PIVOT TALK POLITICS
外国人政策の大問題:維新・藤田代表インタビュー
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2025年10月2日

自民党総裁選後に、自公との連立が囁かれる日本維新の会。目玉政策として打ち出した副首都構想の狙いは何か?外国人政策にどう具体的に取り組むのか?共同代表の藤田文武氏に聞いた。 <ゲスト> 藤田文武|日本維新の会 共同代表 筑波大学体育専門学群を卒業。体育会ラグビー部で主務を経験。高校の非常勤講師などを...
総裁選で語られぬ国家課題に切り込む 「維新」が描く日本再起の構想
現在、自民党の総裁選が開催中だ。しかしその政策論争は「安全運転」に終始し、国民が期待する変化や将来への希望を十分に描ききれていない。こうした現状維持に飽き足らず、日本の構造転換を掲げる政党が日本維新の会である。共同代表である藤田文武氏の発言から、維新が目指す「日本再起」の具体的な道筋を探る。

Q. 現下の自民党総裁選が国民の期待を惹きつけないのはなぜか?
現在の自民党総裁選の論戦は、いまいち盛り上がりに欠ける。候補者たちがそれぞれ実力と経験を持つ一方、主張は安全運転で、明確な目玉がない。「変われ自民党」と謳いながらも、実際に自民党が変わるという期待感は醸成されていないのだ。これは党内調整や少数与党であることを意識しすぎた内向きの論理が働き、賛否が分かれるような尖った政策を打ち出しにくい状況にあるためだと分析できる。政治家としてそのような事情は理解できるが、有権者としては物足りなさを感じるのも当然である。
Q. 日本維新の会はどのような政党を目指し、日本の何を変えようとしているか?
日本維新の会は現状維持や微修正を良しとせず、日本の社会を構造転換することを目標としている。吉村代表が掲げる「次世代のため」というスローガンの通り、今生きている人々の現世利益や既得権益に寄り添いすぎる政治ではなく、疲弊した社会の根本的な改革に挑戦する政党だ。共同代表である藤田氏自身も「日本再起、再生」を掲げ、日本の病巣を治療するために捨て身で改革を進める意気込みを見せる。
また、維新は永田町が抱える非効率で非合理的な文化の変革も目指す。民間出身者が多く、意思決定のスピード、合理性、そしてビジョンが欠如している現状に対し、ベンチャー企業の経営感覚を取り入れ、より実社会に即した政治運営を行うべきだと主張する。体力と精神力、タフさが必要な政治の世界で、民意の代表としての責任感を強く意識し、国民に影響を与える制度設計に挑む構えだ。
Q. 維新の提唱する「副首都構想」はどのようなビジョンを持つのか?
維新の提唱する「副首都構想」は、防災対策だけではなく、より広範な国土構想に位置づけられる。この構想の目的は大きく二つある。一つは首都機能のバックアップ機能だ。東京一極集中は首都直下型地震やテロといった有事の際に、国家機能が麻痺するリスクをはらむ。もう一つは経済的観点からの「多極分散型の経済成長」である。世界的に見ても一つの都市に人・物・金・あらゆる資源が集中しすぎている日本の現状は珍しく、この力学を変え、東京以外の地域にも経済の「もう一つの極」を創出することで、日本全体の活性化を図ろうとする。副首都は単なるバックアップ施設ではなく、放送・証券・流通機能といった都市インフラや企業の本社機能の集積を促し、東京と並び立つ成長エンジンを作り出すことを狙う。これは「新時代の国土構想」と言えるだろう。

