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W杯特別編FW:歴代最強ストライカー論
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2026年6月13日

歴代のストライカーの中で、総合値でトップに立つ「完成形」とは誰か。そして、名GKが語る「三浦知良と目が合う瞬間」は何を意味するのか。最前線で結果を出し続ける選手に共通する思考と技術の核心について、佐藤寿人氏、伊藤翔氏、小島伸幸氏の3名が自身の経験を踏まえて語った。 <ゲスト> 佐藤寿人 埼玉県出身...
「究極完全体」FW論とW杯日本代表の戦略:元プロが語る勝利への道
ワールドカップを前に、現代サッカーにおいてフォワードに求められる役割は大きく変化している。かつてのような純粋な点取り屋だけでなく、あらゆる局面でチームを支える万能性が不可欠だ。ここでは、元日本代表のプロフェッショナルたちが語るフォワードの奥深さや日本代表の戦略、そして世界のトップストライカーたちの本質に迫る。

Q. 現代サッカーにおいて、フォワードに求められる能力はどのように変化しているか?
現代サッカーのフォワードは、単にゴールを奪うだけの存在ではない。Jリーグ史上最高峰のストライカーである佐藤寿人は、点を取るだけでなく、ポストプレーやチャンスメイク、さらには守備までこなす万能型のストライカーが求められると語る。純粋な「9番」タイプの選手が減少し、あらゆる局面でチームに貢献する選手が評価される時代になったと言える。
Q. 直近のテストマッチで明らかになった日本代表フォワード陣の評価はどうか?

最新のテストマッチでは、ワントップの上田綺世がオフザボールの動きで高い評価を受けた。彼は自らゴールを狙うだけでなく、相手のディフェンスラインを押し下げ、他の選手が使えるスペースを生み出すという戦術的な役割を果たす。また、交代出場でゴールを決めた小川航基の存在は大きく、90分走り切ることが難しい現代サッカーにおいて、試合終盤の貴重な戦力となる。三笘薫が不在でも、代役の中村敬斗らが好調を維持しており、左サイドの攻撃力は健在だ。
Q. W杯本番のオランダ戦に臨むにあたり、日本のスタメンと守備戦略はどのように構築すべきか?

オランダ戦の最大の焦点は、日本が「前からプレスをかけるか、引いて守るか」という守備ラインの設定だろう。この戦術選択がスタメンに大きく影響する。元ゴールキーパーの小島伸幸は、冨安健洋のコンディションを考慮し、谷口彰悟、板倉滉、そして左利きの伊藤洋輝を左に配置する3バックを提言した。左利きの伊藤が左にいることで、ビルドアップの安定と攻撃の起点としての機能性が高まる。また、オランダの強力な右サイド攻撃を封じるため、前田大然のような守備に奔走できる選手の起用も有効な選択肢となると考える。初戦では強豪のオランダもリスクを冒さない可能性が高く、日本が冷静に戦えば勝ち点獲得のチャンスは十分にあるだろう。
Q. 森保監督のリーダーシップには、どのような特徴が見られるか?
森保監督は、現役最終年だったベガルタ仙台時代から、佐藤寿人と選手として、そして指導者としても深い関係を築いてきた。佐藤氏は、クラブ監督時代から代表監督になった今も、森保監督の人柄が全く変わらないと語る。特に、メンバーから外れる選手を思い涙を流すほど、選手への愛情が深く、裏表のない純粋な人柄が特徴だ。このような深い人間性は、チーム全体の絆を強める上で重要な要素となっている。
Q. ワールドカップの現地解説者として、小島氏はどのような過酷な経験をしたか?
小島伸幸氏はワールドカップの現地解説で、開催国の厳しい現実を経験した。治安が不安定なブラジル大会では、強盗対策として100円ショップで買った財布に偽のお金を入れて複数持ち歩き、襲われた際にすぐ渡せるように準備していたという。また、2018年ロシア大会では、広大な国土のため都市間の移動が非常に困難だった。直行便がなく、毎回モスクワを経由しなければならず、体力を大きく消耗した。最も記憶に残る試合は、2018年ベルギー戦だ。2-0でリードしていたにもかかわらず、アディショナルタイムに逆転負けを喫した「ロストフの14秒」を目の当たりにし、勝利を確信していただけにその衝撃は計り知れない。
Q. イングランド代表のハリー・ケインが「究極完全体」と評される理由は何だろうか?

ハリー・ケインは、まさに現代サッカーが求めるフォワード像を体現する選手だ。元プロ選手たちは彼を「究極完全体」と評し、佐藤寿人は歴代ストライカーの中でも総合値はトップクラスだと絶賛する。彼の特徴は、並外れた決定力だけにとどまらない。ポストプレー、チャンスメイク、さらには守備への献身性まで、全ての要素を最高レベルで兼ね備えている。特に、GKから見てもボールを正確にミートし、強烈なシュートを打てる技術は彼の得点力を支える大きな武器である。ケインのような絶対的なストライカーがいることで、相手守備は彼に集中せざるを得ず、結果として他の味方選手のスペースが生まれるため、チーム全体の攻撃力が向上するのだ。
Q. ゴールキーパーから見て「嫌なフォワード」とはどんな特徴を持つ選手か?
元日本代表ゴールキーパーの小島伸幸氏は、「良いフォワードとは目が合う」というユニークな持論を展開する。一流のストライカーは、ボールがないオフザボールの状況でも常にGKの位置を確認し、次のプレーの糸口を探しているという。これは三浦知良選手に見られた特徴だ。さらに、高原直泰選手のように、GKがブロックに来る一瞬を冷静に見極め、股下などの意表を突くコースを狙える選手は非常に厄介だ。GKとFWの1対1の局面は、0コンマ何秒の読み合いだ。FWはGKの動きの逆を突き、GKはFWがボールに視線を落とした瞬間に動くなど、高度な心理戦が繰り広げられている。
Q. 今回のワールドカップにおいて、最も印象に残るテーマや見どころは何と考えるか?
ワールドカップは、現代サッカーの進化、チーム戦略、そして選手個々の能力と心理戦が凝縮された舞台である。フォワードの多様な役割、監督のリーダーシップ、そして選手たちの知られざる奮闘。これら全ての要素が勝利への道を左右する。目の前の一戦、そして大会全体を通して、日本代表がどのような戦いを見せるのか。元プロの視点を通じて見えてくる深い洞察が、試合をさらに面白くするだろう。