健康新常識
血管老化を早める食べ物2つ/テレビじゃ言えない/「野菜の王様」推奨/食卓塩やめて海塩/緊張・脱力体操【健康新常識】
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2026年1月11日

健康業界のトップランナーが「新常識」を紹介する番組。血管の老化を早める食べ物2トップを循環器専門医・杉岡充爾氏が紹介。血管を若く保つ「野菜の王様」と「緊張・脱力体操」を教える。 <出演> 杉岡充爾 循環器専門医/医学博士 三田友梨佳 MC/フリーアナウンサー 森本晋太郎 MC/お笑い芸人 <目次...
健康長寿の鍵は血管にあり!日常の選択で血管を守る新常識
私たちの健康寿命を大きく左右する「血管」の健康は、日々の小さな習慣によって大きく変わることがわかっている。血管の老化は動脈硬化へと繋がり、心臓病や脳卒中といった重大な病気を引き起こす要因となる。しかし、適切な知識と実践があれば、血管は若々しく保たれるだろう。
本記事では、最新の医学的知見に基づき、血管の老化を早める危険な習慣と、血管を若返らせるための画期的な新常識を解説する。今日から実践できる食事、運動、睡眠の秘訣を知り、健康長寿への第一歩を踏み出そう。

Q. 血管の老化を招く食べ物とその原因は何か?
血管の老化を早める主要な要因は四つ存在する。それは血管が錆びるように機能が低下する「酸化」、糖とタンパク質が結びついて血管が硬くなる「糖化」、血管の細胞レベルで炎症が起きる「炎症」、そして血管が収縮する「ストレス」だ。これらを複合的に促進する食べ物の最たるものが、フライドポテトと菓子パンである。
フライドポテトの場合、炭水化物であるジャガイモを高温の油で揚げることで、「過酸化脂質」という非常に有害な物質が大量に発生する。これは動脈硬化を強力に進める一因となる。また、一般的に使われるオメガ6系の油は血管の炎症を引き起こす性質を持つ。揚げ物、特に炭水化物を揚げた食品は、酸化と炎症を通じて血管に大きなダメージを与えるのだ。

菓子パンは小麦由来の炭水化物で血糖値を上げ、さらに上白糖などで「糖化」を加速させる。また、心臓病リスクを高めることで知られる「トランス脂肪酸」が菓子パンには多く含まれている。トランス脂肪酸はマーガリンやコーヒーフレッシュにも見られる。これらを避けることは、血管の健康を維持するために不可欠なのだ。
Q. 「血糖値スパイク」はなぜ危険なのか、どう対策すればよいのか?
食後の血糖値の急上昇と急降下を繰り返す「血糖値スパイク」は、血管壁に持続的なダメージを与える。血糖値が急激に上がると血管が傷つき、さらに高血糖状態では血管の糖化も進行する。その後、血糖値が急降下すると体は低血糖状態を危険と判断し、血糖を上げるためのアドレナリンなどを分泌するため、これも血管への負担となる。このジェットコースターのような状態が繰り返されることで、動脈硬化をはじめとする血管病のリスクが高まる。
対策としては、血糖値の急激な上昇を抑えることが重要である。具体的には、通常の白いパンよりも、ライ麦パンや全粒粉パン、または白米より玄米といった、食物繊維が豊富で消化に時間がかかる食品を選ぶことが有効だ。これらは血糖値の吸収が緩やかであるため、血糖値スパイクの発生を抑制し、血管への負担を軽減する。また、近年の食生活では、満腹感は得られるものの栄養が乏しい「エンプティカロリー」食品が多く、ビタミンやミネラルが不足しがちである点にも注意が必要である。これらの栄養素が不足すると体の調子を崩しやすくなるため、栄養バランスの取れた食事を心がけるべきだ。
Q. 塩分摂取は高血圧につながると言われますが、健康的な「良い塩」の選び方があるのでしょうか?
塩分の過剰摂取が高血圧の原因となることは広く知られているが、それは塩分(ナトリウム)が体内の水分量を増やし、血液の総量を増やすことで心臓への負担を増大させるためである。この場合、血液を送り出すために血圧が上昇するのだ。純粋な塩である「食卓塩」はナトリウム以外の成分がほとんど含まれていないため、血圧上昇のリスクが高い。
一方で、すべての塩が悪者というわけではない。ミネラルを豊富に含む「海塩」や「岩塩」は、健康に良い塩の代表例だ。これらに含まれるカリウムやマグネシウムは、ナトリウムとは逆に血圧を下げる働きがある。カリウムは体内の余分な水分排出を促し、マグネシウムは血管を緩め、精神を安定させる効果も期待できる。「緩めるミネラル」とも称されるマグネシウムは、血管を拡張し、血圧を下げる上で重要な役割を果たす。
このようなミネラルを効率的に摂取できる「野菜の王様」として注目すべきはブロッコリーだ。ブロッコリーはマグネシウムをはじめとする豊富なミネラルを含むだけでなく、「スルフォラファン」という強力な抗酸化物質も含有している。スルフォラファンは血管の酸化を防ぎ、動脈硬化の進行を抑制する。日々の食事に積極的にブロッコリーを取り入れることは、血管の若返りに大きく貢献するだろう。居酒屋でブロッコリーが出たら一人占めすべきというほどの推奨度合いである。
Q. 血管をしなやかに保つNO(一酸化窒素)を増やす効果的な方法は何か?
血管を若々しくしなやかに保つ上で欠かせない物質が、血管の内壁にある「内皮細胞」から分泌される「NO(一酸化窒素)」である。NOは血管を拡張させ、弾力性を維持する働きを持つ。動脈硬化は血管が硬化する前に、このNOの分泌機能が低下することから始まるとされるため、NOを増やす習慣は血管の健康にとって極めて重要である。
NOは、血流の速度が変化する際に分泌が促されることがわかっている。このメカニズムを利用してNOを効率的に増やすには、主に三つのアプローチがある。

