか?
NVIDIAの今後の成長を制限するのは、需要ではなく供給能力である。現状、AIプロセッサーの供給には主に二つのボトルネックが存在する。一つは、AI処理に不可欠な高速DRAM「HBM」(High Bandwidth Memory)の供給だ。
HBM市場ではSKハイニックスがメインサプライヤーだが、その生産能力はNVIDIAが必要とする量の7割程度しかカバーできない。残りはサムスンやマイクロンが供給する形だが、SKハイニックスとの共同開発という強固な関係もあり、このシェアがすぐに変わる可能性は低い。HBMの価格は通常のDRAMの5~10倍と言われるほど高価だが、品質と供給の安定性が何よりも重視されている。
もう一つのボトルネックは、TSMCの先進パッケージング技術「CoWoS」の生産能力である。この後工程がNVIDIA製GPUの出荷量をほぼ決定づけるほど、非常に逼迫している状況が続く。専門家は、HBMとCoWoS、どちらか一方が供給の制約となっているわけではなく、両者が同時にボトルネックとなっている可能性を指摘している。こうした供給不足は、今後2年から3年は続くと見られており、NVIDIAの生産体制は、まだこの旺盛な需要に完全には追いつけていない現実がある。
Q. 「AIバブル」という見方に対して、今回の決算はどう影響を与えたか?
今回のNVIDIA決算発表後の説明会では、「AIバブル」という言葉は、アナリストからの質問としても、NVIDIAの経営陣からの言及としても一切出なかったという。

これは極めて象徴的である。これほど圧倒的な実績と先行きの強い見通しが示されたことで、市場の関心は「これがバブルか否か」といった投機的な議論から、「この驚異的な成長がいつまで続くのか」という現実的な問いへと完全にシフトしたと言える。
今回の決算は、NVIDIAの成長が短期的な流行り廃りではなく、実需に裏打ちされた本質的な産業変革を推進していることを示し、「AIバブル」論に決定的な終止符を打った可能性が高い。
Q. 中国市場への影響は?そして、NVIDIAのAI戦略の将来的な展望とは?
中国市場を巡る地政学的リスクは、NVIDIAにとって重要な要素だが、同社は次期四半期の強気な業績見通しに中国向けの需要をあえて含めなかったと述べている。
これは、中国市場を除外してもなお、十分な成長が見込めるとの自信の表れである。現在、米国政府の輸出規制によって一部中国向け製品の承認が進む一方で、中国政府が国産AI半導体の推進を理由にNVIDIA製品の採用を抑制する動きも見られ、この市場は依然として不確実性が高い。
しかし、NVIDIAの視座ははるか先を見据えている。現在の生成AIの隆盛は、AI革命全体の「黎明期」に過ぎないと認識しているのだ。今後は、ロボット工学や自動運転といった物理的な世界と連携する「フィジカルAI」の領域が、さらなる成長ドライバーとなることを期待している。
つまり、デジタルAIで培った技術とエコシステムを物理世界に応用することで、AIの普及は新たな次元に進むと見込んでおり、NVIDIAはその中心でGPUの需要をさらに拡大しようとしている。
Q. 次世代GPU「Rubin」は、NVIDIAの市場ポジションをどのように強化するのか?
NVIDIAは、毎年新たなGPUアーキテクチャを発表する戦略を継続しており、今年の半ば頃には次世代GPU「Rubin(ルービン)」が登場すると予測される。
この新モデルは、現在のGB200の後継として期待されており、特にDRAM技術における革新が注目されている。具体的には、HBM3EからHBM4への移行が予定され、DRAMの入出力ピン数が従来の1024本から2048本へと倍増するという。
この技術的な飛躍は、後工程における微細化技術を一段と進化させ、AI処理能力の劇的な向上をもたらすだろう。こうした継続的な技術革新がNVIDIAの圧倒的な市場支配力を支え、競合を寄せ付けない状況を今後も維持していく見込みだ。Rubinの投入により、NVIDIAのAI半導体における優位性はさらに強固なものとなるだろう。