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【総裁選最新分析】小泉氏の当選確率は50%
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2025年9月9日

10月4日の実施が濃厚な自民党総裁戦。フルスペック型を前提とした場合、どの候補者が有利なのか?議員票、党員票の行方を左右する要因は何か?選挙ドットコムの鈴木邦和編集長に分析してもらった。 <ゲスト> 鈴木邦和|選挙ドットコム編集長 1989年生まれ、東京大学工学部卒。2012年 政治サイト「日本政...
2025年自民党総裁選最新予測:小泉vs高市の一騎打ちへ?専門家が見る勝敗のカギ
「党員票では高市氏、議員票では小泉氏が優勢」選挙ドットコム編集長が徹底分析
石破茂総裁の辞任表明を受け、自民党では急ピッチで次期総裁選の準備が進んでいる。連立維持の可否、衆院選の行方など日本政治の未来を左右する大事な選挙だ。どんな戦いが予想されるのか?誰が勝つ可能性が高いのか?選挙ドットコム編集長の鈴木邦和氏に最新情報を聞いた。

Q. 次期総裁選は小泉進次郎氏と高市早苗氏の一騎打ちになるのか?
私は基本的にはその2人になると思う。今回の自民党総裁に求められる条件は大きく2つある。1つは「党の顔として自民党を立て直せるか」という点。この条件だけで考えると、もう小泉氏と高市氏に絞られる。2つ目は「連立を組めるか」という点だ。この2つの条件を満たす候補者が最終的に総裁になると見ている。
Q. 投票方式はどうなるのか?簡易型とフルスペック型では結果が変わる?
これはもうフルスペック型でほぼ決まりだ。執行部である石破総裁と森山幹事長は両方ともフルスペック型を支持している。なぜフルスペックにこだわるかというと、表向きの理由は「次の総裁は衆院選に勝たなければならず、自民党支持層全体から支持を得られるかが重要」ということだ。
しかし別の重要な理由もある。自民党の党員更新が今秋にあり、党員を減らしたくないという事情がある。このタイミングで党員不在の総裁選をやれば、党員から反発が大きく、党員数が減ってしまう恐れがある。つまり党員拡大のためのマーケティング戦略としても大事なのだ。
Q. 国会議員票の情勢はどうなっているのか?
国会議員票は全体で295票ある。派閥別の構成で見ると、最大は旧安倍派で約50名、次いで麻生派が40数名、茂木派と旧岸田派がそれぞれ40名弱、二階派が30名弱、そして無派閥が約70名という構成だ。

派閥の引き締めは以前より弱くなっているが、小泉氏については無派閥議員からの支持がかなり熱い。無派閥は最大勢力の約70名に加え、菅グループと呼ばれる集団が12名ほどいるので、これらをベースに固められれば、小泉氏はかなり優勢な戦いになるだろう。
ただし、旧安倍派は高市氏に一本化されるわけではなく、高市氏と小林鷹之氏にある程度分散している。また、二階派も統一的な意思決定が難しく、前回は石破氏、小林氏、加藤氏などに分散した。
Q. 麻生派はどう動くのか?
麻生派がそう簡単に高市氏支持に回るとは思わない。麻生氏を始めとする麻生派の考え方は、誰かを総裁にすることが目的ではなく、党内の政治力学の中で自分たちが主流派になり、権力の中枢に行くことが重要なのだ。その手段として総裁選がある。
高市氏を支援することが勝ち筋になるのかどうかという判断が麻生派にとって重要になる。また、麻生派が40人単位でどこを支援するかで一気に構造が変わる可能性もあり、麻生派は非常に鍵を握っている。
Q. 麻生氏と菅氏の関係はどうなっているのか?
両者が組む可能性は十分にある。麻生氏と菅氏は政治的に特に近いわけではないが、最終的に権力の中枢に行くことを優先する。例えば、小泉氏に乗るしかないとなれば、一緒に組むだろう。安倍政権時代も麻生氏が副総理、菅氏が官房長官という形で、相性が良くなくても安倍氏の下でしっかり決着してやっていた。それが自分たちにとってメリットがあったからだ。
ただ、菅氏の体調については、この1年でかなり不安視する声が自民党議員からも聞かれる。今回の総裁選でどこまで実務的に議員票を動かせるかがポイントになるだろう。
Q. 党員票はどのように見るべきか?
自民党の党員は約100万人と言われているが、その構成は団体系が約3割、残りの7割が非団体系と言われている。団体系の内訳は農業、建設、運輸、医療などが強い。非団体系は議員個人に紐づいているケースも多く、「あの人が言うから党員になった」という人たちも少なくない。

前回の総裁選では石破氏と高市氏の得票で明確な地域差があった。高市氏は都市部、石破氏は地方で強かった。今回石破氏が出ないとなると、地方票がどこに行くかがポイントになる。
ただ、小泉氏には農水大臣として農水改革を掲げていた経緯があり、これは消費者には受けが良いが農業従事者には決して評判が良くない。そのため、石破氏に入れていた地方票が小泉氏に大量に流れるとは考えにくい。
Q. 小泉氏はネット上での評判が良くないが、その影響は?
確かに総裁選で勝つ上でも、次の衆院選の顔として勝てるかという点でも、ネットの評判は重要だ。自民党の立て直しに求められるのは3つある。
流出した保守層を取り戻す
ネットを中心とした現役世代を取り戻す
政治資金問題で失った信頼を回復する
特に2つ目の部分は小泉氏の弱点だ。小泉氏の支持層は比較的高齢世代に偏っており、ネット上でも強い支持がない。自民党の立て直しを考えた上で小泉氏が顔として適切かどうかは、議員も悩むだろう。
Q. 党員票では誰が優勢と見ているか?
私は高市氏の方が可能性が高いと思う。小泉氏が党員票で伸び悩む要素がいくつかある。地方の農村部が取れない、ネット層が取れない、保守的な党員からの支持が得られないなど、様々な要素がある。
ただし、党員の動向を調査するのは非常に難しく、最終的にどう決まるかも科学的に予測しづらい部分だ。
Q. 連立政権を組む相手としてどの政党が考えられるか?
データを見ると興味深い傾向がある。日本維新の会の支持者は小泉氏を総裁候補として押している。逆に高市氏は国民民主党と参政党の支持層から抜群に支持されている。

また公明党支持層における小泉氏の支持は高いが、高市氏の支持は極めて低い。これは高市氏にとって大きな足かせになる可能性がある。公明党の斉藤代表も「自民党と連立を組むなら中道保守でなければならない」と発言しており、これは明らかに高市氏を念頭に置いたものだろう。
自民党が公明党抜きで選挙に勝つモデルは現実的ではない。小選挙区で勝つために必要な10万票のうち、公明票は2〜3万票ある。これがなければ多くの候補が落選してしまう。高市氏が「公明党と連携しない」と言えば、自民党内から大反発を受け、支持基盤の旧安倍派も納得しないだろう。
Q. 総合的に見て、誰が勝つ可能性が高いか?
現時点では小泉氏が勝つ可能性が高いと思う。決選投票になると思うが、その際に議員票が重要な意味を持つ。3番手、4番手、5番手の候補者が乗りやすいのは小泉氏ではないかと考えている。
ただし、7〜8割の確率で勝てるような状況では全くなく、この先の展開次第でいくらでも変わりうる。冷静に見れば、小泉氏5割、高市氏4割、その他1割という状況だろう。
投票日は10月4日でほぼ間違いなく、10月の頭には新総裁が決まるだろう。最終的な勝敗のポイントは、連立の枠組みについて各候補がどれだけ納得度の高いプランを提示できるかにあると思う。