PIVOT TALK FOOTBALL
町田浩樹に聞く、日本代表のリアル
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2025年6月28日

日本代表のセンターバックとして活躍する町田浩樹選手に、日本代表のリアル、欧州での進化と変化、W杯までの課題、今後のキャリアなどについて聞いた。 <ゲスト> 町田浩樹|サッカー日本代表 茨城県つくば市出身。所属するユニオンSG(ベルギー)では守備の要としてカップ戦優勝に貢献。鹿島アントラーズのユース...
「代表には、ミドルシュートが足りない」ベルギーリーグでプレーする町田浩樹選手が語る日本代表のサッカー

Q. オーストラリア戦ではハーフタイムで病院に行った?怪我は大丈夫だったの?
前半15分頃に当たってしまい、痛みを感じながら30分間プレーしていたが、ハーフタイムで確認したところ腫れていた。オーストラリアの病院で手術を受けたが、現在は大丈夫。日本人の泌尿器科医が病院にいたおかげで安心して治療を受けられた。
Q. オーストラリア戦で苦戦していたと感じていた?
実は出場していた前半は、そこまで苦しんでいるとは思っていなかった。「これを続けていれば点が取れるだろう」という感覚でプレーしていた。実際、相手にそれほどシュートも打たせていなかったと思う。
Q. 日本代表が5バックの相手に対して打つ手がなくなってしまうように見えることについて、どう思う?
5バックで守られると崩すのは確かに難しい。だが日本代表に足りないのは「ミドルシュート」だと思う。ヨーロッパの選手はペナルティエリア外からしっかり打てる。それがもっと出てくれば、守りを固めた相手でも崩せるはずだ。

また、ボックス内に押し込むことでペナルティキックやコーナーキックのチャンスが生まれる。セットプレーからの得点も重要な武器になる。最終予選ではセットプレーから多くの点を取れていた。
Q. なぜ日本選手はミドルシュートを打たないのか?
日本人のメンタリティーも関係していると思う。外国人選手は自信を持っていて、成功確率が低くても思い切りの良さがある。その点は日本人選手ももっと持ってもいいと感じる。田中碧選手は結構打っていて良いと思う。
Q. 5バックを崩すために、どのような攻め方をすべきだと思う?
サイドからの崩しも有効だ。最終予選では外崎航平選手が1対2の状況でも行けることがあった。また、センターバックのインナーラップなど攻撃参加も崩す上でのオプションになる。
チームとしても、センターバックが攻撃参加してもいいというルールはある。その頻度は状況に応じて判断する必要がある。
Q. 日本代表の練習では、どのような時間配分で取り組んでいる?
代表は集まる時間が限られており、例えばオーストラリア戦の前も全員で練習できたのは23日だけだった。そのため、ビルドアップなどに多くの時間を割くことは難しい。

割合で言えば、ビルドアップに20〜30%、守備に20〜30%、ゲーム形式とセットプレーに20〜30%、残りはアップなど体づくりの時間になる。担当コーチがそれぞれセッションを組み、監督が全体を見る形で進められている。
Q. ユニオン・サン=ジロワーズに行って、自分が変わったと感じる点は?
特にベルギーリーグはとてもオープンなリーグで、広いスペースで1対1で守らなければならない状況が頻繁にある。そこでの対人能力は磨かれたと思う。
具体的には、1対1の時の体勢の作り方が変わった。日本にいる時は重心をできるだけ下げようと意識していたが、海外に行ってからは重心を上げるように、前傾姿勢で対応するようになった。
Q. 重心を上げると何が変わるのか?
日本では相手選手も重心が低い選手が多いので、自分も重心を下げないと当たった時に負けてしまう。しかし海外では相手選手の重心が高いため、自分も重心を上げる方が対応しやすい。
また、重心を上げた方が単純なスピードが出る。これはクリスティアーノ・ロナウドなどを見ても分かると思うが、彼らは重心が高い位置にある。
Q. 日本代表として、空中戦での勝負にはどう対応している?
空中戦に関しては自分は勝てると思っているので、そこは真正面から勝負している。ただし、190cm以上ある選手と純粋なフィジカル勝負をするのは避けるべきだ。

体格差がある相手とは、できるだけ頭を使ってコンタクトしない方法を考える方が良い。
Q. 北中米ワールドカップに向けて、日本代表はどこを目指しているのか?
チームとしては優勝を目指している。これは私個人の言い方で言うと「最初から8合目だけ目指して登るのか」という考え方だ。最初から頂上を目指して、それでダメだったら8合目というのはあると思うが、最初から8合目だけを目指すのはおかしいという感覚だ。
サッカー選手なので全部勝ちたいし、1%でも0.1%でも可能性があるなら目指すべきだと思う。
Q. フォーバックを並べるという選択肢についてどう思う?
全然ありだと思う。まず1対1で守れる選手が4人並ぶし、可変して5にもなれる。数字の問題だけでなく、日本代表のディフェンダーが世界に引けを取らない選手たちになってきたという証明でもある。
Q. ヨーロッパのクラブでは、選手のデータをどのように活用している?
ユニオンの場合は直近3〜4試合のデータが張り出される。走行距離のランキングやスプリントの回数、速度などが公開される。試合翌日に通りかかった時にちらっと見る感じだが、特に成績の良し悪しで何かあるわけではない。
また、代理人からデータに基づいて提案されることもある。同年代のセンターバックと比較して、インターセプトの数が少ないとか、タックル数が少ないといった指摘をされることもある。
Q. 現在のキャリアに対する考えは?
できるだけ高いレベルでできるだけ長くプレーしたいと思っている。スポーツで稼いだお金はスポーツに還元することが大事だと考えている。
また、センターバックでも点を取れる選手は価値が高い。実際に鹿島からユニオンに移籍した時も、1シーズン5点取っていたことが移籍の要因の一つだったと思う。