Q. 「副首都構想」と「大阪都構想」の違い、そして地方分権・道州制への展望は?
「大阪都構想」は大阪府と大阪市の二重行政を解消し、統治機構を改革するものであり、国家全体の大規模な「副首都構想」とは直接的な性質が異なる。しかし、両構想は密接に連携している。例えば、大阪を副首都とする場合、広域的な成長戦略やインフラ政策をスピーディーに進めるには、二重行政では機能しない。府と市の司令塔機能の一本化(都構想)は、副首都として円滑に機能するための「必要条件」だと考えられている。将来的には、この副首都構想が、各地域が自立し、税源移譲や規制緩和によって独自の創意工夫と競争で発展する「道州制」の足がかりとなる。これはまるでオーストラリアの州がコアラを抱っこできるか否かの法律すら独自に定めるように、地域ごとに最適な発展を目指すことを可能にし、日本の活力を高めることが期待される。最終的には、単なる地方分権にとどまらない、明治維新における廃藩置県以来の大きな構造改革となる可能性があるのだ。
Q. 「副首都構想」実現への主要な障壁とその突破策は何か?
「副首都構想」実現への最大のハードルは、財源移譲を嫌がる財務省などの中央官庁、既存規制で守られている業界団体、そしてそれらと結びついた政治家からの抵抗だ。これらの既得権益者からの反発を突破するには、構想自体の必要性や全体的な日本の未来像を地域住民を含む多くの国民に訴え、理解と共感を得ることが重要となる。非常に大きな政治的パワーと熱量が必要とされるのだ。
藤田氏は、この改革は多党制の時代だからこそ可能になると示唆する。安定した長期政権下では「今のままでうまくいっている」という空気が大改革を阻害するが、M&Aや業務提携など、政治が流動化する時期は、既存のしがらみを断ち切り、大きな方針転換やプロジェクトを進める絶好のチャンスであると捉えている。これは日本が長年先送りにしてきた改革に取り組む千載一遇の機会になりうると述べた。
Q. 日本政府の外国人政策の現状と維新が提唱する改革とはどのようなものか?
日本政府は公式には「移民はいない」と主張しているが、国際的な定義からすれば多数の移民が存在している。この現実から目を背け、産業界からの要請に沿ってなし崩し的に外国人を受け入れてきた結果、無計画・無責任な外国人政策が続いているのが現状だ。政府の甘い予測とは異なり、年間約35万人の外国人増加ペースが続けば、2040年代半ばには外国人比率が10%に達し、欧州のように深刻な社会分断を招く恐れがある。

維新が提唱するのは、まず外国人流入の「総量マネジメント」導入である。無原則な流入拡大ではなく、国民的コンセンサスを得た上で、受け入れられる上限を設定し、急激な比率上昇を抑制すべきだと訴える。また、労働力不足を安易に外国人に頼る発想を転換し、外国人の流入を抑制するという圧力を利用して、国内の省人化・自動化への投資、AIやロボティクスの社会実装、無駄な規制緩和など、日本社会全体の生産性向上と構造転換を促すべきだと主張する。これは社会コストを含めた多角的なシミュレーションと、国民への事実の提示によって、未来像を共有していくプロセスが不可欠である。
Q. 外国人政策における社会統合と安全保障上の課題にどう取り組むべきか?
外国人政策における社会統合に関しては、安易に文化の多様性のみを認める「多文化共生型」ではなく、日本社会の規範や文化に溶け込んでもらう「社会統合型」(同化政策)を基本方針とすべきだ。これは欧州諸国の失敗から学んだ教訓である。具体的には、日本語教育の徹底、公教育への参加促進を通じて、社会から孤立する外国人の子どもたちをなくすことが急務である。彼らが健診も受けず、日本人との接点なく育つことは、将来の社会不安の温床になりかねない。教員免許制度における日本語指導カリキュラムの導入など、ソフト・ハード両面からの教育インフラ整備が必要だ。

安全保障上の課題にも目を向ける必要がある。まず、外国人による重要土地買収問題については、現行法の調査範囲を拡大し、事後報告制ではなく「事前審査制」に転換すべきだ。また、中国のように海外在住の自国民に国家命令権を持つ国があることを踏まえ、スパイ防止法制の整備は国際的なスタンダードから見て喫緊の課題だ。これは特定国籍者を排除するものではなく、国家主権と安全を守る上で不可欠な制度整備となる。外国人問題に対処する縦割り行政の弊害を是正するため、担当大臣を置くなど全体を統括する「司令塔機能」の強化、そして入管職員の人員・予算の抜本的な増強も重要である。