
バブルで学んだ最強の投資術【川合俊一】
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2025年7月28日
EXIT・りんたろー。と国山ハセンが株・保険・住宅など資産運用にまつわるスキルセットを学ぶ。今回は1周回って伝えたい投資家の流儀。バブルがくれた最強の教科書とは。60歳からのリアルポートフォリオ。投資歴37年の芸能界における投資の大御所である川合俊一氏に聞いた。 <ゲスト> 川合俊一(タレント/元...
バブル時代の投資経験から学ぶ、元バレー日本代表・川合俊一が語る「投資は楽しく」の哲学
バブル時代から現在まで、37年間にわたり投資を続けてきた川合俊一氏。元バレーボール日本代表であり、現在はタレントとして活躍しながら、日本バレーボール協会の会長も務める川合氏に、投資の心得や経験談をQ&A形式でまとめました。

Q. 川合さんが投資を始めたきっかけは何ですか?
バブル時代の1987年頃、フジフイルムの社員として働いていた時期が始まりでした。当時はバブル真っ只中で、プロ野球選手など資金に余裕がある人は皆「必ず上がる」という理由で土地を買っていました。しかし、アマチュアスポーツ選手だった私の給料は手取り15万円程度。土地を買うための十分な資金がなかったんです。
そんな時、知人から「株なら少額から始められる」というアドバイスを受けました。最初は自分が知っている会社、好きな会社を選んで投資すれば良いと言われ、大日本印刷と大日本印記という2社を選びました。
当時はスマートフォンはおろか、ガラケーもない時代。株価チェックは新聞でしかできませんでした。しばらくして確認したら、両方とも倍になっていたんです。約140万円の投資が倍になり、その利益で車の頭金にしました。
Q. バブル時代の投資環境はどのようなものでしたか?
バブル時代は今と全く違います。まず「お金が大事」という概念自体があまりありませんでした。お金があふれていたので、価値が下がっていたんです。
例えばこのマグカップが世界に1つしかなくて、もう二度と作られないとなったら非常に価値があります。でも何億個もあるなら、そこまで価値はないでしょう。お金も同じで、あまりにもたくさんあったので、価値が下がっていたんです。
バブル時代の価値観の優先順位は:
1. 毎日楽しく過ごすこと
2. 誰も持っていないものを持つこと
3. お金(遅れてやっと登場するほど)
例えば、深夜2時にタクシーを呼びたい時、普通は全く捕まりません。そんな時、東京無線の裏の直通電話番号を知っている人がいると、「神がいた!」と崇められたものです。その人が飲み代50万円を払った人より尊敬されるような時代でした。
Q. 当時の株取引はどのように行われていましたか?
今のようにネットで取引する時代ではありませんでした。証券会社に電話して売買を依頼するスタイルです。「この株を売りたいのですが」と伝えると、「そうですか」と応対してくれます。また証券会社の方から「この会社が良さそうですよ」などと売り込みがあることも珍しくありませんでした。
情報源は新聞か口コミしかなく、特に六本木や銀座の飲み屋での情報交換が重要でした。プロ野球選手などは試合後に必ず銀座や六本木に集まり、そこで投資の情報が交換されていました。
Q. 平成に入ってからの投資スタイルはどう変わりましたか?
平成に入るとエンジェル投資のような未上場企業への投資も始めました。3社に500万円ずつ投資したところ、2社は上場せず潰れてしまいましたが、1社が上場した瞬間に7倍になりました。500万円が3500万円になったのです。
この経験から、経営者の意欲や熱意が非常に重要だと学びました。実際、上場前のSBIの北尾社長と出会った時、まだ会社の従業員は20〜30人程度でしたが、その熱意に惹かれて投資しました。
また、上場直後は必ず株価が上がり、その後下がる傾向があることも学びました。上場直後の高値で売り、下がったところで買い直すというテクニックも身につけました。
Q. 投資で大切なマインドセットは何ですか?
投資は数字ゲームになりがちですが、それでは楽しくありません。例えばテレビの仕事でいうと、MCとして番組を楽しんでいても、視聴率という数字ばかりを気にすると楽しくなくなります。
投資も同じで、MC気分ではなく「ゲスト気分」でやるべきです。少し俯瞰して見ることで楽しめます。儲かれば嬉しいし、下がった時にも「損失を抑えられて良かった」と前向きに捉えられます。

下がった時に「危なかった。もし儲かっていたら余計なことをしていたかもしれない。神様が制限をかけてくれたんだ」と思えば、マイナスの状況も楽しめます。
Q. 現在の若い世代の投資観についてどう思いますか?
今の若い世代は目標があまりにもリアルすぎて、少し可哀想に感じます。目指すところがお金になっていて、数字ばかりを追いかけています。「1.5%上がった」「平均が落ちた」といった数値ばかりに注目していて、本来の楽しさを見失っているように思います。
投資をする時間も含めて、人生を楽しむべきです。9時から3時まで5時間、数字を見続けるよりも、その時間を楽しめるかどうかが重要です。せっかく生きているのですから。
Q. バブル崩壊など、大きな損失を経験したことはありますか?
平成編では「あの歴史的事件で大損失」というトピックがありますが、大きな損失を経験したことはあります。特にライブドアショックは衝撃的でした。
しかし、そういった経験から「1つの銘柄だけに投資するのは危険」ということも学びました。リスク分散の重要性を体感したのです。
Q. 現役時代のエピソードはありますか?
当時のスポーツ選手は、現在と違って体調管理という概念があまりありませんでした。朝まで飲んでほとんど寝ないで試合に臨むこともありました。

二十歳の時、ある有名な野球選手から「一流の選手とは、朝まで飲んでほとんど寝ないで現場に行ってホームランを打つ人間だ。きちんと睡眠をとってホームランを打つのは普通の選手だ」と言われたことがあります。
実際、バレーの試合では相手チームに「酔っ払いに負けるのか」と言われながらも勝ったこともありました。今では考えられませんが、当時はそういう時代でした。
Q. 引退後の収入はどう変わりましたか?
バレーボール選手としての最高年収は手取り19万円程度でしたが、引退後に芸能界に入ると一気に収入が10倍ほどになりました。
まだバブルが続いていた1991年頃は、クリスマスツリーの点火式に呼ばれて10秒ほど「ありがとうございました」と言うだけで100万円の報酬をもらったこともあります。マネージャーが「10万円でしょう?」と確認したら「100万円です。バブルですから」と言われました。
Q. 投資をする上で一番大切なことは何ですか?
最終的なゴールは「投資は楽しく」です。投資は数字ゲームになりがちですが、それでは楽しさが分からなくなります。

投資は悪いことではありません。利益が出れば税金も収めるわけですから、社会貢献にもなります。しかし、お金よりも大切なのは、毎日を楽しく過ごすことです。
投資も人生も、楽しむことが一番です。
