PIVOT MONEY DAY
4人のマネープロが斬る!アメリカ大統領選超分析
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2024年11月4日

2024年10月12日、投資や資産運用について学ぶ事を目的に開催された観客参加型のリアルイベント「PIVOT MONEY DAY」のメインセッション。前編は「アメリカ大統領選」について奥野一成氏・藤野英人氏・窪田朋一郎氏・エミンユルマズ氏が争点となるポイントと為替・株価の今後を討論。 <ゲスト> ...
「200円まで円安行ったら日本人は奴隷だよ」プロの投資家たちが語る2024年終盤のマネー戦略
世界経済が激動する中、どのような投資戦略を取るべきか。ピボットが主催したセッション「激動する2024年終盤のマネー戦略」では、投資のプロフェッショナル4名が、アメリカ大統領選や円安など、今後の経済動向について熱く語り合った。

Q. アメリカ大統領選挙の注目ポイントは?
アメリカ大統領選の最大の注目点はインフレだ。現在、アメリカ人が政府に対して最も怒りを感じているのはインフレによる生活苦だ。株式投資の比率が高い人は恩恵を受けているが、そうでない人々は非常に苦しい状況にある。
米国景気が予想以上に強く、インフレがなかなか収まらない状況は、トランプ氏に有利に働く。インフレがどの程度落ち着くかが、トランプかハリスかを決める一つの鍵となる。
ただし、同じインフレでもその影響は地域や所得層によって大きく異なる。都市部の低所得者層に与えるインパクトは大きい。ボストンは非常に景気が良いが、ニューヨークは様子が違う。アメリカ社会の分断が進み、アメリカの中に「超先進国」と「超進国」が同時に存在するような状態になっている。
また、選挙後の混乱も懸念材料だ。前回の大統領選では、11月の選挙から1月6日の議会乱入事件まで2ヶ月近く混乱が続いた。今回も選挙結果をめぐって再集計や裁判沙汰になる可能性がある。選挙が終わっても終わらない可能性を覚悟しておくべきだ。
Q. 長期金利と為替相場はどう動く?
長期金利は株式市場を見る上で重要な指標だ。最近の雇用統計が好調で株価も戻したが、金利も上がっている。景気の良さを反映した金利上昇なのか、インフレを背景とした上昇なのかを見極めるのは難しい。
金利が上がると、長期投資において株式だけでなく債券を組み合わせるという選択肢も出てくる。トランプ氏は減税政策を打ち出しており、これにより景気が良くなる可能性がある一方、金利上昇圧力となる。ハリス氏も給付金など財政出動を行う可能性があり、どちらの候補が勝っても金利は上がりやすい環境にある。
トランプ氏とハリス氏で決定的に違うのは法人税政策だ。トランプ氏は法人税減税を継続するのに対し、ハリス氏は法人税率を21%から28%に引き上げる方針だ。法人税が7%上がると企業価値は9%下がる計算になり、これは国に対する所得移転が起こることを意味する。歴代大統領は法人税を下げる方向で政策を進めてきたが、この流れが変わる可能性がある。
どちらの候補が勝っても、アメリカの財政赤字は拡大する見通しだ。財政赤字の拡大はドル高圧力となり、日本が金融政策の正常化を進めない限り、円安傾向は続くだろう。
Q. 円安をどう考えるべきか?
円安が極端に進むと、日本人の本来的な富が減価していくことになる。161円90銭という水準は明らかに安すぎる。日本人がどんなに一生懸命働いて円を稼いでも、極端な円安では外国人の奴隷のようになってしまう。
しかし、日本にはまだ外国人が価値を見出す文化や伝統がある。東京や京都には外国人観光客が殺到している。このような日本の魅力がある限り、極端な円安にはならないだろう。
円高になったら、その強い円を使って外貨資産を買うという発想を持つのが先進国の国民としてあるべき姿だ。円安を誘導するような政策は問題がある。安倍政権時代に円は3割も減価したが、国民的な反発は少なかった。今回160円台になってようやく「危機感」が高まってきた。
Q. 個人投資家はどのような投資戦略を取るべきか?
投資とは単に「安いから買い、高いから売る」というものではなく、自分のバランスシートの形を変えることだ。全ての資産を円建てで持つことはリスクが高い。極端な円安になった場合、円建て資産の価値は国際的に見ると大きく目減りする。
リスクヘッジのために外貨資産を持つべきだ。これはタイミングの問題ではなく、長期的な視点で20年後にどのような資産配分にしたいかを考え、コツコツと積み立てていくことが重要だ。円の絶対量を増やすことが目的ではなく、購買力を増やすことが投資の目的だ。
投資において重要なのは継続できるかどうかだ。自分が持っている資産に確信を持てれば、価格が下がった時にも追加で買うことができる。オールカントリー(全世界株式)インデックスへの投資は「つまらない」かもしれないが、長期的には正しい選択だ。
ただし、投資は単にお金を増やすだけが目的ではない。投資を通じて経済を学び、理解を深めるという付加価値もある。より面白い投資を求めるなら、メキシコやベトナムなど、注目される新興市場にも目を向けてみるのも一つの方法だ。