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不動産バブルは弾けるのか?2025年は転機の年になる
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2025年2月17日

「2025年は不動産の転機の年になる」と語る、オラガ総研代表の牧野知弘氏。タワマンバブルは崩壊するのか?2030年以降、空き家急増により不動産マーケットはどう変わるのか?TERASSの江口亮介CEOと論争してもらった。 <ゲスト> 牧野知弘|オラガ総研 代表 1959年アメリカ生まれ。東京大学卒業...
不動産バブルは本当に弾けるのか?専門家が教える2025年以降の不動産市場の展望
2025年は不動産市場にとって重大な転換点になるという予測がある中、今後の不動産市場はどうなるのか。特に都心部のタワーマンションは本当にバブルなのか、それとも今が買い時なのか。オラガ総研代表の牧野知弘氏とTERASSの江口亮介CEOが徹底議論した内容をQ&A形式でまとめた。


Q: 不動産バブルとは何ですか?
不動産バブルとは、金融市場や投資市場に引っ張られて、実際の価値以上に価格が高騰している状態を指す。特にタワーマンションの一部の価格は理屈では説明できないほど高い水準に達している部分があり、これがバブルと言える。
ただし、不動産のエリアによって状況は大きく異なる。都心部、首都圏、郊外では全く異なる動きをしており、一概に「バブル」とは言えない複雑な状況にある。
Q: 2025年はなぜ不動産市場の「転換点」と言われているのですか?
現在の不動産市場は金融市場と完全にリンクしている。特に不動産投資市場は金融と強く繋がっている。日本銀行が利上げを始めたことで、市場の空気が変わりつつある。
歴史的に見ても、不動産市場が変調を来す引き金になるのは常に金利だ。たとえ利上げ幅が0.25%と小さく見えても、投資マーケットの場の雰囲気が変わることで投資家の行動が変化する。
さらに注目すべきは、多くの日本人が金利上昇局面をほとんど経験していないという点だ。この「金利のある世界」にどう対応するかが試される年になると予測されている。

Q: 都心部と郊外の不動産市場の違いは何ですか?
不動産市場は3極化していると考えるべきだ。都心、首都圏周辺、そして地方に分かれる。地方は厳しい状況だが、首都圏は比較的好調で、需給均衡状態にある。
都心部、特に新築マンション価格は近年大きく上昇している。直近の在庫も減少しており、需要は強い。一方で新築マンションの供給量は10年前に比べて半分程度まで減少している。これには2つの要因がある:
1. 新築用の土地が不足している
2. 建築コストが上昇し、採算が取れる場所でしか建設できなくなった
そのため、好立地の物件だけが供給され、価格が上昇しているように見える。都心部のマンションは上昇傾向が続き、首都圏は需給均衡状態にあるため、大きく崩れる可能性は低いと考えられる。
Q: 海外投資家は日本の不動産をどう見ているのですか?
日本の不動産市場には引き続き海外からの投資が流入している。CBRE(世界的な不動産投資会社)の調査によると、海外の不動産投資家は日本の不動産に対して取得意欲が強い傾向にある。
特に住宅とホテルへの投資意欲が高まっている。これは世界各地のオフィス市場が苦戦する中、日本の住宅市場が相対的に安定して見えるためだ。また、インフレが進行する中で、将来的に日本の住宅賃料が上昇する可能性に期待している面もある。
ただし、日本の賃料は「粘着性」が高く、簡単には上がらない特性があることに注意が必要だ。日本は海外と異なり、契約更新時でも大幅な賃料アップが難しい社会的背景がある。
Q: タワーマンションは金融商品化しているのですか?
タワーマンションを純粋な投資目的だけで購入している人は少ない。多くの人は実際に住むことを前提に購入している。
投資と実需の視点の違いが重要だ。例えば1億円のマンションを金利1.5%で購入した場合、ローン返済額は月30万円程度だが、賃料収入も同程度で、管理費などを考えるとキャッシュフローはマイナスになる。
しかし、実際に購入している人々の多くは「資産形成」の観点から判断している。月々12万円程度の資産価値の減少がなければ、賃貸で住むよりも資産が形成されるという考え方だ。つまり、キャピタルゲインよりも資産形成を重視している。
これは純粋な投資家から見ると危険な考え方に映るが、「住む」という実需を前提とした場合には合理的な判断とも言える。
Q: 住宅ローンの選び方について教えてください
住宅購入とローン選択は、個人の状況によって正解が異なる。自分の年収の将来性と購入する物件の資産性の2軸で考えるべきだ。
1. 年収が上がりやすく、資産性が高い物件を購入する場合
- 変動金利で最大限借りることができる
- 年収が上がればローンの返済負担は相対的に軽くなる
2. 年収が上がりづらく、資産性が高い物件を購入する場合
- 固定金利を選ぶべき
- 将来の金利上昇リスクをヘッジする
3. 年収は上がるが、資産性があまり高くない物件を購入する場合
- やや抑え目の予算で購入するのが賢明
4. 年収も上がらず、資産性も高くない物件を購入する場合
- 固定金利で抑え目の予算で購入するか
- そもそも購入せず賃貸を検討すべき
重要なのは、自分のライフプランに合わせた住宅ローンを組むことだ。35年というローン期間中に収入や家族構成、働き方などが変わる可能性も考慮に入れるべきである。

Q: 不動産投資での危険な考え方は何ですか?
最も危険な考え方は、キャピタルゲイン(値上がり益)を期待して購入することだ。「将来値上がりするから」という理由だけで高額な物件を購入するのは大きなリスクを伴う。
特に危険なのは、インカムゲイン(賃料収入など)によって調達コストを賄えないにもかかわらず、将来の値上がりだけを期待して無理なローンを組む場合だ。市場が下落した際にはキャピタルゲインが得られず、高いローン返済だけが残る。
また、「暴落」「崩壊」といった表現で市場を語ることも危険だ。不動産市場は上下動するものの、一気に「暴落」するわけではない。エリアや物件タイプによって状況は大きく異なる。
Q: 今後の不動産市場で注意すべき点は何ですか?
今後の不動産市場で注意すべき点は以下のとおり:
1. 金利上昇リスク
- 変動金利でローンを組んでいる場合、金利上昇で返済負担が増える可能性がある
- 返済比率(年収に対するローン返済額の割合)が高い人は特に注意が必要
2. 老朽化問題
- マンションは永久的な資産ではなく、時間とともに管理費や修繕積立金が上昇する
- 1990年代に供給されたワンルームマンションの中には、すでに管理状態が悪化し「スラム化」している物件もある
3. 人口動態の変化
- 人口減少は確実に進むため、エリアによっては資産価値が下がる可能性がある
- 東京でも人口が減少するエリアが出てくることが予測される
4. 消費者物価の上昇
- 生活費や食費の上昇で、住宅ローンの返済に回せる資金が減少する可能性がある
最も重要なのは、自分の収入見通しと購入する物件の資産性を冷静に分析し、無理のない住宅ローンを組むことだ。「変動金利一択」「固定金利一択」といった単純な考え方ではなく、自分の状況に合わせた選択をすることが大切である。