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少子化問題。これが答えだ!
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2025年4月21日

【若者の結婚を増やす秘策】男性の諦め/子育て支援は効果薄/婚活支援もダメ/「AI+おせっかい」のハイブリッド/まず自己肯定感を上げる/恋愛強者は3割/人口の半分が独身に/社会の空気/移民の効果は?/中間層の4割を活発化 <ゲスト> 荒川和久|独身研究家 早稲田大学を卒業後、博報堂へ入社。数多くの企...
「少子化の本当の原因は『子を産まない』ではなく『母が少ない』」荒川和久氏が語る少子化問題の盲点
日本の少子化問題について、様々な専門家が対策を提言していますが、根本的な原因の理解が間違っているのではないか。独身研究家の荒川和久氏が、統計データに基づいて「少子化」ではなく「消母化」こそが問題だと指摘します。なぜ結婚する人が減り、子どもが生まれなくなったのか、その真相に迫ります。

「少子化」という言葉自体が誤解を招いている?
Q: 少子化問題の本質はどこにあるのでしょうか?
少子化問題について議論する前に、正しい原因を共有する必要があります。現状認識が間違っていれば、対策も間違います。
政府はよく「少子化改善のラストチャンス」と言いますが、実はラストチャンスは1990年代に終わっています。出生数の長期推移を見ると、戦後2回のベビーブームがありました。第1次ベビーブームで生まれた子どもたちが親になった時期に第2次ベビーブームが起きたように、第2次ベビーブームで生まれた世代が親になるべき90年代から2000年代初頭に第3次ベビーブームが来るはずでした。しかし、それが全く起きなかったのです。
この時点で既に50年から100年後の未来が決まっています。この第3の山ができなかった瞬間に、出生数が過去のレベルに戻ることはなくなったのです。

子どもの数が減った?いいえ、母の数が減った
Q: 「少子化」という言葉には問題があるのでしょうか?
「少子化」という言葉は「子どもが少ない」という意味に聞こえます。これだと「結婚した夫婦が子どもを産まなくなった」という誤解を生みます。しかし実際は違います。
統計的に見ると、一人っ子の家庭は減少傾向で、むしろ2人目、3人目のいる家庭の方が増えています。つまり「結婚さえすれば子どもは生む」のです。単純に言えば、1つの婚姻数が増えると、子ども1.5人以上が生まれる計算になります。
出生数の減少と婚姻数の減少は完全にリンクしています。グラフで見ると、両者はほぼ同じ下がり方をしていて、むしろ最近では「婚姻発生出生数」(1組の結婚当たりの出生数)は少し上がっている傾向があります。
このことから、「少子化」というより「消母化」(母が少なくなる)が問題だと言えます。特に20代での結婚が大幅に減少していることが深刻です。出生数が減っているのは、20代の結婚が減って、結果として出産をしなくなったからです。

20代の結婚減少の原因は「晩婚化」ではない
Q: なぜ20代の結婚が減っているのでしょうか?晩婚化の影響ですか?
よく「晩婚化だからしかたない」と言われますが、それは違います。20代の結婚が減っているのは事実ですが、30代以降の結婚が増えているわけではありません。10年前と比べても30代以降の結婚は増えも減りもしていません。つまり、単に20代の結婚が減っただけなのです。
「晩婚化」ではなく、20代で結婚したいと思っていた時期に結婚できなかった人たちが、そのまま生涯未婚になっている現実があります。結婚意欲は20代が男女ともに一番高く、年齢が上がるにつれて「一人の方が楽」と思うようになります。その時結婚したいと思っていたのにできなかった「不本意未婚」の状態が問題なのです。
お金の問題が結婚の障壁に
Q: 不本意未婚の一番の理由は何ですか?
不本意未婚の一番の理由は「お金がない」ことです。男女でニュアンスは異なりますが、経済的理由が共通しています。男性の場合は「家族を養えるだけの経済力がない」という自信のなさ、女性の場合は「相手に十分な収入がない」という懸念です。
「お金の問題は言い訳だ」と言う人もいますが、それは自分が経済的に恵まれた環境にいるからわからない「マリーアントワネット現象」です。実際、20代の平均年収は300万円程度で、しかも手取りは社会保険料の上昇で減少しています。以前はボーナスから社会保険料は引かれませんでしたが、2003年からはそれも徴収対象になりました。
年収別の婚姻数を見ると、経済上位層は10年前と変わらず結婚していますが、中間層(年収300万円〜450万円)の結婚が大きく減少しています。つまり、日本の結婚や家族を支えてきた中間層が結婚できなくなっているのです。
国民負担率の上昇が出生率低下の原因?
Q: 少子化と税金や社会保険料には関係があるのでしょうか?
データを見ると、国民負担率が上がれば上がるほど婚姻数も出生数も減少しています。これを「少子化のワニの口」と呼んでいます。手取りが増えず、将来への不安が大きくなると、リスクを回避しようとして結婚や子育てといった長期的なコミットメントを避ける傾向が強まります。
大企業や公務員のように「将来の収入が安定している」と分かっている人は結婚率も高いままです。一方、中小企業で働く人々は「いつ会社が潰れるか」「給料が下がるかもしれない」という不安を抱えています。この安心感の差が結婚率の差につながっているのです。
どうすれば少子化問題を解決できるか
Q: 少子化対策として効果的なものは何でしょうか?
今からすべきことは、20代から34歳くらいまでの若者に「お金がなくて結婚できない」と言わせないようにすることです。手取りを増やすことは重要ですが、それだけでは不十分です。単に手取りが増えても「貯金しよう」となるだけです。
手取りを増やすと同時に「大丈夫、今お金を使っても、貯金がなくても将来は安心だよ」と伝える社会の雰囲気が必要です。現状では年収500万円以上の上位3割の層しか結婚できないことになります。
また、子育て支援だけでは少子化対策にはなりません。既に結婚して子どもを持つ人を支援するのは大切ですが、それだけでは未婚者が結婚する動機付けにはならないからです。
若者が達成感を感じられ、お金も得られるような仕組みを社会全体で作ることが、恋愛や結婚、そして出産を増やす鍵となります。
