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北中米W杯も主役はメッシなのか?【木崎伸也×ミムラユウスケ】
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2026年6月18日

6/18 (木)9時30分から生配信 W杯の現地取材をしている木崎伸也、ミムラユウスケと「初戦でハットトリックを達成した”メッシ”」について語る。 これは、アーカイブ映像です。 <ゲスト> 木崎伸也|スポーツライター 1975年、東京都生まれ。2002年夏にオランダへ移住。翌2003年から6年間...
日本代表、ワールドカップの裏側:異例のミーティングから個の時代まで
サッカー日本代表が世界の舞台で躍動する中、その裏側では選手たちのどんな葛藤や戦略があったのか。
本稿では、異例の選手ミーティングから主力選手のコンディション、今後の戦術展望、そして世界全体のサッカートレンドまで、今回のワールドカップの深層を紐解いていく。 日本代表が目標とする「優勝」への道のりは、一筋縄ではいかないが、そのたびにチームは成長を続けているようだ。

Q. 日本代表が異例の2度目の選手ミーティングを開催した理由は何か?
今回、日本代表はチュニジア戦の3日前にオフ明けのタイミングで選手ミーティングを実施した。 長友選手が「1つの大会で2回やるのは異例」と語ったように、これは極めて珍しいことである。 主な理由は二つある。一つは、ワールドカップにおいて過去7大会で日本の第2戦は3分3敗と一度も勝ちがなく、「鬼門」とされてきたからだ。 もう一つは、オランダ戦の翌日はリカバリー、その翌日がオフと続き、気が緩みやすいタイミングで改めてチームの意識を引き締める必要があったからである。 通常の重苦しいミーティングとは異なり、今回のミーティングは練習場のシアターで5〜10分程度の短い時間で行われた。 板倉選手の呼びかけにより、長友選手が中心となりほぼ一人で語り、チームの意識を共有して終了した「ライト版」とも呼べる形式であった。
Q. なぜ第2戦はワールドカップの鬼門とされているのか?
過去のデータが示す通り、日本はワールドカップの第2戦で苦戦を強いられてきた。その背景には、初戦にピークを持っていくチーム全体の準備と、それが終わった瞬間の緊張の緩みがある。 これは多くの選手が語る普遍的な傾向だ。 さらに、4年前の大会ではドイツに勝利した直後、スペインがコスタリカを7-0で粉砕したのを見て、多くの選手がコスタリカ戦に対して「俺たちもいける」と楽観視し、結果として敗れたという反省点がある。 しかし、今回の状況は少し異なる。 キャプテンの遠藤選手はメンタル的なスーパーエリートであり、かつては戦術的なすり合わせを優先し、ミーティングをあまり積極的に行わないタイプだった。 ワールドカップ最終予選時には「ミーティングをしている時間があるなら、戦術のすり合わせに使いたい」とまで言い、実際にミーティングを行わなかったという。 そのため、今回は異例のミーティングが「3年ぶりに帰った実家のご飯がうまい」かのように、選手たちにとって逆に新鮮に機能し、ポジティブな効果をもたらしたようだ。
Q. 主力選手たちのコンディションはチュニジア戦にどう影響するのだろうか?
久保選手については、公式な診断は明かされていないものの、複数の報道からグループリーグでの出場は難しいという見方が支配的である。 しかし、決勝トーナメントからは出場できるのではないかという希望も寄せられている。 一方、エースストライカーである上田選手は、オランダ戦後、別メニューで調整した。 本人は「大丈夫」と語っているが、木崎氏によると、ワールドカップの疲労度は通常の1.5倍から2倍と言われ、上田選手もその影響を受けている可能性が高いという。 ただし、ランニング時にスパイクを履いていたことから、単なる疲労回復が目的であり、軽傷である可能性も指摘されている。 上田選手のチュニジア戦での起用を巡っては、専門家の間でも意見が分かれる。 木崎氏は決勝トーナメント以降の長丁場を見据え、ターンオーバーやベンチスタートによる温存を提案。 これに対しミムラ氏は、チュニジア戦での勝利がグループリーグ突破に大きく影響するため、上田選手自身が無理なく最善を尽くすことを望んでいると解釈し、起用を推奨する。 森保監督の采配が注目される状況である。

