PIVOT TALK BUSINESS
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2024年12月6日

ソフトウェアエンジニアの視点から「日本人が英語を話せない理由」を分析してきた作家の藤沢晃治氏。日本人が英語を話せるようになるポイントを、「音声語彙力+発信力+反射力」の3つの切り口から解説する。
日本人は英語を話すことが苦手だと言われています。その理由は何でしょうか?作家の藤沢晃治氏によれば、日本人が英語を話せない理由は「音声語彙力」「発信力」「反射力」の3つが不足しているからだといいます。これらの能力を鍛えることで、私たちは英語を話せるようになるのでしょうか?

日本人が英語を話せない理由は3つあります。1つ目は「音声語彙力」の不足です。これは英単語を聞いて理解したり、正しく発音したりする能力のことで、多くの日本人はこれが弱いです。例えば「Ukraine(ウクライナ)」という国名も、正確には「ユークレイン」と発音するのですが、多くの日本人が知りません。
2つ目は「発信力」の不足です。これは自分の言いたいことを英語で表現できる能力です。例えば「飛べたらいいな」と思った時に、すぐに「I wish I could fly」と言えるかどうかという力です。
3つ目は「反射力」の不足です。これは英語を聞いたり話したりする時のスピード感に関わる能力です。早い英語を理解したり、自分も速く話したりするには、この反射力が必要です。

受験英語は決して無駄ではありません。むしろ役立ちます。日本の学校教育で学ぶ文法や単語は基礎として重要です。問題は、その上に「音声語彙力」「発信力」「反射力」を積み上げていないことです。
受験英語で学ぶ過去形や現在完了形などの文法知識は、会話にも当然役立ちます。ただし、それだけでは不十分で、プラスアルファの能力が必要なのです。
音声語彙力とは、単語を「音」として理解し、発音できる能力です。日本人は文字として英単語を知っていても、その正確な発音を知らないことが多いです。例えば、文章を読む時には自分のペースでゆっくり理解できますが、聞く場合はそうはいきません。
私たちは「文字語彙力」(文字で見て理解できる単語力)はある程度持っていますが、「音声語彙力」が圧倒的に不足しています。例えば「allergy(アレルギー)」という単語を、多くの日本人は「アレルジー」と発音してしまいます。
この音声語彙力の不足が、リスニングの際に「黒塗り」のように理解できない部分を作り出してしまうのです。
音声語彙力を鍛えるには、発音記号をしっかり学び、単語を覚える際に正確な発音も一緒に覚えることが重要です。発音のルールはそれほど複雑ではなく、母音の発音などの基本ルールを2〜3週間集中して学べば、一生の財産になります。
また、自分の発音が正しいかチェックするためのスマホアプリも活用するといいでしょう。これらのアプリでは発音の採点もしてくれるため、自分の弱点を把握しやすくなります。
重要なのは、自分の「登録音」を修正することです。人間は思ったように物が聞こえるため、例えば「from」という単語を「フロム」だと思い込んでいると、正しい発音「フラム」を聞いても「フロム」に聞こえてしまいます。この誤った「登録音」を修正することが、リスニング力向上の鍵なのです。

発信力を高めるには、日本語に対応する英語表現をたくさん知ることが必要です。例えば「瞬間英作文」のような教材を使って、日本語が出てきたらすぐに英語で言えるトレーニングをするといいでしょう。
学校教育では主に「受信力」(読む、聞く)が中心で、「発信力」(書く、話す)のトレーニングが不足しています。自分の言いたいことをパッと英語で表現できるようになるには、意識的なトレーニングが必要です。

大人になってからでも、英語は十分習得可能です。ただし、子供と大人では学習方法が異なることを理解する必要があります。
子供は「反射脳」が発達しており、言語を自然に吸収しやすいです。一方、大人は「理屈脳」が発達しているため、文法や規則を理解して学ぶ方が効率的です。つまり、大人は理屈から入って練習することで、十分に英語力を向上させることができるのです。
ただし、英語ペラペラになるための道のりは決して短くありません。東京から大阪まで歩くくらいの長い道のりだと認識しておくべきです。短期間で結果が出ないからといって諦めず、継続することが大切です。

効果的なトレーニング方法としては、以下のようなものがあります:
1. 音声語彙力のトレーニング:発音記号を学び、単語を音声付きで覚える。発音チェックアプリで自分の発音を確認する。
2. 発信力のトレーニング:瞬間英作文などで、日本語から英語へとすぐに変換する練習をする。
3. 反射力のトレーニング:英語の速読や、英語字幕付きの映画・ドラマを見る。最初は理解できなくても、繰り返し取り組むことで徐々に速度に慣れていく。
特に、最初に音声語彙力を強化し、正しい「登録音」を脳に入れることが重要です。その上で、シャワーのように大量の英語を浴びることで効果が出てきます。
また、学習を継続するコツとしては、「英語を学ぶ」ではなく「英語で何かを学ぶ」という姿勢に切り替えることです。自分の趣味や関心事を英語で追求すれば、英語学習そのものが苦にならなくなります。
日本の英語教育を改善するには、いくつかの変更が必要です:
1. 音声スペル(発音)を文字スペルと同様に重視し、テストに取り入れる。
2. 現在の読み書き中心の教育から、日常会話的な発信力を養う教育へとシフトする。
3. 英語のレベルを分けて、すべての人が同じ内容を学ぶのではなく、必要に応じた学習ができるようにする。
こうした改革により、日本人の英語力は大きく向上する可能性があります。日本人は真面目なので、音声語彙力などの新しい基準が設定されれば、それに合わせて努力し、英語力が向上するでしょう。
英語学習は決して簡単ではありませんが、正しい方法で取り組めば、誰でも上達することができます。音声語彙力、発信力、反射力の3つを意識的に鍛えていきましょう。