超予測
【2025年超予測:メディア・エンタメ(前編)】動画コンテンツはYouTubeが独占する
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2025年1月4日

YouTube、Netflix、Amazonなどの浸透で大きく変わるメディア・エンタメ業界。2025年はどんな構造転換が起きるのか?テレビ、動画配信、キャラクターなどのビジネスはどう変わるのか?東京科学大学の柳瀬博一教授と、連続起業家の福田淳氏に超予測してもらった。 <ゲスト> 柳瀬博一|東京科学...
メディア業界専門家が語る「SNSが世論をつくる時代」と「地上波ドラマの反転攻勢」
若者のテレビ離れが進む中、メディア業界はどう変わっていくのか。東京科学大学の柳瀬博一教授と連続起業家の福田淳氏が2025年のメディア・エンタメ業界を予測する。


Q. AI時代にメディアを変えるのは「インプロとファシリテーション」とは?
インプロビゼーション(即興)とファシリテーション(進行促進)がAI時代のメディアを変える重要な要素になる。インプロとは即興演劇のことで、集まった人がキーワードをつなぎながら即興で演劇を作り上げるもの。アメリカやイギリスでは30年近く前から、チームビルディングやグループ結成時に活用されている。
日本人は一般的にアドリブが苦手で原稿を読むことに慣れているが、AI時代には人間らしさが差別化要因になる。生成AIがコンテンツの多くを作れるようになっても、人に愛され、受け入れられるコンテンツのラストワンマイルには人間のタッチが決定的に必要になる。
NetflixやGoogleなどの企業では、インプロやファシリテーションのプログラムを社員教育に取り入れている。スタンフォード大学もそのようなプログラムを持っている。日本のお笑い芸人は元々ファシリテーションとインプロの能力を持っており、テレビのバラエティ番組の雛壇の世界もファシリテーションとインプロの場だ。

Q. 「SNSが世論になる」とはどういうことか?
トランプの再選、斎藤知事の再選、国民民主党の人気など、全てSNSが形成した世論の影響が大きい。既存メディアは「本当ではないのでは」という切り口で報じることが多いが、真偽はともかく、SNSが世論を形成していることは否定できない。
これはYouTubeの切り抜き動画など、ユーザー生成コンテンツ(UGC)のメディア力が強くなったことが背景にある。一方的に情報を発信するのではなく、与えられたテーマに対して多くの人が考え、レスポンスしたものがメディアとなり、それが世論を形成する流れができている。
興味深いのは、学生へのアンケート調査によると、若者はスキャンダル記事に全く興味がないこと。むしろ就職など自分の将来に直結するビジネス情報に積極的に関心を持っている。日経ビジネス電子版やダイヤモンドオンラインなどのビジネスメディアへのアクセスが多く、文春オンラインなどの週刊誌系メディアは人気がない。
Q. コネクテッドTVでYouTubeが地上波を抜いたのはなぜ?
コネクテッドTV(インターネット接続機能を持つテレビ)において、YouTubeの視聴占有率が地上波テレビを上回った。コロナ禍でZ世代が大型テレビの魅力に気づき、YouTubeを大画面で視聴するようになった。
興味深いのは、短い動画が主流と言われる中、YouTubeで人気があるのは40分以上の長尺コンテンツだということ。テレビのように台本や構成がなく、自然な会話が続く動画が支持されている。Z世代はテレビが「途中から始まる」ことに違和感を持ち、自分で再生を制御できるYouTubeを好む。
東京科学大学の学生調査によると、YouTube利用率は90%以上で、地上波テレビの週3日以上視聴率は46%まで下がっている。一方、AmazonプライムやNetflixなどの動画配信サービスの利用率も高い。TVerなどの地上波の配信サービスは15~20%程度で、YouTubeと比べると5倍の差がある。
Q. 地上波ドラマが反転攻勢をかける可能性はあるのか?
ドラマは映画会社やテレビ局にとって本来最も収益性の高いコンテンツ。世界的市場でも最も稼げるジャンルだが、日本では30年間でドラマ枠が半減し、クライアントも3割減少している。これは日本特有の放送システムに問題がある。
日本のテレビ局は系列化されており、各局が20局以上の系列を持っている。ローカル局という概念がなく、東京の同じ番組が8割流れているため、コンテンツの競争が60年間ほとんどなかった。一方、アメリカや中国には多数のローカル局があり、シンジケーションマーケット(番組の販売市場)が存在する。
テレビの強みは大きな画面で視聴できること、ネットワーク機能があること、番組制作能力の3つ。しかし、ネットワーク機能はすでにインターネットに負けているため、チャンネルブランドを維持するよりもコンテンツのブランドを高めるべきだ。アニメがこの証明をしており、鬼滅の刃は東京MXと地方局で放送した後すぐに配信し、最も売れるアニメになった。
地上波ドラマが反転攻勢をかけるには、YouTubeとの同時配信を行い、両方の広告収入を得る戦略が有効。権利処理の問題はあるが、制作時の契約で解決できる。また、コンテンツ力強化のためには、下請け任せにするのではなく、制作会社との提携や買収を進め、コンテンツ制作能力を高めることが重要。

Q. 日本のメディアはなぜ変革が遅れているのか?
テレビ局は総務省から放送免許で守られてきたため、経営改革が起きにくい構造がある。また、電波という「超一等地」を独占してきたため、場所化したビジネスからコンテンツIPを磨く発想への転換が難しい。
出版社では、集英社、小学館、講談社が漫画アプリをきっかけにライツビジネスを拡大し、わずか5年で新たな成長産業、国際産業に変わった。彼らはテクノロジー系人材も積極採用している。
テレビ局の経営者の立場では、テレビという独占市場のCM収入はそれほど落ちておらず、利益率も高い。YouTubeなどに進出すると収益が下がる可能性があり、世界展開できるのはドラマだけで、報道やワイドショーなどはローカルコンテンツだという認識もある。
しかし、スポーツ番組や質の高い報道番組には有料でも視聴したい層があり、コストの最適化とコンテンツポートフォリオの組み替えが必要。ドラマは世界を狙い、YouTubeとの同時配信を行うなど、最適なポートフォリオ戦略が求められる。
Q. テレビとSNSの世代間格差はどのくらいか?
ピューリサーチセンターのデータによると、アメリカ大統領選で最も影響力を持ったメディアはテレビだったが、30歳未満ではSNSが圧倒的で、65歳以上では60%以上がテレビ情報を参考にしていた。
日本でも同様の傾向があり、オールドメディア中心の人とSNSが完全に主体の人の年齢の境目は50歳前後と見られる。1974年生まれの世代はインターネット黎明期に20代を過ごしており、50歳前後からSNSやYouTube中心の情報収集に移行している人が増えている。
学生の意識調査でも、前回の衆院選挙に関して「どのメディアを参考にしたか」という質問に対し、SNS・YouTube系と旧来のテレビ・新聞系の比率はダブルスコア(2対1)になっている。
テレビが若者に支持されなくなった理由の一つは、かつてテレビ業界は若者が中心だったが、現在は社会の平均以上に高齢化していること。60年代から70年代のテレビは20代から30代の若者が作っていたベンチャー的存在だった。
※こちらは生成AIによるまとめ記事です。