PIVOT TALK BUSINESS
ビジネスでも家庭でも使える決断術・時間術
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2025年7月6日

転職、結婚、子育て、買い物…人生は決断の連続。なぜ私たちは「決められない」のか?臨床心理士・中島美鈴が、私たちが決断できない5つのタイプを解説。さらに、独自の意思決定術「もじせか」を活用し、ビジネスでも家庭でも役立つ具体的な決断術を伝授する。決断力を格段に向上させるため、明日から実践できる具体的な方...
中島美鈴に聞く!意思決定に役立つワークシートと日常に使える時間術
日々の生活で「決められない」「時間が足りない」と感じることはないだろうか?仕事でも家庭でも、私たちは常に大小の決断を迫られ、限られた時間の中で効率的に行動することを求められている。臨床心理士の中島美鈴さんに、意思決定のコツや時間術について聞いた。

Q. 意思決定に役立つワークシートには、どのようなものがありますか?
場合分けのワークシート
将来の可能性を視覚化するために使うワークシートです。例えば、30代で転職を考えている人の場合、「今の会社に残る」「転職する」という大きな選択肢があり、さらにそれぞれに「管理職を目指す」「現状維持」「同業界に転職」「異業界に挑戦」など、細かな選択肢が枝分かれしていきます。
このように選択肢を図に書き出すことで、頭の中だけで考えるよりも客観的に見ることができます。普段は漠然と「転職しようかな」と考えて、スマホをいじったりして終わってしまいがちですが、長期的な展望を具体的に書き出すことで、自分がどのルートを好むかが見えてきます。
大枠と詳細のワークシート
自分がどんな仕事をしたいのか、どういうスタイルで働きたいのかを整理するのに役立ちます。大枠には「勤務地」「リモートワークの可否」「給与」「雇用形態(正社員か独立か)」などを設定します。例えば「勤務地は東京、年収700万以上、正社員」といった条件を決めます。
詳細部分には「会社の規模」「リモートワークの頻度」「福利厚生」「社風」「定年年齢」「男女比」など、より細かい条件を記入します。大枠を先に決めることで、その条件に合う選択肢の中から詳細を比較検討できるようになります。
条件比較表
複数の選択肢を比較するためのワークシートです。左列に候補となる会社名(A社、B社など)を、上段には比較したい条件(リモートワークの可否、福利厚生、定年年齢、男女比など)を書き込みます。各項目について、条件を満たしている度合いを「◎、〇、△、×」などで評価していきます。

このシートを使うことで、自分の条件を最も満たしている選択肢が視覚的に分かりやすくなります。「◎」が多い会社が自分の条件に最も合った選択肢ということになります。
Q. 仕事での時間管理のコツは?
タスクを小さく分割する
大きなタスクを5〜10分程度の小さなステップに分けることが効果的です。例えば「経費精算」という30分のタスクがあれば、「領収書のダウンロード」「データ入力」「計算確認」など5分単位の小さなタスクに分割します。
これには2つのメリットがあります。1つは、誰かに中断されても、小さなタスク単位で区切りがつけやすく、「あと5分で終わるから待ってもらえる?」と言いやすいこと。もう1つは、中断されても元のタスクに戻りやすいことです。30分の作業の途中で中断されるよりも、5分の小さなステップの間に中断される方が心理的負担が少なく、作業の再開がスムーズになります。

タスクの重要度を明確にする
緊急性の判断は締め切りを基準にすれば比較的簡単ですが、重要度の判断は難しいものです。会社員の場合は、組織の優先順位や上司の意向を参考にするとよいでしょう。フリーランスや自営業の場合は、自分の価値観を明確にすることが大切です。
例えば「利益につながるか」「仕事の継続性に貢献するか」「社会的貢献度が高いか」など、自分が大切にする価値を整理し、その価値に照らして各タスクの重要度を判断します。年に一度は自分の価値観と仕事の棚卸しをして、何を優先すべきかを再確認するとよいでしょう。
Q. 家庭での時間術のコツは?
朝のルーティン化
朝の時間を効率的に使うには、「モーニングルーティン」を確立することが重要です。朝起きてから出かけるまでの行動を一連の流れとして決めておき、毎日同じ順序で行動します。例えば、1週間分の服をあらかじめ決めておいたり、朝食のメニューを固定したりすることで、無駄な判断の時間を省けます。
子どもがいる場合は予定外のことも起こりますが、それも含めたルーティンを作っておくと時間のロスを最小限に抑えられます。
活性化エネルギーを意識する
帰宅後の夕方から夜にかけては、脳も体も疲れている時間帯です。この時間帯に効率的に行動するには、「活性化エネルギー」という概念を理解することが役立ちます。
活性化エネルギーとは、何かを始めるときに必要となる「よし、やるぞ」というエネルギーのことです。帰宅して「疲れた」とソファに座り、その後「夕食を作らなければ」と立ち上がる、食後に「お皿を洗わなければ」と再び動き出す、といった具合に、休憩と活動を繰り返すとこの「立ち上がり」のエネルギーを何度も消費することになります。
効率的なのは、帰宅したらすぐにお風呂に入ることです。まだ歩いて帰ってきたエネルギーが残っている状態でお風呂に入ると、体が温まり血行が良くなって元気が出ます。その状態で夕食の準備を始めれば、一度休憩して再び立ち上がるよりもエネルギーの消費が少なくて済みます。また、早めにお風呂を済ませておくと、洗濯機を早く回せるなどの副次的なメリットもあります。
子どもとの時間管理
子どもに「早く宿題をしなさい」「早く寝なさい」と急かしても、子どもには大人のような時間感覚がないため、なぜ急ぐ必要があるのか理解できません。特に低学年の子どもは10分先の未来はイメージできても、翌朝までの時間は非常に長く感じています。
効果的なのは、帰宅してから就寝までの時間を視覚化し、「自由に使える時間は全部で4時間しかない」「そのうち風呂とご飯で〇時間使うと、自由時間は〇時間しか残らない」と説明することです。そして、その自由時間で何をするかを子どもと一緒に決めます。「8時から9時半までご褒美タイムがあるから、それまでに宿題を終わらせよう」という具合に、共通のゴールに向かって親子で取り組むと、時間管理がスムーズになります。
Q. 意思決定と時間管理の本質は何ですか?
意思決定も時間管理も、自分を縛るものではなく、自分の夢を叶えるためのツールだと考えるべきです。意思決定を通じて自分の好きなものが見えてきて、時間管理によってその好きなものにたくさんの時間を使えるようになります。

これらのスキルを身につけることで、より自分らしく、充実した毎日を送ることができるようになるでしょう。