PIVOT TALK BUSINESS
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2025年3月9日

ウクライナ支援の一時停止を決めたトランプ政権。このままウクライナへの支援を完全に止めていくのか?米国はアジアにリソースを集中するのか?そして、日本は台湾有事に備えて、どんな防衛・外交戦略を取るべきか?米ハドソン研究所の村野将上席研究員に聞いた。
米ハドソン研究所の村野将上席研究員が語る日本の安全保障戦略と台湾有事への対応について。防衛費は2%で足りるのか、中国の軍事力拡大にどう対抗すべきか、そして台湾有事が日本に与える影響について解説する。

現在の日本の防衛力整備計画は2022年12月に発表された「戦略3文書」に基づいて2027年度までの計画が示されています。しかし、当時想定していた為替レートと比べて現在は円安が進行しており、実質的な購買力が低下しています。このままでは当初計画通りに防衛装備品を購入しても、予定していた防衛装備を確保できないという問題が生じています。
もし必要な防衛力を実質ベースで確保しようとすれば、防衛費のGDP比は2%を超える可能性があります。円安が続く状況では、実際にどれだけの防衛力を達成する必要があるのか、そのためにどのくらいの予算が必要かを改めて計算し直し、必要な数量を確保することが重要です。
現在の政治では減税の話題が多いですが、安全保障の文脈では減税を主張することは防衛に投じられるリソースの減少を意味します。減税と防衛力強化の両立をどう図るかという整合性が問われています。
台湾有事で最も重要なのは、長射程対艦ミサイルと防空ミサイルの備蓄を増やすことです。中国が台湾に対して取りうる作戦としては、①封鎖・隔離により台湾の貿易を停止させる、②ミサイルや爆撃機による航空攻撃、③着上陸部隊を派遣して台湾を物理的に制圧するという3段階が考えられます。
歴史的に見ると、経済封鎖や戦略爆撃だけで国家が降伏した例はありません。中国が台湾を武力統一しようとすれば、台湾海峡を渡って十分な兵力を投入する必要があり、これには船舶による輸送が不可欠です。
米軍、台湾軍、そして可能性としては自衛隊が、中国の海上輸送能力と水陸両用部隊に対して攻撃を加え、着上陸作戦を失敗させることができれば、中国の台湾侵攻は軍事的に不可能になります。このように中国の海上輸送作戦を阻止できると認識させることが、紛争を抑止することにつながります。
中国の軍事生産能力は非常に高く、増産ペースは世界トップレベルです。最近のアメリカ国防総省の報告によると、日本に届く中国の準中距離弾道ミサイルは約1300〜1500発あり、数年前までは500〜1000発程度だったものが、年間100〜300発のペースで増加しています。
また中国は爆撃機や戦闘爆撃機の数も急速に増やしており、ミサイル攻撃後に中国大陸から繰り返し飛来して台湾を集中的に攻撃したり、日本の基地やグアムまで攻撃できる能力を持ち始めています。このため、台湾有事の初期段階では日本の航空基地は猛攻撃を受け、ほとんど使用不能になることを想定しなければなりません。
これは重要な論点です。進攻作戦を行う国は、通常「ショートシャープボー」や「電撃戦」のような短期決戦で、他国からの支援が入る前に既成事実化を達成しようとします。中国もロシアも同様です。
しかし、ウクライナ戦争で見られるように、支援が入ると戦争が長期化する可能性があります。台湾有事の場合、中国が武力侵攻を開始する前に、海上法執行機関の船舶で台湾を取り囲み、台湾に入る商船に対して事前申請を要求するなど、実際に戦争しなくても台湾の貿易を制限する「封鎖」や「隔離」を行う可能性があります。
このような状況が生じた場合、米国や日本が中国の防空システムや封鎖を行う船舶を攻撃する覚悟があるかが問われることになります。こうした観点からは、長期戦のシナリオも考慮して防衛生産基盤や台湾支援体制を整える必要があります。
台湾が中国に占領された場合、中国の軍事的プレゼンスが台湾より前方に出てきて、日本が文字通り最前線になります。そうなると、中東から続くシーレーンの安定性がいつでも中国に脅かされる状況となり、外交的な紛争が発生した際に中国が台湾海峡付近での軍事プレゼンスを強化することで、日本の経済を支えるシーレーンが容易に脅かされることになります。
また、TSMCのような台湾のハイテク産業が中国に掌握されれば、中国の経済力・産業レベルも上昇することになります。軍事的にも経済的にも、台湾を味方に留めておくことは非常に重要です。
もし台湾が中国に占領され、日本が最前線になると、GDP比3%どころではなく、より本格的な防衛力増強や自衛隊の抜本的な見直しが必要になるでしょう。台湾喪失の形態によっても影響は異なり、米国が台湾を見捨てる形で防衛線を日本に引き直した場合、米国への信頼性も問われることになります。
日本の人口動態を考えると、自衛隊の人員は必ず減少するという前提で防衛力整備を進める必要があります。その中で考えられる選択肢は主に3つあります:
1. 人数は少ないが装備の数は維持し、稼働率の低下を受け入れる
2. 少ない人数に合わせて装備の数を絞り、「引き締まった自衛隊」を作る
3. 人員を多く必要とする旧式装備を早期退役させ、少ない人数で運用できる無人機や新型システムに置き換える
これらの選択肢を比較検討し、将来の自衛隊にとって最適な体制を模索することが求められています。この課題は、人口減少下で生産性向上を求められている日本のあらゆる産業と同じ問題です。
※こちらは生成AIによるまとめ記事です。