BODY SKILL SET
【プロがやっている鬼の体幹トレ】疲れにくく痩せやすい体を作る
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2026年1月24日

合理的な動作で疲れにくい体づくり。機能的な美しさを目指すトレーニングとは。筋トレで成果が出ない人の罠とは。 ビジネスパーソンのための肉体戦略を清水忍氏に聞いた。 撮影場所:完全個室トレーニングジム【 RE1 PRIVATEGYM 】 ▼公式サイトhttps://re1gym.relong.jp/ ...
「体幹」を本当に理解しているか?パフォーマンスを最大化する「使える体」の作り方
「体幹トレーニング」と聞いて、まず何を想像するだろうか。
多くの場合、地面にうつ伏せになって体を一直線に保つプランクや、仰向けになって起き上がる腹筋運動といった静的な姿勢保持や単体の筋肉を鍛える動作を思い浮かべるはずだ。
しかし、身体運動の専門家は「体幹を鍛える」という言葉が一人歩きし、その真の意味が誤解されている現状を指摘している。
本当に「使える体」を手に入れるためには、一体どのような体幹トレーニングが必要なのだろうか。本稿では、動画内容を基に、体幹の役割から実践的なトレーニング法、そしてそれがもたらすメリットまでを徹底解説する。

Q. 体幹を鍛えることの本当の意味は何でしょうか?
多くの人々が「体幹」という言葉から、ただ頑丈な胴体を作り上げるイメージを持つが、その本質は違う。
体幹の最も重要な役割は、下半身と上半身を繋ぐ「架け橋(ブリッジ)」として機能することだ。
下半身が生み出した力が上半身にロスなく伝わり、効率的な全身運動を可能にするための連結部分が体幹である。
この連結がしっかりしていなければ、せっかく生み出された力も体幹で吸収されてしまい、思った通りのパフォーマンスは発揮できない。そのため、体幹トレーニングの目的は、この下半身と上半身の「連動性」を最大限に引き出すことにあると言える。
Q. プランクはどのくらいの時間行うのが適切ですか?
体幹トレーニングの代名詞とも言えるプランクだが、その立ち位置を正しく理解する者が少ない。
プランクは「最低このくらいはできなければならない」という体幹の超基礎動作である。

適切なフォームで1分間キープできるのであれば、それは基礎レベルをクリアしたサインと捉えるべきだ。
それ以上時間を延ばす努力をするのは、体幹トレーニングの目的から外れている。
人間は常に動いているため、止まった状態で筋肉を酷使することよりも、日常動作やスポーツにおける「動き」の中で体幹を機能させることが本質だからだ。
基礎が身についたならば、次の段階へと進み、より実践的なトレーニングへと移行する必要がある。
Q. 伝統的な腹筋運動(クランチ)には価値がないのでしょうか?
従来の腹筋運動、特に一般的なクランチの価値は低い。
なぜなら、地面に足が踏ん張れない状態で動作すると、腹筋を単体で鍛えるに過ぎず、全身の連動性が欠如するからだ。
体幹の重要な役割である下半身と上半身の連結にはほとんど貢献しない。仮に足を押さえられて腹筋運動を行うと、腹筋(腹直筋)よりも股関節の筋肉(腸腰筋)が優位に働き、背中が丸まらずに起き上がってしまうことが多い。
これは腹筋と股関節の連動ができていない証拠であり、腰を痛める原因にもなり得る危険な動作だ。

