
#2 営業編 Part2 27歳(社会人4年目) 年収700万円
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2023年10月5日
「今の会社にはそこそこ満足。でも、将来のキャリアのためには今から転職活動をしたほうがいい?」そんな悩める20代ビジネスパーソン3人がマイナビエージェントが誇るキャリアアドバイザーにガチンコ生相談!転職すべきか、現職にとどまるべきか?じっくり話を聞いて導き出したプロの答えとは?計5回配信の第2弾【sp...
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夢だった世界一周から「戻れるキャリア」を!高待遇な外資系IT企業を退職する男性の“超リアルな悩み”とその解決策
社会人4年目、高待遇な外資系IT企業でプリセールスを務める27歳男性が、退職し夢の世界一周へ旅立つ決断を下した。
人生を豊かにするこの大きな一歩の裏には、帰国後のキャリアに対する拭いきれない不安があった。
長期のブランクは転職市場でどのように評価されるのか、再び活躍できる道はあるのか。
ここでは、旅立つ前のリアルな悩みと、キャリアの専門家が示した実践的な解決策を解説する。
Q. 世界一周のような長期ブランクは転職で不利になるのか?
世界一周のような長期ブランクが転職において不利になるかというと、それはケースバイケースだ。ネガティブに見られる場合もあれば、高く評価される場合もある。重要なのは、単なるブランク期間ではなく、その期間中にどのような経験を積み、何を学んだかという中身である。
相談者の山口さんのように、「27歳で世界一周する」という明確な目的を持ってキャリアプランを立て、現職で着実に経験を積み、資金を貯めてきた場合は、目的意識の高さや計画性が評価対象となる。旅を通じて得た学びやスキルが、次に就職する企業でどのように活かせるかを具体的に語れれば、キャリアの空白期間はむしろポジティブな経験として見なされる可能性がある。期間の長さ自体が本質的な問題ではないとの見解もある。
Q. 長期海外滞在中に磨くべきスキルは何があるか?
長期海外滞在中に磨くべきスキルは、IT技術のような専門技術よりも、普遍的な「人間力」である。IT業界の変化は非常に速く、2年間のブランクがあれば技術知識は陳腐化する可能性が高い。
そこで注目されるのが「非認知能力」である。これは、学力やIQのように数値で測れる認知能力に対し、意欲、コミュニケーション能力、自律性、協調性、問題解決能力、柔軟性など、数値化できない内面的な能力を指す。旅は、多様な文化や価値観に触れ、予期せぬ困難に直面し、それを自力で乗り越える経験の宝庫だ。こうした経験は、主体性、対人スキル、適応能力を向上させる。キャリアの専門家は、旅を通じて目的意識を持ち、得られた経験を次に活かすこと、そして「人間力」を向上させることが重要だと指摘する。
これらの能力は、ビジネスのどの分野でも普遍的に求められる資質であり、年齢を重ねても経験によって磨き続けることが可能だ。旅の期間は、これらの「人間力」を鍛える絶好の機会と捉えるべきである。
Q. 同業界への再就職とキャリアチェンジ、給与への影響は?
帰国後の再就職を考える際、元の業界に戻るか、それともキャリアチェンジを目指すかで、給与面を含む待遇は大きく変わる可能性がある。
同業界への再就職は、これまで培ってきた知識やスキルがあるため、企業側も採用しやすい。ブランク期間が2年あったとしても、戦力としての期待値は比較的高く、現在の給与水準に近い待遇で入社できる可能性は十分にある。これは、企業にとって経験者が即戦力となり得るためである。
一方で、キャリアチェンジは、業界と職種の双方を変える場合、給与や待遇の維持が難しくなる可能性がある。特に未経験分野では、現職と同等の年収を期待することは難しいだろう。ゼロからのスタートとなるため、給与水準もその分下がる傾向にある。
したがって、高待遇を維持したい場合は、同業界での再就職を視野に入れるのが賢明である。ただし、旅を通じて得た経験をキャリアチェンジ先の業界・職種で明確に活かせると示せれば、この限りではない。結局は、自身の強みとキャリアビジョンをいかに明確にし、説得力をもって伝えられるかが鍵となる。
