PIVOT TALK FOOTBALL
パリSG vs インテル:欧州CL決勝展望
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2025年5月31日

6月1日の欧州チャンピオンズリーグ決勝を制するのは、パリSGか?インテルか?スコア予想と合わせて、試合の見どころをPIVOT FOOTBALLレギュラーメンバーに展望してもらった。
パリ・サンジェルマンvsインテル CL決勝展望!勝利のカギは?
両チームの戦術、キープレイヤー、そして勝敗を分ける要素を専門家が徹底解説

Q. 2024年のチャンピオンズリーグ決勝、パリ・サンジェルマンとインテルの対戦をどう予想する?
CL決勝ではパリ・サンジェルマンとインテルの一戦が実現した。この試合、専門家たちの予想はパリ・サンジェルマン優勢と見る声が多いものの、実際のスコア予想は分かれている。「2-0でパリが勝つ」「2-2からPKでパリが勝つ」という見方がある一方で、「1-0でインテルが勝つ」「1-1からPKでインテルが勝つ」という予想もある。
Q. パリ・サンジェルマンはなぜ今シーズン急に強くなったのか?
パリ・サンジェルマンが今シーズン急に強くなった理由として、最も大きいのはメンタリティの変化だ。キリアン・エムバペのような「気を使うスター選手」がいなくなったことで、チーム全体が一つの方向に向かうようになった。エムバペ自身も次のステップに進みたい意向があったが、残留を強いられる状況が続き、モチベーションの低下が見られた。

ルイス・エンリケ監督は自分のやりたいサッカーを実践できる環境が整い、選手たちも高いクオリティを発揮している。戦術面では、テクニカルな選手を中心としたボール保持率の高いサッカーを展開し、CL全体でも3番目の高いボール保持率(61.6%)を誇っている。
Q. インテルの強みはどこにあるのか?
インテルの最大の強みは、組織的な攻撃とセットプレーの精度の高さだ。セットプレーからの得点は今シーズン公式戦で25点にも及び、これは5大リーグでもトップの数字。特にディマルコ、チャルハノールなど質の高いキッカーと、アチェルビ、バストーニ、パワール、ダンフリースなどヘディングが得意な選手が多いことが強みとなっている。
さらに、ビルドアップの戦術も特徴的だ。近場でつなぐだけでなく、一気にフォワードに飛ばして相手の陣形を崩すパターンを持ち、相手がプレスをかけてきても一気に裏のスペースを突く攻撃が可能。また選手の連動性も高く、ポジションを入れ替わりながら攻撃するため、相手からすると「誰がどこにいるべきか」の判断が難しくなる。
Q. インテルはパリ・サンジェルマンのような攻撃的チームに対して強いのか?
興味深いことに、インテルはボール保持率の高いチームに対して強さを発揮している。今シーズンのCLでボール保持率トップのバイエルン・ミュンヘン(64.7%)、2位のマンチェスター・シティ(63.4%)、4位のバルセロナ(61.3%)など、ボールを持つチームに対して勝利を収めている。

インテル自身のCLでのボール保持率は47.7%で36チーム中22位と、決して高くない。これはむしろ彼らの戦術に適している。相手にボールを持たせ、カウンター攻撃を仕掛けるスタイルが、ボール保持率の高いチームに対して効果的なのだ。さらに、CLでアドバンテージを許した時間がわずか17分というデータもあり、先制点を取って試合を優位に進めるパターンが多い。
Q. パリ・サンジェルマンの攻撃の要であるデンベレをどう評価する?
デンベレはパリ・サンジェルマンの攻撃において重要な役割を担っている。トップから降りてきてボールを受け、後方からの攻撃の起点となる。通常、このような動きをした場合、センターバックがついてくるかどうかが問題となるが、デンベレの場合はボールを失わない技術の高さがある。
さらに、デンベレが降りてきた後、両ウイングが飛び込むというよりも、引きつけてキープするという技術を駆使する。これはかつてのバルセロナでメッシが担っていた役割に似ており、現代サッカーにおける「ムービング・ポゼッション」と呼ばれる戦術の中心的存在となっている。
Q. パリ・サンジェルマンのディフェンスの強さはどこにあるのか?
パリ・サンジェルマンの意外な強みとし

て、ディフェンスの堅さがある。ボール保持率が高いチームは必然的に守備時に人数が少なくなり、各選手が管理するスペースが広くなる。そうした状況で個人の守備能力が問われるが、パリ・サンジェルマンはマルキーニョスやパチョなどが少ない人数でも対応できる守備力を持っている。
また、ヌーノ・メンデスやハキミといったサイドバックも体の強さを持ち、相手の攻撃を食い止める能力がある。リバプールやアーセナルといった強豪相手にもこうした守備力で対応し、勝利を収めてきた実績がある。
Q. インテルのセットプレーはなぜそれほど効果的なのか?
インテルのセットプレーは徹底的に練習されており、それを可能にしているのが4シーズン目を迎えるインザーギ監督の継続性だ。バストーニによれば、1時間以上もセットプレーの練習に時間を割いているという。
セットプレーの精度を高めるには選手の知性も重要で、インテルはその理解度が高い選手を揃えている。特徴的なのは、コーナーキックからのゴールシーンでは、マークを外すための「スクリーン」をかける戦術を用いていること。これはバスケットボールでよく使われる戦術で、味方選手が相手のマークを邪魔することで、フリーの状態を作り出す。

また、インテルはアウトスイング(ゴールから逃げるような軌道)のコーナーキックを多用し、相手キーパーの判断を惑わせる効果も狙っている。
Q. チャンピオンズリーグ決勝ではどのような展開が予想されるか?
パリ・サンジェルマンがボールを持ち、インテルがブロックを組んで守る展開が予想される。パリ・サンジェルマンはボール保持率が高く、デンベレやヴィティーニャといった技術の高い選手を中心に攻撃を仕掛けてくるだろう。
対するインテルは、相手の攻撃を受け入れつつ、瞬間的にカウンター攻撃を仕掛ける。また、セットプレーからの得点も狙う戦術を取ると考えられる。インテルにとって有利な展開は早い時間帯での先制点で、時間が経つにつれてパリ・サンジェルマンの攻撃力に対応するのが難しくなる。
試合が均衡した場合、PKまでもつれ込む可能性もあり、PKでは押し込んだ側が有利との見方が強い。パリ・サンジェルマンはリバプール戦でもPKを経験しており、その経験が生きる可能性がある。
Q. この両チームの今後について、どう見ているか?
インテルは選手層が高齢化しており、今がピークとも言える状況。今回のCL決勝が「最後のチャンス」という見方も強く、補強してきた選手よりもこれまでのレギュラーが多い状況から、今後はチーム再建が必要かもしれない。
一方のパリ・サンジェルマンは若い選手が多く、もしCLで優勝すれば黄金期の到来も期待できる。ただし、CLを制した場合、一部の選手がプレミアリーグなど他リーグに挑戦したいという意向を示す可能性もある。特にドンナルンマなど契約が切れる選手の動向が注目される。
勝敗のカギとなるのは、パリ・サンジェルマンの技術的な攻撃力とインテルの組織的な守備力、そしてセットプレーの精度の高さの対決だ。