
添加物は悪なのか?親が知るべき栄養の知識
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2025年2月20日
子育て・教育の新常識を一流講師から学ぶ。管理栄養士・川口由美子さんに、添加物、カット野菜、野菜ジュース、コンビニ食品について学びます。 <ゲスト> 川口由美子/管理栄養士 一般社団法人母子栄養協会 代表理事 保育士や保育園栄養士に向けての講演会を行う他、『365日のフリージング離乳食』や幼児食など...
添加物は本当に悪者?冷凍食品・コンビニ食品の真実と子どもの食事バランス
食品添加物、冷凍食品、コンビニ食品…「本当に体に良いの?」「子どもに与えても大丈夫?」と気になる親は多いはず。実は添加物なしでは豆腐も作れないという事実や、カット野菜と生野菜の栄養価の意外な真実など、食に関する「新常識」を管理栄養士・川口由美子さんに聞きました。

添加物は悪者?驚きの豆腐の真実
Q: 添加物って気にした方がいいですか?
一概に「添加物が悪い」とは言い切れません。まず考えたいのは、パッケージになっている食品は添加物が表示されていますが、外食では添加物の表示がありません。つまり、私たちが日々口にしているものにどのような添加物が含まれているかは、必ずしも全て把握できていないのです。
Q: では添加物はそれほど気にしなくていいのですか?
ほとんどの場合、過度に心配する必要はありません。ただし、アレルギーがある場合は注意が必要です。添加物自体にもアレルギー反応を引き起こすものがあります。例えば、甘味料にはアレルギーの事例があったり、卵アレルギーの人が卵由来の添加物を摂取してしまうケースもあります。アレルギーがない限りは、そこまで気にする必要はないでしょう。

Q: そもそも添加物とは何ですか?
添加物は食品に何らかの目的で添加されるものです。食品ではないものを添加することから「添加物」と呼ばれますが、食品由来のものもあります。例えばイチゴエキスなども着色目的で使えば添加物としてカウントされます。
意外かもしれませんが、豆腐にも添加物が使われています。「にがり」として知られる塩化マグネシウムや硫酸カルシウムなどは、豆腐を作るために必要な添加物です。これらがなければ豆腐は作れません。「にがり」と言うと自然なイメージがありますが、これも添加物なのです。

添加物の摂り過ぎは危険?
Q: 添加物を摂り過ぎるとどうなりますか?
例えば甘味料を大量に摂取すると、お腹が緩くなることがあります。ガムやグミのパッケージに「食べ過ぎるとお腹が緩くなることがあります」と書かれているのを見たことがあるかもしれません。
基本的に同じような食品を大量に食べないことが大切です。添加物が安全とされる摂取量の10倍、20倍を超えるような食べ方をすると、安全とは言い切れなくなります。
Q: SNSなどで「添加物には発がん性がある」と言われていますが、本当ですか?
発がん性が完全に0ではないかもしれませんが、それは添加物だけの問題ではありません。天然のものでも発がん性物質が含まれることがあります。例えば、じゃがいもを油で高温調理すると「アクリルアミド」という発がん性物質が生成されます。また、じゃがいもを冷蔵庫などの低温で長期保存してもアクリルアミドは増えます。
ポイントは、添加物だけでなく、様々な食品のリスクを分散させることです。色々な食品をバランスよく食べることで、特定の物質を過剰に摂取するリスクを減らせます。
コンビニ食品で気をつけるべきこと
Q: コンビニ惣菜はヘルシーですか?
コンビニ惣菜で最も気をつけるべきは添加物ではなく塩分です。全ての食事をコンビニ惣菜にすると塩分過多になりがちです。最近は企業努力で減塩タイプの商品も増えているので、そういったものを選ぶとよいでしょう。
また、味の濃い惣菜と一緒に、味のないものを組み合わせる工夫も効果的です。例えば、ひじきの煮物(塩分高め)と豆腐(塩分少なめ)を一緒に食べるなど、塩分の高い惣菜の割合を下げる食べ方をすると良いでしょう。
Q: コンビニで買うなら、おすすめの食品はありますか?
おにぎりやサラダ以外にも、冷凍野菜やカット野菜、缶詰なども良い選択肢です。特に外出先ではなく自宅で食べる場合は、これらの食品を上手に活用すると栄養バランスを整えやすくなります。
カット野菜・冷凍野菜の栄養価は低い?
Q: カット野菜や冷凍野菜は栄養価が低いと聞きますが、本当ですか?
カット野菜は通常の野菜をカットしたものより栄養価が若干低くなる可能性はあります。例えば、カットして水にさらす過程でビタミンが損失することはあります。
しかし重要なのは、私たちは結局どんな野菜も食べる前にカットし、洗って調理するということです。例えば丸ごとのキャベツを買っても、実際に食べる時はカットして水で洗ってから食べるので、最終的に体に入る栄養素はカット野菜とほとんど変わりません。
冷凍野菜についても同様です。旬の時期に収穫してすぐに冷凍されるため、栄養価は保たれています。一方、冷蔵庫で数日寝かせた野菜はその間にビタミンが徐々に失われていきます。

