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【簡単に出来る】自律神経の整え方
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2025年12月30日

コロナ禍以降増えているという、自律神経の不調。「なんとなくだるい」様々な症状はなぜ起きるのか?自律神経が乱れた時の整え方は?内科医の久手堅司氏に聞いた。 <ゲスト> 久手堅 司|内科医 せたがや内科・神経内科クリニック院長。医学博士。気圧予報・体調管理アプリ「頭痛ーる」アドバイザー医師。「自律神経...
【簡単に出来る】自律神経の整え方
多忙な現代社会で生きる私たちは、ストレスや生活習慣の乱れにより、自律神経のバランスを崩しやすい状況にある。疲れが取れない、理由もなく体調が優れないといった漠然とした不調に悩む人も少なくない。これらの不調は、自律神経の乱れが原因である可能性がある。
本記事では、自律神経の乱れに気づくサインから、呼吸、姿勢、日々のセルフケアまで、日常生活で実践できる具体的な対策をQ&A形式で解説する。自律神経を整え、心身ともに健やかな毎日を取り戻すための一歩を踏み出そう。

Q. 自律神経の乱れ、どうすれば気づき、原因を特定できるか?
自律神経の乱れに気づくサインは多岐にわたるが、まず自身の不調に意識を向けることが重要である。主な原因としては、睡眠の質の悪さや不規則な食事、過度なストレス、そして何事も完璧にこなそうと自分を追い込みすぎる性格が挙げられる。
不調を感じたら、「いつから、どのような不調が、何がきっかけで始まったのか」を客観的に自己分析してみよう。例えば、忙しさから運動習慣が途絶えたり、PC作業時間が増えたりするなど、生活習慣の変化に不調の根本原因が隠されているケースが多い。自分の身体の声に耳を傾けることで、原因を特定し、早期に対策を講じる可能性が高まる。
睡眠の質の悪さや不規則性
食事の質の悪さ
過度なストレス
完璧主義で自分を追い込みすぎる性格
Q. 呼吸を意識的に変えることで、自律神経を整えることができるか?
自律神経は多くの生命活動を無意識下で制御するが、唯一、意識的にコントロールできるのが「呼吸」である。吸う時に活動を活発にする交感神経が、吐く時にリラックスを促す副交感神経が優位になるメカニズムを活用するのだ。
特に副交感神経を優位にして心身を落ち着かせたい場合、吐く息を長くすることが重要である。例えば、軽く3秒で息を吐き、3秒で吸い、その倍近くの5秒かけてゆっくりと吐き出す「3-3-5呼吸法」を実践してみよう。これを数回繰り返すだけで、自律神経のバランスを調整し、深いリラックスへと導く効果が期待できる。呼吸を感じることに集中することで、余計な思考から離れ、精神的な安定も得られやすい。

Q. 日々の姿勢が自律神経にどのような影響を及ぼすか?
自律神経は、脳から背骨を通り全身へと枝分かれしているため、骨格の歪みは自律神経の機能に直接影響を及ぼす。現代人に多い猫背やストレートネックは、この重要な神経の通り道を圧迫し、自律神経の乱れを引き起こす大きな要因となる。私たちの二足歩行の構造自体が、重力の影響で姿勢を歪ませやすい性質を持っている。

特に重い頭部を支える「首」は、脳に近く重要な神経が集中しているため、非常に負担がかかりやすい部位である。首が前に突き出たり、肩が内側に巻いたりする姿勢は、胸郭を圧迫し呼吸を浅くする。これにより、心臓に異常がないにもかかわらず動悸や息苦しさを感じることがあるのだ。日々のストレスによる食いしばりも首への負担を増大させ、悪循環を生み出すことがある。
猫背やストレートネックによる神経の圧迫
首が最も影響を受けやすい部位である
姿勢の歪みが動悸や息苦しさを引き起こす可能性がある
Q. 自律神経を整えるために、手軽にできるセルフケアには何があるか?
デリケートな首や肩はマッサージによる揉み返しが起きやすいため、タオル一本を用いた安全なストレッチが推奨される。フェイスタオルなどを太めに丸め、耳の下あたりの首の付け根に当て、タオルの両端を斜め上や斜め下に引っ張りながら頭を後ろに倒して30秒程度キープする。これは、タオルと首が押し合うことで血行を促進し、可動域を広げる効果が期待できる。これを行うだけでも首や肩の張りが驚くほど軽減するだろう。
また、耳も自律神経と深く関連する重要なポイントである。PC作業の合間など、気軽に耳全体を引っ張ったり、前後に回したり、軽く押したりする耳のマッサージも効果的だ。これにより耳周りの血行が改善され、頭痛、めまい、肩こりの緩和に繋がる。特別な道具も時間も必要とせず、仕事中でも簡単に実践できる点がメリットである。
タオルを使った首ストレッチ
タオルを使った肩周りのストレッチ
耳のマッサージ
Q. パソコンやスマホを使用する際、どのような点に注意し、環境を整備すべきか?
長時間のPCやスマホの使用は、自律神経を乱す姿勢の歪みの大きな原因である。デスクトップPCの場合はモニターを目線の高さに合わせ、ノートPCの場合も外部モニターを使用するか、PCスタンドで画面を上げるのが理想である。これにより、首が前に傾くのを防ぎ、頸椎への負担を軽減する。キーボードやマウスも、手首に負担がかからない位置に調整し、肘が安定する環境を整えることも重要である。
スマホの使用時は、画面を顔の高さまで持ち上げて見る習慣をつけることで、首が深く下を向くのを避ける。座りっぱなしの姿勢は体全体に負担をかけるため、定期的に立ち上がってストレッチをする、可能であればスタンディングデスクを導入するなども効果的である。小さな工夫が、日々の体への負担を大きく減らし、自律神経の安定に繋がる。
Q. 季節の変化や日々の生活習慣から自律神経を守るためには、どのような対策があるか?
自律神経は寒暖差に非常に弱いため、季節の変化に応じた対策が不可欠である。夏場は冷房の効きすぎに注意し、上着を羽織ったり足元を温めたりして体を冷やしすぎない工夫を凝らす。冬場は、重い頭を支えつつも無防備になりがちな「首」の保温が最も重要だ。寝る時もマフラーやネックウォーマーを活用し、首を冷やさないように心がけることが不調予防の鍵となる。

質の高い睡眠も自律神経を整える上で欠かせない要素である。入浴は就寝の90分ほど前に、41度以下のぬるま湯に10〜15分浸かるのが良い。一度深部体温を上げ、その後に体温が下降する過程で副交感神経が優位になり、自然な眠気が訪れる。就寝前の3時間以内に食事を終え、飲酒も控えることで、内臓の負担を減らし睡眠の質を高めることができる。日照時間の短い冬は「冬季うつ」の傾向が出やすいため、意識的に太陽の光を浴び、体内時計をリセットすることも大切である。
本格的な運動が難しくても、階段の利用や一駅歩くなど、日常生活に軽い運動を取り入れることで血行が促進され、自律神経のバランスが整う。今回紹介したセルフケアや習慣を一つずつ実践し、自身のペースで生活に取り入れることで、劇的に自律神経の不調を改善できる可能性を秘めている。日々の小さな積み重ねが、自律神経を整え、心身ともに充実した生活への第一歩となるだろう。