
「習慣の科学」のノウハウ
1.8万回視聴
2024年8月14日
『習慣は3週間だけ続けなさい』の著者、名郷根修氏は習慣は3週間で身に付くと語る。 世界的な戦略コーチにも師事した名郷根氏が考案した、習慣化のための3週間メソッドとは。 <ゲスト> 名郷根修|ハイパフォーマンス代表 米国戦略コンサルティングファーム、グローバル医療機器メーカーで勤務経験後、世界一の戦...
たった3週間で習慣が身につく「3ウィークスメソッド」とは?コーチが解説
習慣を身につけようとして挫折した経験はないだろうか?エグゼクティブコーチの名郷根修氏によると、習慣化には「3週間」という期間が重要な意味を持つという。脳の特性を活かしたアプローチで、無理なく習慣を定着させる方法を解説する。
Q. なぜ習慣化には「3週間」が適切なのですか?
「3週間」という期間には科学的な根拠があります。この期間は脳のシナプスがしっかりと結合され、習慣として定着するのに必要な時間です。
多くの人は習慣化を目指す際に「3ヶ月」「半年」「1年」という長い期間を設定しがちですが、そのように長期間を想定すると心理的なハードルが高くなってしまいます。一方で「3週間」という期間なら、多くの人が「頑張れそう」と感じられる長さです。
さらに、データによると習慣化に挑戦した人の42%が最初の1週間で脱落するという結果が出ています。この重要な初期段階を乗り越えるための方法を知ることが、習慣化成功の鍵となります。
Q. 「3ウィークスメソッド」の基本的な考え方を教えてください
このメソッドは認知科学に基づいたコーチングを活用し、脳の特性を理解した上で習慣化を進めていきます。3週間を3つのステージに分け、それぞれで異なるアプローチを取ります。
最も重要なのは、「外発的動機」から「内発的動機」へと移行させることです。つまり、「やらなければならない」という外からの圧力ではなく、「これが楽しい」という内側からの動機へと変化させるのがゴールとなります。
この状態になれば、もはや習慣は「歯磨き」のように自然な行動となり、意識せずとも続けられるようになります。
Q. 習慣化を始める前に準備すべきことはありますか?
習慣化を始める前に、「脳のGPS機能」を活性化させることが非常に重要です。これは脳の網様体賦活系(RAS)という機能を指し、自分が注目すべき情報を選別するフィルターのような役割を果たします。
このGPS機能を活性化させるには、以下の2点が必要です:
1. 明確なゴール設定:「英語を学ぶ」という曖昧な目標ではなく、「6ヶ月後にTOEICで900点を取る」というように具体的な目標を設定します。
2. ロールモデルの設定:理想とする人物像を明確にイメージすることで、脳に具体的な到達点を示します。
カーナビのGPSに例えると、「原宿駅」という広い目的地ではなく、「具体的な住所」を入力することで確実に目的地にたどり着けるのと同じ原理です。
Q. 1週目にすべきことは何ですか?
1週目の最大の目標は「習慣の開始」です。ここで重要なのは、非常に小さな目標から始めることです。例えば、英語学習なら「1日1分」から始めても構いません。
ポイントは以下の通りです:
1. 極めて小さな目標設定:「脳に気づかれないほど」小さな目標から始める
2. 毎日必ず実行する:量より継続を優先する
3. 徐々に増やす:1日目は1分、2日目は2分、3日目は3分など少しずつ増やしていく
このアプローチにより、最初の関門である「3日坊主」を乗り越えやすくなります。1週間続けることで「自分にはできる」という自己効力感が育まれ、次のステージへの準備ができます。
Q. 2週目はどのように進めるべきですか?
2週目になると、1週目で身についた「自分にはできる」という自己効力感をもとに、少しずつハードルを上げていきます。例えば、1週目の最終日に7分の学習ができていたなら、8日目は20分、9日目は25分というように徐々に時間を延ばしていきます。
ただし、ここで注意すべきなのは「コンフォートゾーン」の考え方です。コンフォートゾーンとは「快適な領域」のことで、人間は急激にこの領域を外れると元に戻ろうとする本能があります。
例えば、サウナで90℃の環境に入っても、体は自然と36℃前後の体温を維持しようと汗をかくのと同じように、習慣化においても急激な変化は「揺り戻し」を引き起こします。
自分が「うわっ」と感じるほどの変化は避け、少しチャレンジングだけど達成可能なレベルを維持することが重要です。
Q. 3週目の過ごし方について教えてください
3週目の目標は、「内発的動機」を育むことです。つまり、「やらなければならない」という義務感ではなく、「これが楽しい」と感じられるようになることがゴールとなります。
この段階に達すれば、習慣化はほぼ成功したと言えます。「3ウィークスメソッド」の最終目標は、この内発的動機によって習慣を自動化することにあります。
3週間継続できれば、それ以降は特別な努力なく習慣を続けられるようになります。
Q. 習慣化の途中で挫折しそうになった時の対処法は?
習慣化の過程で、仕事の忙しさや予定外の出来事により1日実行できない日が出てくることは避けられません。そんな時のための対処法があります:
1. 特別ルールを設ける:例外的な状況では、その日はスキップしても構わないというルールを事前に設定する
2. 週4日以上は続ける:研究によれば、週に4日以上続けられれば習慣化の成功率が高まるとされています
3. 取り戻そうとしすぎない:1日できなかった分を翌日に倍やろうとすると、コンフォートゾーンを大きく外れてしまう可能性があります。無理に取り戻す必要はありません
Q. 習慣化を助ける環境づくりのポイントは?
習慣化を成功させるためには、環境づくりも重要な要素です:
1. 仲間を作る:一人だとサボりがちになるため、同じ目標を持つ仲間と一緒に取り組むことで継続しやすくなります。例えば、朝の時間にオンラインで集まり、各自の勉強や作業に取り組む「朝活」のような仕組みが効果的です。
2. 物理的環境の整備:必要な道具や教材をすぐに使える状態にしておく。ステップが多いほど行動のハードルが上がるため、シンプルにすることが大切です。
3. コーチやトレーナーを活用する:筋トレならパーソナルトレーナー、学習なら講師など、専門家のサポートを受けることで強制力が生まれます。
Q. 一つの習慣が身についたら、次はどうすればいいですか?
一つの習慣が3週間で身についたら、次の習慣化に取り組むことができます。ただし、同時に複数の習慣を身につけようとするのではなく、一つずつ取り組むことが重要です。
習慣化に成功するごとに、次の習慣化はより容易になっていきます。この「3ウィークスメソッド」を活用して、一つずつ良い習慣を積み重ねていくことで、人生をより良い方向に変えていくことができるでしょう。