Q: 冷凍野菜を美味しく食べる方法はありますか?
冷凍野菜は解凍すると水分が出てベチャッとしがちです。特にブロッコリーなどは水分を含みやすいので、そのまま解凍すると食感が悪くなります。
調理のコツとしては、冷凍のままフライパンで調理を始めると良いでしょう。また、ブロッコリーなどは解凍後にブレンダーでポタージュにするのもおすすめです。牛乳を足してコンソメで味付けすれば、子どもも食べやすいスープになります。
生野菜と調理した野菜、どちらがいい?
Q: 生野菜と調理した野菜では栄養価に違いがありますか?
違いはありますが、重要なのは「どちらがたくさん食べられるか」です。栄養素の細かい違いよりも、摂取量の方が大事なのです。
生野菜は食感が硬く、苦みもそのまま感じるため、特に3歳以下の子どもには咀嚼能力の面からハードルが高いです。一方、加熱した野菜はかさが減るのでたくさん食べられます。例えば、生のキャベツの山盛り一皿が加熱するとぐっと量が減るので、結果的にたくさんの野菜を摂取できるのです。
ミネストローネなどの野菜スープは、野菜の栄養が汁に染み出して全て摂取でき、味も良くなるのでおすすめです。
野菜ジュースは野菜の代わりになる?
Q: 旅行先など野菜を食べられない時に野菜ジュースを飲んでいますが、これは意味がありますか?
野菜ジュースは野菜として一部カウントできますが、野菜全体の摂取目標を「5」とした場合、野菜ジュースは「0.5」程度としかカウントできません。残りの「4.5」は実際の野菜で補う必要があります。
これは野菜ジュースと野菜そのものでは栄養価が大きく異なるためです。特に食物繊維の違いが顕著です。ジュース作りの過程ではこの食物繊維が大部分取り除かれてしまいます。
ただし、野菜ジュースには食育的な効果もあります。例えば「このジュースにはピーマンが入ってるよ」と伝えることで、子どもがピーマンに親しみを持つきっかけになることもあります。
子どもの食事で最も大切なこと
Q: 子どもの食事で最も気をつけるべきことは何ですか?
食事バランスを意識することが大切です。特定の栄養素だけに注目するのではなく、様々な食材に目を向け、組み合わせることが重要です。
子どもの食事では、好きな味や食べ慣れたメニューを基本としつつ、旬の食材や新しいレシピを少しずつ取り入れるとよいでしょう。食べ慣れた味を用意しつつ、普段食べないものをプラスすることで、バランスのとれた食事習慣が身につきます。
また、子どもは突然好きだった食べ物を拒否することもあるので、無理強いせず、様々な食材を提供し続けることが大切です。
最終的に、食事は栄養を摂るためだけでなく、楽しむものであることを忘れないでください。食卓での時間が楽しければ、自然と食に対する関心も高まっていきます。
添加物の有無よりも食事全体のバランスを重視し、様々な食材を適量摂ることで、特定の物質の過剰摂取を避けられます。これは投資と同じで、リスク分散が健康を守る鍵となるのです。
