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ゴールド金価は上がり続ける。2030年に最大8900㌦
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2025年6月26日

上昇を続けるゴールド価格。今後、長期的にはどこまで上がる可能性があるのか?的中率の高さで有名なレポートを基に、貴金属アナリストの池水雄一氏に展望してもらった。 <ゲスト> 池水雄一|貴金属スペシャリスト 上智大学卒業後、住友商事入社。クレディ・スイス銀行、三井物産を経て、2019年より「日本貴金属...
金価格が2030年に8900ドルに達する可能性も?エキスパートが解説する「ゴールド長期分析」
近年、金(ゴールド)価格が急騰し、多くの投資家の注目を集めています。今回は貴金属スペシャリストの池水雄一氏に、ゴールドの長期的な見通しについて詳しく伺いました。

Q. 「In Gold We Trust」レポートとは何ですか?
このレポートはリヒテンシュタインのファンド「インクレメンタム」が発行しているもので、「In Gold We Trust(我々はゴールドを信じる)」というタイトルが特徴です。これはアメリカの紙幣やコインに書かれている「In God We Trust(我々は神を信じる)」をもじったものです。ゴールドを神のように信頼できる資産と位置づけています。
このレポートが注目される理由は、過去5年間の予測が非常に的中しているからです。2020年時点で2025年のゴールド価格を予測していましたが、現在の価格はまさにその予測通りに推移しています。
Q. 現在のゴールド相場はどのような状況にありますか?
現在のゴールド相場は強気相場の途中段階にあると考えられます。歴史的に見ると、1970年代、2000年代、そして現在の2020年代と、3回の強気相場があります。

過去の強気相場と比較すると、1970年代には最高値の更新が209回、2000年代には106回ありましたが、現在の2020年代ではまだ76回程度です。つまり、過去の相場パターンから見ると、まだまだ上昇の余地があるということです。
Q. なぜゴールド価格は上昇しているのですか?
ゴールド価格上昇の主な要因はいくつかあります:

1. 中央銀行の購入: 新興国の中央銀行が大量にゴールドを購入しています。年間約1000トン以上、世界の生産量の約30%を中央銀行が買い取っている状況です。
2. 通貨供給量の増加: 世界中の通貨供給量が増え続けていますが、ゴールドの供給量は限られています。通貨が増えれば増えるほど、ゴールドの相対的価値は上昇します。
3. 米国の財政・貿易赤字: トランプ政権下での政策により、米国の財政赤字と貿易赤字が拡大しています。これが「ドル離れ」を促進し、代替資産としてのゴールドの需要を高めています。
4. 金利政策: 過去のデータを見ると、FRB(米連邦準備制度理事会)が金利を引き下げる時期には、ゴールド価格が大幅に上昇する傾向があります。
Q. 2030年までのゴールド価格予測はどうなっていますか?
「In Gold We Trust」レポートによると、2025年末のゴールド価格は基本シナリオで約2850ドル、インフレシナリオでは4080ドルと予測されています。
さらに、2030年の予測では基本シナリオで4821ドル、インフレシナリオでは8926ドルという驚くべき数字が出ています。これは現在の価格から2〜3倍の上昇を意味します。
過去の強気相場のパターンをみると、1970年代の相場に当てはめた場合、現在の価格水準は約1万1000ドルに相当するとのことです。これらの予測は、ゴールドがまだまだ上昇する可能性を示唆しています。
Q. ゴールドが下落するリスクはありますか?
短期的には下落するリスク要因もいくつか考えられます:
1. 中央銀行の購入が減少した場合、供給の30%を吸収していた需要がなくなるため、調整が起こる可能性があります。
2. 投資家のリスク選好が強まり、リスク資産への資金流入が進む場合、ゴールドからの資金流出が起こる可能性があります。
ただし、これらは短期的な要因であり、10年単位の長期的な視点では、通貨供給量の増加傾向が続く限り、ゴールドの価値は上昇し続けると考えられます。
Q. ポートフォリオにおけるゴールドの適切な配分はどれくらいですか?
インクレメンタムのポートフォリオ構成では、ゴールド関連資産を全体の25%程度配分することを推奨しています。具体的には:
セーフヘイブンゴールド(現物やETF):15%
パフォーマンスゴールド(先物やCFDなどレバレッジをかけたもの):10%
その他、株式35%、コモディティ20%、ビットコイン5%、債券15%という配分を提案しています。
伝統的な「株60%・債券40%」という配分から、ゴールドやコモディティなどの実物資産の比率を高めることを推奨しています。特に現在は債券の配分を減らし、実物資産を増やす方向が有効と考えられます。
Q. ゴールドと債券、どちらが良い投資でしょうか?
現在の経済環境では、債券よりもゴールドの方が有望な投資先と言えます。特に日本国債などは、利回りが低く、インフレ対策としての機能も弱いため、あまり意味がないとの見方が示されています。

米国債であれば5%近い利回りがあるものもありますが、ドル通貨のリスクも考慮する必要があります。
Q. デッドクライシス(債務危機)が起きた場合、ゴールドはどうなりますか?
世界的に債務が増え続けており、デッドクライシス(債務危機)の可能性が高まっています。そのような状況では、ゴールドの価値は爆発的に上昇する可能性があります。
JPモルガンのレポートでは「ゴールドはマネー、その他全ては信用である」と述べられています。また、著名な投資家レイ・ダリオも「十分な非債務マネー(ゴールド)を持っているか?」と問いかけています。
通貨や債券は誰かの債務であり、その価値は発行者の信用に依存しますが、ゴールドはそれ自体が価値を持つ資産です。債務危機が深刻化すれば、ゴールドへの資金流入がさらに加速すると予想されます。
Q. 投資戦略としては株式とゴールドのバランスをどう考えるべきですか?
株式投資は依然として投資の王道です。投資したお金が企業によって活用され、配当や株価上昇という形で還元されるからです。一方、ゴールドは何も生み出しませんが、価値を長期的に保存する機能があります。
このような特性を考慮すると、株式50%、ゴールド50%程度のバランスも一つの選択肢となります。特に債務危機の可能性が高まる中、ポートフォリオに占めるゴールドの比率を高めることは合理的な戦略と言えるでしょう。