Q. チュニジア戦での勝利は日本代表にとってどのような意味を持つのか?
チュニジア戦で勝利を収め、勝ち点4を獲得することは、グループリーグ突破の可能性を劇的に高める。 過去4大会のデータを分析すると、グループ3位に終わった36チーム中35チームが勝ち点3以上を獲得していた。 つまり、勝ち点3あれば3位以内はほぼ確実であり、勝ち点4を獲得できればさらにその確率は高まることになる。 また、今大会ではグループ3位の12チーム中8チームが決勝トーナメントに進出できるレギュレーションとなっている。 勝ち点4であれば、その中の「半分のチーム」という確率に加え、75%の確率で決勝トーナメントに進めるため、事実上突破はほぼ確実となるだろう。 これは単なる一勝以上の意味を持つ。例えば、グループリーグを上位で通過できれば、決勝トーナメントでフランスのような優勝候補と早期に当たることを回避できる可能性がある。 森保監督自身もフランスに対しては「勝てる絵がなかなか思い浮かばない」と関係者に漏らしたことがあり、チームにとって避けたい相手の一つだ。 チュニジア戦での勝利は、日本代表のトーナメントを大きく左右する重要な分岐点となる。
Q. チュニジア戦ではどのような選手起用と戦術が予想されるのか?
チュニジアが守備的にくることを想定した場合、シンプルなクロスボールが有効な攻略法になる可能性があると分析されている。 そこで、質の高いクロスを供給できる菅原由勢選手の先発起用が現実味を帯びている。 久保選手の負傷離脱が濃厚な状況では、シャドー(攻撃的MF)には左利きの堂安選手が入る布陣が有力視されている。 堂安選手が相手ディフェンスを押し込み、菅原選手がクロスを供給する連携から、ファーサイドに走り込む中村敬斗選手や、中央のフォワードがゴールを狙う展開が期待される。 もし上田選手が休養する場合は、小川選手や町野選手がセンターフォワードとして先発する可能性も十分にある。 また、菅原選手はクロスに飛び込んで自身でシュートを狙う能力も高く、今大会中にさらにその能力を発揮することが期待される。
Q. 今大会はなぜ個人の能力が戦術以上に際立っているのか?
メッシのハットトリック、エムバペやケインの連続ゴールなど、今大会ではスター選手の個の輝きが際立っている。 ドイツの新聞はこれを「戦術ではなく個人を楽しむ大会」と評したほどである。 これは現代サッカーにおける戦術のコモディティ化が原因ではないかと指摘されている。 アーセナルのアルテタ監督も指摘するように、どのチームも戦術的な学習熱心になり、似たようなサッカーをするようになった結果、戦術だけでは差がつきにくくなったのだ。 加えて、ユーロやアジアカップのような国際大会で出場枠が増えたことで、これまで経験が少なかった国々も強豪と対戦する機会が増加。 世界のサッカーレベル全体の底上げが進み、トップ国とそれ以外の国との差が縮まった。 これにより、緻密な戦術と守備の成熟が進む中で、試合を打開できる「特別な個人の能力」の価値が相対的に高まったのである。 多くの強豪国がオープンな攻め合いを展開する中で、日本代表は「絶対に隙を見せない」という、ある意味異質な「守備的かつ堅実なサッカー」で戦っている。 「特別な個」に頼らず、組織力と規律で対抗する日本のスタイルは、世界的なトレンドとは異なるものの、それがかえって日本のオリジナリティであり強みとなっているのだ。
Q. スター選手の活躍が続く中、アルゼンチンの優勝確率はどれくらいと見られているのか?
メッシは開幕戦からハットトリックを達成し、圧倒的な存在感を見せつけた。そのパフォーマンスの高さから、早くもアルゼンチン国内では「メッシがもう一度ワールドカップに出るのでは?」といった声が上がるほどだ。 チームメイトもメッシへの敬愛が強く、彼を生かすプレーに徹しているため、チーム全体として個の輝きが増幅される好循環が生まれている。 アルゼンチンの完成度は非常に高く、大会前はブラジルの方が優勝確率は高いと見られていたが、現時点ではブラジルと並ぶ優勝候補と評価が上がっている。 一方、メッシと並び称されるクリスティアーノ・ロナウドは、初戦ではゴールキーパーよりもタッチ数が少なかったと報じられるなど、メッシとは対照的なスタートを切っている。 日本代表の選手たちも、「優勝」を目指す意識の高さから、自身の試合だけでなく他国の試合を分析的な目線で視聴しているという。 特に三笘選手は、対戦の可能性のあるチームを分析することが決勝トーナメントに向けて重要だと考えている。 強豪国を肌で感じながら、自身の目標を高く設定するチームの姿勢は、過去の大会とは一線を画している。
