
40代からの資産運用(前編):NISA・iDeCoで老後対策は十分か?
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2025年8月26日
公私ともに大きな変化に見舞われる40代。人生後半に備えるために、どのような資産運用を行えばいいのか?投資・保険の観点から、モニクルの泉田良輔氏と篠田尚子氏に解説してもらった。 <ゲスト> 篠田尚子|モニクル総研 ファンドアナリスト 慶應義塾大学卒業後、国内銀行を経てロイター、楽天証券経済研究所など...
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40代からの資産運用 〜今からでも遅くない、自分に合った戦略の見つけ方〜
40代というと、就職氷河期世代であり、収入面では若い世代に比べて恵まれない状況がある一方で、物価上昇や社会保険料の負担増など様々な荒波に直面している世代でもある。そんな40代からの資産運用について、モニクル総研の専門家に話を聞いた。

Q. 40代からの資産運用、今からでは遅いのでしょうか?
今からでは遅いのではないかという声をよく聞くが、そんなことは全くない。むしろこれからのことを考えれば、まだ10年、20年、あるいは30年と十分運用に当てられる時間がある。決して遅いということはない。

Q. 40代が置かれている経済状況の特徴は?
40代は「就職氷河期世代」と呼ばれる世代が多く、就職時の求人倍率が低い時期に社会に出た。当時は金融機関の倒産も相次ぎ、就職先を見つけるのも困難だった。また初任給も現在に比べて低く、若い時期から資産形成を始めることが難しかった世代でもある。
そこに現在の物価上昇、社会保険料の負担増、円安の影響など、いわば「トリプルパンチ」の状態にある。特に物価上昇は高止まりしており、一度上がった価格はなかなか下がらない。
Q. まず始めるべき資産運用の制度は?
まず取り組むべきなのは、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」と「NISA(少額投資非課税制度)」の活用だ。どちらも個人の資産形成を後押しするために国が用意した制度で、税制優遇が大きなメリットとなっている。
iDeCoは所得控除があり、NISAは運用益に対して税金がかからないという特徴がある。特にiDeCoは老後のための「壊せない貯金箱」のような役割を持ち、一定年齢まで引き出せないという制約があるが、それが逆に老後資金を確実に貯める助けになる。
Q. NISAとiDeCoだけで老後は安心できますか?
これらの制度をしっかり活用すれば、よく言われる「老後2000万円問題」のレベルはクリアできる可能性が高い。ただし、個人の生活水準や期待するものによって必要な金額は異なるため、より余裕のある老後を望む場合は、これらの制度以外の運用も検討する必要がある。

また注意すべきなのは、企業型確定拠出年金などを会社が提供していても、その中身をどう運用するかは自分自身の責任であること。預金型の安定運用だけに資金を配分していると、十分な運用成果が得られない可能性がある。
Q. 40代からのリスク管理はどうするべきですか?
20代や30代と比べて、40代からは時間的余裕が少なくなるため、リスク管理の重要性が増す。ただし、これは「リスクを取らない」という意味ではなく、「リスクをしっかり管理する」ということだ。
特に考慮すべきなのは、株式だけでなく債券も組み合わせたポートフォリオの構築。40代以降は、儲かった部分を少しずつ安定的な資産へ移していくことが重要になる。
Q. 債券とはどのような金融商品ですか?
債券とは国や企業が資金調達のために発行する借用証書のようなもの。定期的に利子が得られ、満期には元本が返済される。株式と違い、キャッシュフローが読みやすく、リスクをコントロールしやすい金融商品だ。

債券のメリットとしては、以下の点が挙げられる:
定期的に利子が得られる
満期には額面のお金が戻ってくる
必要なら途中で売却も可能
通貨や年限、利回りなど条件を選べる
特に先進国の国債などは債務不履行のリスクも低く、安定的な資産として活用できる。ネット証券でも社債などが売られるようになってきており、個人投資家でも比較的手軽に購入できるようになっている。
Q. 40代ならではの投資の強みはありますか?
40代は社会人経験が20年程度あり、自分の業界や関連企業についての理解が深まっている時期だ。その知見を活かした個別株投資ができるのも40代ならではの強みと言える。
例えば、自分が勤務している業界の優良企業や、転職先として魅力を感じる企業に投資するなど、自分の経験や知識を活かした投資判断ができる。ただし、個別株投資は初心者向けというわけではないため、投資信託などから始めるのもよい選択だ。
Q. 株主優待は資産運用戦略として有効ですか?
株主優待は生活戦略としては有効だが、資産運用戦略というよりは「おまけ」として考えるべきだ。最近は長期保有者向けの優待を用意する企業も増えており、単なる生活必需品だけでなく、長い目で見た優待内容も検討する価値がある。
株主優待をきっかけに企業について知り、長期的な投資先として検討することも一つのアプローチと言える。
Q. 40代の資産運用で他に気をつけるべきことは?
保険と投資の違いをしっかり理解することも大切だ。保険は保険会社との契約であり、その内容が時代とマッチしているかを確認する必要がある。
また、40代は家族構成も多様で、独身者も増えている年代だ。最終的には「みんなどこかでお一人様になる」ことを考えると、自分自身で資産や健康をケアする意識を持つことが重要になる。
パートナーがいる場合は、一方が運用に詳しくなり、もう一方が保険に詳しくなるなど、役割分担をするのも一つの方法だ。