一つ目は「運動」である。運動によって心拍数が上がり、血流が速まることでNOが活発に分泌される。これは血管にとって直接的なメリットとなる。二つ目は「ストレッチ」だ。筋肉を伸ばすと、それに伴って筋肉の中を通る血管も引き伸ばされ、一時的に内径が細くなる。このとき、血液が細くなった血管を通過することで血流速度が上がり、NOが分泌されるのだ。ストレッチは筋肉の柔軟性を高めるだけでなく、血管の弾力性維持にも貢献する。
三つ目は、意識的に筋肉に力を入れた後、一気に脱力する「緊張脱力体操」である。例えば、肩に思い切り力を入れて10秒間キープし、その後ストンと力を抜くと、一時的にせき止められていた血液が一気に流れ出し、血流速度が劇的に変化する。この変化がNOの分泌を促し、血管を活性化させる。同様に、タオルを両手で強く引っ張り、その後緩める運動も有効だ。また、ふくらはぎの筋肉を鍛えるアキレス腱伸ばしや、かかとを上げ下げする運動も、「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎの血流を促し、NO分泌に大きく寄与する。これらの手軽な運動は、場所を選ばずに実践でき、血管を常に健康に保つ上で非常に有効である。
Q. 睡眠時間と睡眠習慣は、心臓血管の健康にどう影響するのか?
心臓血管の健康において、睡眠時間と睡眠習慣は非常に大きな影響を及ぼす。複数の研究によると、心臓病リスクが最も低いとされる睡眠時間は7〜8時間だ。興味深いことに、6時間未満の睡眠不足はもちろん、9時間以上の寝過ぎも心臓病の発作リスクを大幅に高めることが明らかになっている。6時間未満ではリスクが約48%増加し、9時間以上では約38%増加するというデータも存在する。この事実から、単に長く寝れば良いというものではなく、最適な睡眠時間を確保することが重要であることがわかるだろう。
また、休日の「寝だめ」は避けるべき習慣である。不規則な睡眠リズムは「体内時計(サーカディアンリズム)」を狂わせ、体内のホルモンバランスを乱す原因となる。これは血管の健康にも悪影響を及ぼし、動脈硬化のリスクを高める可能性もある。休日に普段より長く寝る場合でも、起床時間を普段から2時間以上のずれに留めることが望ましい。

さらに、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、心臓血管系に深刻なダメージを与える危険な状態だ。かつては肥満、高血圧、高コレステロール、糖尿病の「死の4重奏」とされてきたが、現在ではこれにSASが加わり、「死の5重奏(50層)」と呼ばれるまでその危険性が認識されている。SASは、睡眠中に何度も呼吸が停止または弱くなる病態であり、その結果、体は慢性的な酸素不足状態に陥る。これにより、高血圧、心筋梗塞、脳卒中、不整脈などの発症リスクが劇的に上昇する。特に、夜間の低酸素状態は就寝時の血圧上昇を引き起こし、朝方に脳卒中が起きるリスクを高めるのだ。
日中の強い眠気、いびき、そして起床時の頭痛は、SASの典型的な兆候である。体格に関わらず発生する可能性があるため、これらの症状に心当たりがある場合は、一度専門医に相談し、検査を受けることを強く推奨する。自宅で手軽にできる簡易検査キットや、CPAP(シーパップ)療法、マウスピースなど、適切な治療でリスクを大きく低減できるのだ。
Q. 健康長寿の未来に向けた「新常識」をどのように実践すれば良いか?
本記事で紹介したように、健康長寿の実現には、日々の食事、運動、睡眠に対する意識的な選択が不可欠だ。食事面ではフライドポテトや菓子パンを避け、海塩やブロッコリーを選択し、血糖値スパイクの回避を意識する。運動ではNOを増やす簡単な体操を習慣化し、睡眠においては7~8時間の適正な時間を確保し、無呼吸症候群にも注意を払う。これら小さな実践の積み重ねが、血管を若々しく保ち、心臓病や脳卒中といった生活習慣病のリスクを大きく低減させることに繋がる。今日から、一つでも多くの「新常識」を自身の生活に取り入れ、未来の健康への投資を始めよう。