PIVOT TALK BUSINESS
会社で“得する”人の共通点
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2026年6月2日

後編は”期待されている人”のコミュニケーション方法を深掘り。頼られる人ほど空き時間を周囲に見せ、有給をしっかりととっている。その驚きの理由とは?若手社員からマネジメント層まで使える、社外・社内コミュニケーションで信頼を勝ち取るためのTips。 <ゲスト> 越川慎司|クロスリバー代表 日系通信社や外...
「期待される人」になる行動術:若手から管理職まで、ビジネスのチャンスを掴む習慣
ビジネスの舞台で「期待される人」となるには、日々のどのような行動が重要なのであろうか。キャリアの多くは偶然の出会いに左右されると言われるが、その偶然をただ待つだけでなく、自ら機会を創出し、周囲の信頼を築き上げる行動には共通の法則が存在する。

本記事では、若手が社内でチャンスを掴む術、管理職が部下のモチベーションを高める手法、そして社内外で自己を高める習慣まで、明日から実践できる具体的な行動術を紹介する。
Q. 若手がキャリアの「偶然」を「必然」に変えるにはどうすべきか?
キャリアの約8割は偶然の出来事に起因するという研究もあるが、この偶然は椅子に座っているだけでは訪れない。若手は意識的に社内を「さまよい」、他部署に足を運び、挨拶を交わすといった積極的な行動が求められる。

社内イベントでは「カメラマン役」を買って出ることで、普段接点のない多様な人と自然なコミュニケーションを図れる。写真送付を口実に連絡先交換も可能となり、浅く広い人脈構築に繋がる。
夜の懇親会が難しい場合、週に一度「他部署とランチをする日」を設定するなど、意識的にランチ相手を変えるべきである。社食利用をきっかけにするなど、気軽な接点が有効である。
Googleカレンダー等で自分の「ランチ歓迎アワー」を見える化し、他部署からの誘いを促すことで、偶発的な交流の機会を増やすことができる。
これらの行動は、将来のキャリアチェンジや新たなプロジェクトへの参画に繋がる「種植え」となる。同じ部署に留まらず、広範な人間関係を築く意識が、若手の成長を加速させる要因となるであろう。
Q. 管理職が部下のモチベーションを効果的に高める「行動の承認」と「第三者からの承認」の秘訣は何か?
部下への感謝は抽象的では響きにくい。「いつもありがとう」ではなく、「昨日、人事の採用を手伝ってくれてありがとう」のように、具体的な行動を認める言葉が重要だ。これは部下の存在そのものでなく、彼らの努力や貢献に目を向けていることを示す。

さらに効果的なのは「第三者からの承認」である。例えば、「山田さんが、君の仕事ぶりに大変感謝していたよ」と伝える間接承認は、部下にとって客観性が増し、自己肯定感を飛躍的に高める。これは20代、30代の一般社員のモチベーションを爆発的に引き上げる効果があることが検証済みだ。上司は部下とのワンオンワン前に、2分間部下への感謝を考えるだけで、こうした間接承認を実践できるはずだ。
Q. 部下から悪い報告を受けた際、リーダーはどう対応すべきか?
悪い報告を受けた際、リーダーの多くは反射的に「それで、どうするのだ?」と追及しがちだが、これでは部下は問題を隠すようになる。トラブルは「煙」の段階で相談を受けることが肝心であり、その後の「大炎上」を防ぐことに繋がる。仕事ができる人材は早期に煙の状態で報告し、速やかに対応できるよう働きかけるものだ。
そのため、リーダーは悪い報告に対しても、まずは「報告してくれてありがとう」と感謝を伝えるべきである。報告への「反応」と、その内容に対する「決定(対策)」を分ける思考が重要だ。これにより、部下は心理的安全性を感じ、躊躇なく早期に問題を共有できるようになり、組織全体のトラブル対応力を高める結果に繋がるだろう。
Q. 部下へ自律的な行動を促し、当事者意識を高める効果的な指示の仕方は何か?
部下に「これをやりなさい」と一方的に指示するのではなく、「これを行うとして、A、B、Cのうちどれが良いか?」と複数の選択肢を与え、選ばせるアプローチが効果的だ。この「実行決定権」を与えることで、部下は自分が選択したという当事者意識と多幸感を持ち、責任感を持って業務に取り組むようになる。

