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トランプ関税ショックと不動産。外国人売り加速で、タワマンバブル崩壊か
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2025年4月11日

トランプ関税ショックは世界と日本の不動産マーケットにどのような影響を与えるのか?外国人投資家はどう動くのか?リーマンショックをJ-REITのトップとして経験した牧野知弘氏に聞いた。 <ゲスト> 牧野知弘|オラガ総研 代表 1959年アメリカ生まれ。東京大学卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)、B...
トランプの関税ショックで不動産市場はどう変わる?不動産投資家のマインド変化に注意
マクロ経済が変動する中、不動産市場も大きな転換点を迎えようとしている。J-REITのトップとして経験した牧野知弘氏に、トランプ関税ショックが不動産市場に与える影響について聞いた。

「不動産屋と金融屋は血も繋がっていない別の国の人たち」—トランプ流の不動産マインドを理解する
Q: トランプさんは不動産王ですが、不動産と金融では考え方に違いがありますか?
不動産業界と金融業界は全く異なる思考回路を持っている。不動産屋は「物」を重視し、自分が所有する建物や土地という「実体」に価値を見出す。一方、金融屋は数字や市場の動きを重視する。
この違いは会話の内容にも表れる。例えば、初対面の相手に「東京で素晴らしい建物ができた」という話題を振って反応を見れば、業種の見当がつく。不動産業者なら建物に興味を示すが、金融業者は株式市場の話題にしか反応しないことが多い。
トランプ前大統領の「アメリカファースト」や製造業重視の姿勢も、物理的な「モノ」を重視する不動産業者特有の考え方に近い。
「投資マーケットから少しお金を回収してとりあえず現金で様子を見る動きが出てくる」—資金の流れが変わる
Q: トランプ関税ショックにより、不動産市場にはどのような影響が出るでしょうか?
関税ショックの影響は、リーマンショックとは性質が異なる。リーマンショックは金融市場全体が一気に崩壊した大事件だったが、今回の関税問題は「ボディブロー」のように世界経済を中長期的に圧迫するタイプの危機だ。
特に注目すべきは、オフィス市場への影響。現代のオフィスビルのテナントは主に金融やIT企業など、物を作らない産業が中心となっている。関税による貿易摩擦で投資が縮小すると、これらの企業が打撃を受け、オフィス需要の減少につながる可能性がある。
すでに米国のオフィス市場は好調とは言えない状況で、さらに追い打ちをかけるような形になれば、深刻な問題に発展する恐れがある。

「底値を探るのは不動産も株も一緒、下げ局面では逃げるなら早めに」—投資家へのアドバイス
Q: マンションなど不動産投資をしている人はどうすればいいですか?
投資目的で不動産を保有している人は、株式と同様に長期保有できる体力があれば、市場の回復を待つという選択肢もある。しかし、株式と不動産の決定的な違いは、時間の経過とともに不動産は物理的に劣化するという点だ。
特に外国人投資家が多い都心のタワーマンションや湾岸エリアの物件は、マーケットがマイナスに転じた場合に大きな影響を受けやすい。市場のキャップレート(投資利回り)が上昇すれば、価格下落は避けられない。
もし市場の下落を予測し、売却を決断するなら、早めに行動するべきだ。市場が下がり始めると、売りたい人が増える一方で買い手は減少し、価格下落のスパイラルに陥りやすい。実際、バブル崩壊時には、早めに1割値下げして売却した物件は取引できたが、その後さらに価格が下落したケースもあった。
「中国富裕層が日本の不動産を売却して穴埋めする動きが出てくる」—円高の影響
Q: 円高の影響はどのようなものが考えられますか?
トランプ関税ショックの影響で円高が進むと、外国人投資家にとって日本の不動産投資は不利になる。特に中国の富裕層が日本の不動産を多く保有しているが、彼らが自国の事業や国際金融市場での損失を穴埋めするために日本の不動産を売却する動きが出る可能性がある。
投資マーケットから資金を回収して現金ポジションを高めようとする流れが強まれば、これまで投資家需要で支えられてきた日本の不動産市場は厳しい状況になりかねない。
「日銀の利上げ判断に猶予期間ができた」—住宅購入者にとってのチャンス

Q: 日本の住宅市場や住宅ローンへの影響は?
トランプ関税ショックによる世界経済の先行き不透明感から、日銀は利上げを躊躇せざるを得なくなった。年内1〜2回の利上げが予想されていたが、少なくとも数ヶ月は様子見せざるを得ない状況だ。
これは住宅ローンを変動金利で借りている人や、これから住宅購入を検討している人にとって朗報と言える。長期プライムレートもやや下がっているため、固定金利で借りるタイミングとしても好機かもしれない。
金利上昇が先送りされる「猶予期間」ができたことで、住宅ローンの借り換えや新規借入を検討する良いチャンスになっている。
「今までグローバル経済の中で形成されてきた金融マーケットは向かい風に」—展望
Q: 今後の不動産市場の見通しはどうでしょうか?
トランプ政権の「アメリカを物づくりの国に戻す」という方針が継続される限り、これまでのグローバル金融市場や投資市場にとっては逆風となる。特に投資家主導で価格が上昇してきた不動産市場は厳しい状況に直面する可能性がある。
金利や為替の変動、投資マインドの変化など、複数の要因が重なって不動産市場の転換点となるかもしれない。特に都心の高級物件や投資用不動産は、価格調整の可能性を念頭に置いた判断が必要だろう。