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トランプ関税vs.中国 習近平の怒りの反撃
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2025年4月10日

中国への高関税を発表したトランプ政権。中国はトランプ関税に対してどう反撃するのか?輸出依存の経済成長を変えることができるのか?AI、防衛分野で米国とどう戦うのか?ジャーナリストの高口康太氏に聞いた。 <ゲスト> 高口康太|中国研究家/ジャーナリスト 1976年生まれ。千葉大学人文社会科学研究科(博...
トランプ関税vs.中国 習近平の怒りの反撃
中国研究者であるジャーナリストの高口康太氏に、トランプ関税に対する中国の反応と今後の展望について聞いた。アメリカと中国の貿易戦争が再燃する中、習近平政権はどのような反撃を試みるのか。

Q. 最初のトランプ関税発表に中国はどう反応したのか?
トランプ大統領が就任後最初に関税をかけた際、意外にも中国は「ほっとした」反応を示した。選挙戦では60%まで関税を上げると言っていたが、実際には20%程度で収まったためだ。これで中国株が上昇するなど、「思ったより悪くない」という雰囲気があった。
しかし4月の相互関税で状況は一変した。当初の20%に34%が追加され、実質的に選挙中に脅していた60%近くまで上昇。最初のほっとした気持ちが打ち砕かれ、中国側はかなりショックを受けた。
Q. 人民日報はトランプ関税をどう報じたのか?
興味深いことに、人民日報は関税発表から3日間ほぼスルーした後、ようやく7日に一面で報じた。人民日報は中国共産党のメッセージを伝える役割を持ち、特に一面は重要視される。この日の一面では3つの記事が掲載され、1つ目は「中国政府は断固反対する」という怒りの表明、2つ目は「揺るぎなくハイレベルの対外開放を推進する」という外資歓迎のメッセージ、3つ目は「トランプ関税に立ち向かう方法とダメージ」について書かれていた。
関税発表からすぐに報じなかったのは、どのような内容を打ち出すかを中国政府内で協議し、文面を固め、上層部がチェックするのに時間を要したためと考えられる。これは中国のメディア管理の特徴を表している。
Q. 対米輸出依存度は本当に減少しているのか?
人民日報は「中国の対米輸出依存度は減少している」と主張しているが、これは事実だ。2018年の第一次トランプ政権時の貿易戦争以降、中国は対米輸出依存度を19.2%から14.7%に減らしている。これは意図的なもので、中国政府と企業が将来の貿易摩擦を予測して対策を講じてきた結果だ。
しかし重要なのは、中国がASEANや「一帯一路」諸国への輸出を増やしてきたものの、これらの国々に輸出された中間材の多くは最終的にアメリカに向かうことだ。中国は日本企業が1980-90年代に行ったように、第三国経由の輸出戦略を取っていた。トランプの総合関税はこの戦略をジャストフィットで狙い撃ちしており、中国にとって非常に大きなダメージとなる。

Q 中国経済における輸出の重要性はどれほどか?
輸出は中国経済にとって想像以上に重要だ。2023年の中国の経済成長率5%のうち、約1.5ポイント(約3割)は輸出の伸びによって支えられていた。これは過去20年で見ても非常に高い比率である。
この輸出が激減すれば、中国の成長率は大きく下振れする可能性が高い。すでに不動産問題などで国内経済が停滞している中で、これは二重のショックとなる。
Q. 中国はどのような対策を講じているのか?
中国の対応は予想外に強硬だった。第一次トランプ政権時の教訓から、今回は報復関税を控えると予想されていたが、104%までの高率関税で対抗した。これは習近平の怒りが表れたものと見られる。習近平は一度決断したら方針を変えない頑固さがあり、今回はアメリカと戦う決意を固めたようだ。
対策としては、国内市場の活性化が中心となる。「輸出から国内販売へ」という方針のもと、大手スーパーが輸出企業の商品を国内で販売する取り組みを始めるなど、国内消費の拡大を図っている。また、3月の全人代では30項目の消費向上計画が発表され、賃金上昇のメカニズム作り、インフラ建設、新技術への投資、家電買い替え補助金など、多角的なアプローチが取られている。
Q. 習近平政権は財政出動という切り札を使うか?
中国政府は財政赤字を4%に拡大したが、「まだ余地がある」と主張している。実際、中国経済の状況を考えると、大規模な財政出動は避けられないと見られる。興味深いのは、中国国内には「トランプ関税という大打撃があれば、習近平も大規模な景気対策を打ち出すだろう」とむしろ期待する声があることだ。
これまで習近平政権は、バブルの再発を恐れて慎重な経済政策を取ってきた。しかし今回の危機は大きく、大胆な財政政策と金融緩和が行われる可能性が高い。これが皮肉にもある種の「お祭り騒ぎ的なバブル」につながる可能性すらある。
Q. 米中AI戦争の行方はどうなるか?
バイデン政権は先端技術での中国締め付けを重視していたが、トランプは貿易赤字さえ解消されれば、中国のハイレベルなAI開発をそれほど問題視しない可能性がある。これにより中国のAI・半導体産業が一気に伸びるかもしれない。

実際、中国ではディープシークというAIの登場で「ディープシークバブル」とも言うべき現象が起きている。ディープシークは習近平と昼食を共にするほどの「国民的英雄」となり、あらゆる製品やサービスにディープシークが導入されている。中国は社会実装の速さでは圧倒的優位にあり、特にハードウェアと連携したAI応用では先行していく可能性が高い。
Q. この貿易戦争は台湾情勢にどう影響するか?
貿易戦争が直接台湾有事につながる可能性は低い。中国は台湾統一に武力行使の選択肢を残しているが、いつが期限かは明言していない。台湾問題では、むしろ米中対立が台湾にとってチャンスとなる側面もある。台湾の賴清徳総統は「民主主義社会におけるサプライチェーンの中心になる」と述べており、中国からの製造業シフトの受け皿として台湾経済を位置づけようとしている。
ただし、トランプのウクライナ対応を見ると、アメリカが同盟国を守る意思が低下していると台湾側が懸念する可能性もあり、これが中国との関係を再考するきっかけになるかもしれない。
Q. 日本はどのような立場を取るべきか?
日本としては、アメリカとの関係を重視しつつも、中国という世界第二の市場との経済関係も維持すべきだ。中国が関税対策として内需拡大を図れば、日本企業にもビジネスチャンスが生まれる。実際、中国の家電買い替え補助金は外資企業も対象となっており、ソニーやパナソニックも恩恵を受けている。
世界経済の変動に対応して、各国が様々な対策を打ち出す中で、日本も複数の地域での「ボーナス」を拾い上げていく柔軟な姿勢が重要だ。
※こちらは生成AIによるまとめ記事です。