PIVOT TALK FOOTBALL
アーセナルの優勝確率50%。トッテナムは降格するか?
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2026年3月21日

毎月、サッカー界の注目テーマを語り合うマンスリーフットボール。前半では、WBCからの学び、W杯からのルール改正、日本サッカーの韓国化、後半では、日本代表FW、プレミアリーグ優勝予想とトッテナム2部落ちの危機について議論する。 <ゲスト> Leo the football|シュワーボ東京監督 198...
日本代表FWの現在地とプレミアリーグ終盤戦:サッカー専門家が読み解く戦略と組織論
サッカーファン待望のワールドカップまで残りわずか3ヶ月。日本代表のFW陣は苦しい状況にあり、一方で新たな才能の台頭が期待されている。この緊迫した状況を前に、サッカー専門家たちが日本代表FW陣のコンディション、森保監督の選手選考基準、そしてプレミアリーグの激しい戦いを組織論の視点から深く掘り下げた。
本稿では、FW選考の裏側や注目選手、さらにはイングランド強豪クラブの現状を解説。サッカーというレンズを通して、チームを成功に導く組織力と、選手の個性を活かす戦略の重要性を探る。

Q. 日本代表FW陣の現状とワールドカップへの見通しは?
日本代表のFW陣は、ワールドカップが迫る中で明暗が分かれている。
上田綺世は12月からゴールから遠ざかる不調に陥ったものの、直近2試合で2得点を挙げるなど復調の兆しを見せている。しかし、スランプ時の詳細不明なコンディション不良は懸念材料だ。
一方で、小川航基は所属クラブNECで冬以降の出番が激減しており、8試合中5試合で出場機会がない深刻な状況にある。チーム戦術の変化に適応できていない点が大きく影響している。
町野修斗も所属するボルシアMGで流動的な前線戦術に苦戦し、途中出場がメインだ。期待されたほどのパフォーマンスを発揮できず、こちらも代表選考に向けて厳しい状況にある。
Q. 日本代表FW陣の中で、特に期待される新戦力は誰か?
苦戦するFW陣がいる中で、新戦力として頭角を現しているのは後藤啓介だ。
ベルギーのシントトロイデンで得点王争いに絡む活躍を見せており、チーム全体の団結力向上も個人の好調に繋がっていると分析されている。W杯メンバー入りの有力候補として大きな希望を抱かせている選手だ。
また、議論の中で意外な名前が挙がったのが、守備的プレイヤーである高井幸大だ。
高さと空中戦の強さがあり、ロングボールを用いたパワープレーの切り札としてFW起用の可能性があると示唆された。
中盤では、Jリーグで躍動する松木玖生のサプライズ選出に期待が集まる。攻守にわたる献身的なハードワークと、ゴールに絡むセンスを持ち合わせており、戦術「5-3-2」にフィットする存在としてチームに新たな活力を与えるだろう。
Q. 森保監督はどのような基準でFWを選出すると考えられるか?
ワールドカップのFW選考において、エースである上田綺世が当確と見られている。
残りの枠については、戦術の継続性を重視し上田と同じタイプを選考するのか、あるいはスーパーサブ的な役割を持つ異なるタイプを選考するのか、森保監督の哲学が試されることになる。
過去、森保監督は異なるタイプの選手に同じ役割を求めて機能不全に陥ったケースも存在する。そのため、ターンオーバーを見越して似たタイプの小川航基を選ぶという意見もあれば、流れを変えられるスーパーサブとして塩貝健人、好調な後藤啓介、シャドーもこなせる町野修斗を推す声も強い。
チーム編成では「5-3-2」システムが注目される。このフォーメーションは、ボランチ陣の厚さを最大限に活かし、中央の守備を固めつつカウンターの威力を高めることが可能だ。この戦術には松木玖生のような選手がフィットしやすい。
また、森保監督はメンバーを大きく入れ替えることを好まないタイプであり、サプライズ選出があったとしてもせいぜい1~2名にとどまる可能性が高いと専門家は見ている。誰がその少ない枠を掴むかは直前のコンディションと、与えられたタスクを遂行する能力が鍵となるだろう。
Q. プレミアリーグの主要クラブ、特にトッテナム、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナルの現状をどう見ているか?
プレミアリーグ終盤戦は、各クラブの組織力が結果に直結している。
まず、トッテナムの現状は深刻である。組織全体に結果が出ない責任を監督に転嫁する「他責の文化」が蔓延し、内部から崩壊が進んでいると指摘された。この悪循環が続く限り、誰が監督になっても成功は難しく、リーグ2部降格すら現実的なショック療法となるべきだという声もあるほどだ。

一方で、マンチェスター・ユナイテッドの劇的な復調は、暫定監督キャリックの手腕によるものだ。

複雑な戦術を排し、選手一人ひとりが得意とするポジションで役割を与えることで、チーム全体のパフォーマンスを最大化させた。マグワイアのようにかつて不振に喘いでいた選手が生き生きとプレイしていることがその証だ。前監督のアモリムは、緻密な戦術説明に必要な英語力に難があった可能性があり、この「言語の壁」が選手との連携を妨げ、チームの機能不全を招いた可能性が示唆された。
アーセナルの強さは「組織力の勝利」と評される。不振の時期でもアルテタ監督を信じ続けたフロントの強固なサポート体制と、的確な補強による選手層の厚さが成功の要因だ。怪我人が出ても戦力が落ちない布陣を構築できたことで、過密日程の中でも安定した結果を出し続けている。このような「企業としての強さ」は、他責の文化に陥るトッテナムとは対照的であると専門家は強調している。
Q. サッカーと地政学の関係性について具体例を挙げて説明できるか?
サッカーは単なるスポーツに留まらず、地政学的な視点から世界の力学を読み解く鍵となる。近年では「FCゲオポリティクス」という学術グループがフランスで立ち上がるほど、この文脈での議論は活発化している。

具体的な例として、2026年ワールドカップがアメリカ・メキシコ・カナダの3カ国共催となった背景には、FIFAの開催地決定における投票システム変更がある。以前のFIFA理事会による投票から、全加盟国が投票する形式になったことで、国際的に必ずしも好意的に見られないアメリカが単独では票を集めにくくなり、多国間での共催が必須となった経緯がある。
また、イランが特定の政治的問題からW杯出場を取り消される可能性が浮上したケースや、ワールドカップのルール変更にアメリカンフットボールのクォーター制のような要素が導入されるなど、政治的・経済的な大国の影響力がサッカー界にも波及している現実が見て取れる。
これらの事象は、サッカーが国家間の関係や文化的な交流を映し出す鏡であり、国際情勢を理解する上での重要なヒントを提供していると言えるだろう。