自分で選んだからには最後までやり遂げようとする「宣言効果」も働き、上司は意志に頼らず部下を能動的に行動させることができる。マネジメント層は、単に命令するだけでなく、部下の中から主体的な選択を引き出す役割を担うべきである。
Q. 部下の「得意」を見出し、未来へ繋ぐフィードバックのポイントは何か?
個人の市場価値は「好きな仕事」よりも「得意な仕事」によって高まる。部下自身も気づいていない得意な点を見つけ出し、それを本人に伝えることが優秀な上司の役割だ。例えば、「〇〇さんは意外と文章が得意だね」と評価されることで、部下は新たな強みに気づき、能力開発への意欲が湧く。
フィードバックは、過去を否定する「ダメ出し」(=But)ではなく、「これをやればもっと良くなる」(=More)という未来志向の形で伝えるべきである。人は期待されることで奮起し、成長しようと努める。常に部下の良い面、隠れた才能に注目し、それをポジティブな言葉でフィードバックすることが、部下の成長とモチベーション向上に繋がるだろう。
Q. 日常業務や社外活動において、周囲の信頼を得る「見せる化」テクニックには何があるか?
**移動時間を休息時間にしない**:出張中の移動も勤務時間だ。デキる人は、移動2日前までに十分な睡眠を取り、移動時間には仕事の準備や学習に充てる。これにより、同僚と大きな差をつけることが可能だ。
**Googleマップでの位置情報共有**:待ち合わせに遅れそうな時、ただ「遅れる」と伝えるのではなく、Googleマップの「1時間限定の位置情報共有」機能を活用する。相手は現在の状況を把握でき、不安を感じることなく、その間の時間を有効に使えるだろう。プロセスを見せる化する配慮が信頼を築く。
**自社グッズの携帯**:会社ロゴ入りのグッズをさりげなく持ち歩くことは、愛社精神の表れだ。これは単なる個人の好みに留まらず、周囲に「会社を大切にする人」という印象を与える。気配りが行き届く人として評価され、重要な役割を任されやすくなる。
**商談で相手の名前を呼ぶ**:会議や商談の冒頭と終わりに、参加者一人ひとりの名前を呼ぶ。「株式会社〇〇の皆様」ではなく、「〇〇社の野島さん、山田さん、佐野さん」と呼びかけることで、相手の当事者意識を高め、集中力を維持させる。これにより、指示の実行確率も向上することが示されている。これは相手への関心を示す「存在承認」にも繋がり、社内外での円滑なコミュニケーションを促すだろう。
Q. 成果と自己成長を両立させるための休日の過ごし方と実践の秘訣は何か?
**有給休暇を年度初めに計画する**:多くの人が「暇になったら有給を取ろう」と考えがちだが、期待される人は年度初め(4月や10月)に年間の有給取得計画を立て、カレンダーに先んじて登録する。これにより、確実に休暇を消化できるだけでなく、周囲も業務調整がしやすくなる。

デジタルデトックスと右脳活性化:休日にはスマホから離れる時間を作り、あえて「ぼーっとする」ことを意識すべきだ。AIが苦手な創造性や体験価値を高めるため、デジタルから離れた活動で右脳を活性化させることが重要である。公園の散歩などがアイデアの源泉となることがある。
仕事と無関係な人との交流:会社の寿命よりも個人のキャリアが長くなる現代において、「自分軸キャリア」を築くには、社外に目を向けることが不可欠だ。休日に異業種交流会やセミナーに参加し、多様なバックグラウンドを持つ人々と交流することで、社内では得られない新たな視点やチャンスを獲得できるだろう。
Q. 数ある行動術を前に、どのように実践を始めるべきか?
今回紹介した多くの行動術は、全てを一度に完璧にこなすことを意味しない。むしろ、その全てをやろうとすると挫折の原因となるだろう。重要なのは、「行動実験」として、まず「これならできそう」と感じる一つを試しに始めてみることだ。
もし合わなければ別の方法を試せばよく、うまくいけばそれを続ける。この小さな試行錯誤こそが、確実な行動変容とキャリアの進化に繋がるのだ。自身の状況に合わせ、たった一つの変化から始めることが、より良い未来を拓く第一歩となるだろう。