
S&P500とオルカンのリアル成績表は?新NISA元年総決算【篠田尚子】
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2024年12月30日
EXIT・りんたろー。と国山ハセンが株・保険・住宅など資産運用にまつわるスキルセットを学ぶ。2024年最後の配信回は新NISA元年総決算。ファンドアナリスト・篠田尚子氏がS&P500やオルカンを取り巻く環境を解説 <ゲスト> 篠田尚子(ファンドアナリスト/楽天証券資産づくり研究所 副所長) htt...
「投資信託はテックに寄せるべき?実践的ポートフォリオ構築術」専門家が語る2025年NISA戦略

Q. 2024年の投資市場はどうだったのでしょうか?
2024年は投資市場全体が上昇傾向にあり、特に日本の投資家にとっては「追い風参考記録」の状態だった。この状態は、円安の進行により海外株式の円建てリターンが大きく膨らんでいることを意味する。例えば、S&P500のドル建てリターンと円建てリターンには約80ポイントもの差がついている。これは2020年末にドル円が103円台だったのに対し、その後150円台まで円安が進んだ影響が大きい。
投資家は円安による「錯覚」に注意が必要だ。2022年には実はドル建てでも円建てでもマイナスリターンだったが、日本の投資家はそれをあまり実感していなかった。これはそれまでの円安効果による大幅なプラスがあったためだ。
Q. オールカントリー投資とS&P500、どちらがおすすめですか?
日本では「オールカントリー」ファンドが空前のブームとなっているが、海外ではそこまで一般的ではない。興味深いことに、オールカントリーの値動きは実質的にS&P500とほぼ変わらなくなっている。これは米国株式市場の存在感が極めて大きくなっているためだ。オールカントリーは時価総額ベースの指数のため、米国市場のインパクトが全体に大きく反映される仕組みになっている。
S&P500はわかりやすさがメリットで、これを基本としつつ、日本株や新興国株(インドなど)を組み合わせるポートフォリオ戦略も考えられる。

Q. 米国株市場の上位銘柄の変化について教えてください
S&P500の上位構成銘柄は時代とともに大きく変化している。1990年代はIBMが上位だったが、2000年前後はシスコシステムズやMicrosoft、Intelなどのテック企業が台頭。意外なことにAppleが上位構成銘柄に入ったのは2010年代からで、iPhoneの成功がきっかけだった。2020年代に入るとAmazonやTeslaが上位に入り、2024年にはNVIDIAが急上昇している。
上位銘柄への集中度は近年特に高まっており、例えばAppleとNVIDIAはそれぞれS&P500の約7%を占めている。これは過去最高水準だ。

Q. インデックス投資の弱点はありますか?
インデックス投資の大きな弱点は「先取りができない」点だ。インデックスはあくまで現在の市場状況を反映するものなので、例えば2010年頃からNVIDIAに投資していた場合のような大きなリターンは期待できない。
また、Teslaのように指数に組み入れられた時点ですでに割高だったというケースもある。先取りを目指すなら個別株投資やアクティブファンド、特定のセクターに集中投資するという選択肢も考慮すべきだ。
Q. 理想的なポートフォリオ構築法とは?
理想的なポートフォリオは、自分で調べて納得のいく投資先で構成するべきだ。例として紹介されたポートフォリオでは、以下のような特徴がある:
1. 国の分散:米国、日本、インドに絞り込み
2. 日本株は日経225を積立投資
3. 米国株はテック系(ファングプラス)に比重
4. 半導体セクターに特化した世界半導体ファンド
5. インドは複数のファンドで分散(インフラ系含む)
このポートフォリオは「攻めつつも分散」を実現している。アクティブファンドとインデックスファンドをバランスよく組み合わせており、投資信託をうまく活用している点も特徴だ。
Q. 今後の投資戦略でポイントとなることは?
2025年の投資戦略では、「引き出し投資を増やす」ことが重要だ。これは投資先の選択肢を増やすという意味である。NISAは恒久化されたため、長期的な視点で投資先を考える必要がある。
円安効果に頼りすぎず、まだ注目されていない投資先を見つけることも重要だ。日本株のように一時的に調整している市場にも目を向けるべきだ。
また、ポートフォリオの見直しも大切で、利益が出ている部分を部分的に売却して利益確定することも検討すべきだ。
Q. 投資を始めたばかりの人へのアドバイスは?
投資はお金を管理することの延長として捉えるといい。コロナ禍をきっかけに多くの人が生き方や働き方を見直すようになり、お金と時間のバランスを考えるようになった。そのプロセスで資産運用への関心が高まっている。
初心者は以下のポイントを押さえるといい:
- インフレを意識した資産形成を心がける
- 投資信託を活用し、手軽に分散投資を実現する
- 積立投資で相場の上げ下げを平準化する
- 自分自身で調べて納得した投資先を選ぶ
- 長期的な視点を持つ
最終的には、自分の価値観や目標に合った投資スタイルを確立することが成功への鍵となる。