正しいクランチでは、上体を「起き上がらせる」のではなく、骨盤を地面に押し付けるような意識で行うべきだ。
こうすることで、腹直筋を適切に働かせ、腰を反らせる危険を避けられる。
人間の腰椎の構造上、腹筋の力だけで上体を持ち上げられる角度は約45度が限界であるため、それ以上起き上がる場合は股関節の筋肉も使われることを理解し、腹筋と股関節の協調した動きを意識する必要がある。
常に「背中を丸める」ことを優先順位の最上位に置くことで、効果的に腹筋と股関節を連動させられる。
Q. 上半身と下半身の連動性を高める具体的なトレーニングを教えてください?
全身の連動性を高めるには、脳に合理的な動作パターンをインプットすることが効果的だ。
その一つに「体育座りの状態から遠くの物を触る」というエクササイズがある。
手だけで届かない距離にある目標物に触れようとすると、人間は無意識のうちに反対側の足を上げてバランスを取ろうとする。
この時、足の重さを利用し、股関節と腹筋が連動して作用する。
「遠くに手を伸ばす際には、カウンターとして足を効率的に使う」という動きは、歩行、走行、投擲など、あらゆる日常動作やスポーツパフォーマンスの向上に直結する合理的な体の使い方だ。
このトレーニングを通じて、無意識下で全身の筋肉が連携し、効率的な運動パターンが体へ刻み込まれるのである。
Q. 「地面を押す」感覚で全身を鍛える体幹トレーニングはありますか?
体幹トレーニングにおいて意外と見落とされがちなのが、「地面を押す」動作だ。
これを重点的に鍛えるのが「ホバーニーレイズ」である。
安定した椅子やベンチに両手をつき、お尻と足を浮かせるシンプルな動作だが、ポイントは「足を上げる」のではなく、「手でベンチを強く押す」ことに意識を集中させること。
これにより、体幹トレーニングでは稀な「地面を押す」という感覚を養うことができる。
この動作では、腹筋はもちろんのこと、肩甲骨を前に押し出す「前鋸筋」も強力に刺激される。
多くのトレーニングが「引く」動作に偏りがちな中、「押す」力を鍛えることで体の前後バランスが整い、肩の障害予防にも繋がるというメリットがある。
最初は体が浮かないかもしれないが、ひたすら「押す」努力を続けるだけで、全身の筋肉が連動し、やがてできるようになるはずだ。自宅で手軽に実践でき、上半身、下半身、体幹の全てが連動する理想的なトレーニングと言えるだろう。
Q. スポーツパフォーマンスを向上させるための体幹トレーニングの秘訣は何ですか?
スポーツ動作のパフォーマンスを最大化するには、全身の連動性が不可欠であり、それを集中的に鍛えるのが「チューブを使った横移動トレーニング」だ。
ケーブルマシンやチューブを体の中心線で構え、横からの引っ張る力に抵抗しながらスクワット姿勢で横歩きをする。
この時、体幹が引っ張られてブレないように維持することが重要である。これにより、体幹の回旋に抗う能力(抗回旋能力)が劇的に向上する。
下半身で地面を踏ん張る力と、上半身が横方向へ持っていかれないように耐える力が、体幹というブリッジを介して強固に連結される。

プロ野球選手が投球や打撃において、下半身で生み出したパワーを上半身へと伝えるメカニズムと全く同じ原理だ。単に筋肉を固めるのではなく、「動きの中で体幹を機能させる」能力を高めることで、走る、投げる、打つなどあらゆるスポーツ動作のパワーと効率性が向上する。
Q. 「使える体」を手に入れることで、どのようなメリットがありますか?
機能的な体幹トレーニングによって「使える体」を手に入れることのメリットは、単なる筋力アップに留まらない。動作の質そのものが向上するため、以下のような多岐にわたる恩恵がある。
一つは、合理的な動作が身につくため、無駄な力みが減り、身体が疲れにくくなる点だ。
次に、不適切な動作が減ることで、怪我をする確率が大幅に低下する。
さらに、身体を動かすことが苦ではなくなり、日常生活での活動量が増える結果、自然と痩せやすい体質へと変化する。
身体的な変化だけでなく、より大きな影響として挙げられるのはマインドの変化だ。
効率的に動ける身体は、精神面にも好影響を与え、物事に対してより前向きな姿勢を生み出す。
このように「使える体」は、外見の美しさだけでなく、活動的な毎日と豊かな精神をもたらすのである。