Q. 帰国後の転職活動はいつから始めるのが適切か?
帰国後の転職活動は、焦って旅の最中から始める必要はない。転職市場での活動は短期決戦であり、準備から内定獲得までの平均期間は約2ヶ月とされている。履歴書や職務経歴書の準備、自己分析、企業選定といった前段階の期間を合わせても、数ヶ月以内に集中して取り組むのが一般的だ。
旅の最中にキャリア相談を行うことも可能だが、物理的な距離や時差、環境の変化などを考えると非効率になりがちである。むしろ、旅を通じて得た経験や学びを深く整理し、自己分析に時間を費やす方が建設的である。
したがって、帰国後、まずは旅の経験をじっくりと振り返り、今後何をしたいのか、どのようなキャリアを築きたいのかを明確にする期間を設けるべきだ。その後、自身の経験やキャリアプランを整理し、万全の準備が整ってから本格的な転職活動を始めるのが最も効果的である。
このアプローチにより、旅で培った非認知能力を最大限にアピールし、納得のいく転職先を見つけることができるだろう。
Q. 退職した会社に戻る「アルムナイ制度」とは何か?
「アルムナイ制度」とは、一度退職した従業員(アルムナイは「卒業生」の意味)を再雇用する制度のことである。終身雇用が主流だった時代は、退職者は「裏切り者」として見られがちであったが、現代ではキャリアの選択肢として認識が大きく変化している。
この制度は、企業にとって能力や実績が分かっている優秀な人材を再び獲得できるメリットがある。入社時の研修コストも削減でき、即戦力として期待できる。個人にとっては、異なる環境で新たな経験を積んだ後、勝手知ったる会社に安心して戻れる選択肢となる。
大企業や上場企業では70%以上が導入しており、金融業界やメーカーといった伝統的な企業でも採用が進んでいる。アルムナイ制度は単なる出戻りではなく、退職者が築いた社外のネットワークや新たなスキル、知見を組織にもたらす役割も期待されている。良好な関係性を保って退職すれば、将来的に再びその企業で活躍する道が拓ける可能性もある。
Q. アルムナイ制度を活用するためのポイントは何であるか?
アルムナイ制度を有効活用するためには、いくつか重要なポイントがある。まず、会社に在籍していた時の実績と貢献が必須である。退職時に優秀な人材であると認識されていなければ、再雇用候補とはなり得ない。
次に、退職時、そして退職後も良好な人間関係を維持することが極めて重要だ。上司や同僚と円満な関係を保ち、必要に応じて連絡を取り合っておくことで、会社からの「戻ってきてほしい」という打診や、再就職への扉が開かれやすくなる。良好な人間関係は、アルムナイ採用を導入しているかどうかに関わらず、将来的なキャリアを考える上で常に大きな財産となるだろう。
また、アルムナイは単に再就職の道を開くだけではない。退職者が築いたネットワークや、外部で得た知見を通じて、前職の企業と新たなビジネス協業を生み出す可能性もある。つまり、退職者と企業はビジネスパートナーとして Win-Win の関係を築くことも可能である。山口さんのように現職の上司との関係が良好であれば、将来的にこの制度を大いに活用できる可能性を秘めていると言えよう。
Q. 旅中にキャリアを深く考える必要はあるか?
結論として、旅の最中に深くキャリアについて考える必要はない。キャリアアドバイザーもこの意見に同調している。山口さんのように明確な目的を持って世界一周に出る場合、旅で得られる経験は無限大である。どのような学びや気づきが得られるかは、実際に旅に出てみなければ分からないことが多い。
旅の途中でキャリアを考えることに固執しすぎると、目の前の貴重な経験や機会を見逃してしまう可能性がある。現時点で未来のキャリアについて思い悩むよりも、旅のあらゆる局面に没入し、その経験を最大限に吸収することが賢明である。
そして、帰国後に改めて得た経験を整理し、それらが将来のキャリアにどう繋がるかを考える方が、より柔軟で、かつ建設的なキャリアプランを構築できるだろう。不安は一度手放し、今しかできない体験に集中することこそが、未来のキャリアを豊かにする最良の道となる。
