健康新常識
忙しい人のための睡眠術&自宅トレーニング【岡田 隆】
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2025年2月16日

健康に関するこれまでの常識を疑い、健康業界のトップランナーが新たな角度から導き出した「新常識」を紹介する番組。第2回は日本体育大学教授・岡田隆氏が教える「美しく健康になるメソッド」。後編ではパフォーマンスを上げる「睡眠」と「自宅トレーニング」を指導する。 <ゲスト> 岡田 隆 日本体育大学 教授...
スマホより枕に投資せよ!睡眠博士が教える知られざる最強の健康法
「睡眠で受けたダメージは取り返しがつかない」—筋トレの話かと思いきや、日本体育大学教授・岡田隆氏がまず力説したのは睡眠の重要性だった。食事は1日3回、睡眠は1日1回しかチャンスがない。だからこそ、睡眠の質と量をもっと真剣に考えるべきだという。自身の経験と専門知識をもとに語る岡田氏の睡眠・トレーニング理論は、私たちの常識を覆す内容だった。

Q:なぜ睡眠の質が重要なのですか?
睡眠の質は翌日のパフォーマンスを左右する最も重要な要素だ。食事の場合は1日3回、間食を入れると4回程度摂取するチャンスがあるが、睡眠は1日1回しかない。その1回の睡眠がうまくいかないと翌日のパフォーマンスは確実に下がる。これは取り返しがつかないダメージとなる。
良質な睡眠は筋肉をつけるためにも、体脂肪を落とすためにも、仕事のパフォーマンス向上にも不可欠だ。若いアスリートはその重要性を認識しにくいかもしれないが、大谷翔平選手のように若くても十分な睡眠時間を確保しているトップアスリートは素晴らしい。岡田氏は「元気に満ち溢れていて寝なくても元気なはずなのに、あれだけの睡眠時間を取っている」と評価する。

Q:理想的な寝姿勢とはどのようなものですか?
理想的な寝姿勢は、体に均等に圧が分散されるものだ。特定の部位に強い圧がかかると、それは脳への不快な信号となり、睡眠の質を下げる原因になる。
横向きで寝ると設置面積が少なくなるため、単位面積あたりの圧力が増加する。これにより圧力の信号が脳に入りやすくなり、深い睡眠の妨げになる可能性がある。仰向けで寝ると設置面積が広がり、体への圧が均等に分散されるので理想的だ。
また、寝具も重要だ。枕は肩から首、頭まで全体的に支えるものが望ましい。マットレスは体の凹凸をしっかり支え、特に背中の部分は通気性が良いものを選ぶと良い。背中の筋肉は大きいため発熱しやすく、通気性が悪いと体温が上がって寝つきが悪くなる。
体温が下がることで眠りにつくため、背中の表面温度が上がると睡眠の質は下がる。自分の体型に合った寝具を選ぶことが大切で、専門のショップで相談するのも一つの方法だ。

Q:睡眠時間はどれくらい必要なのでしょうか?
必要な睡眠時間は個人差がある。理想的には、たとえば初日に10時間、次の日に8時間、その次に7時間と徐々に減らして、自分に必要な睡眠時間を見つける方法もあるが、実行するのは難しい。
平日は6時間睡眠で過ごしていても、週末に8時間や10時間眠れるなら、それは日頃の睡眠不足を取り戻しているサインだ。つまり、平日の6時間では足りていないということだ。
睡眠時間を増やすには、1ヶ月に10分ずつ増やしていくのがおすすめだ。半年経てば1時間、1年経てば2時間増えて、ほとんどの人が十分な睡眠量に達することができる。

Q:自宅でできる効果的なトレーニング方法を教えてください
自宅でのトレーニングは大きな負荷をかけることが難しいため、ピンポイントで筋肉を狙う方法が効果的だ。そのためには、狙った筋肉がちゃんと動いているかを認識する「筋感覚」を養うことが重要になる。
例えば、買い物袋の持ち方一つでも鍛える筋肉が変わる。袋を手のひらを上に向けて持つと上腕二頭筋が、手のひらを下に向けて持つと上腕三頭筋が主に使われる。このような些細な動作の違いを意識することで、日常生活の中でもトレーニングになる。
階段を上る時はかかとから着地することで臀部に刺激が入る。台所での家事をする時につま先立ちになると、ふくらはぎの筋肉を鍛えられる。このとき、親指側に重心をかけるとふくらはぎの内側が、小指側にかけると外側が主に使われることを意識すると、より効果的だ。
Q:男性と女性で鍛え方に違いはありますか?
男性と女性では目指す体の形が違うため、鍛え方にも違いがある。男性は太い腕を作りたい人が多い一方、女性は二の腕を引き締めたい人が多い。
男性が腕を太くしたい場合、上腕二頭筋のどの部分を鍛えたいかを明確にすると良い。上腕二頭筋には「長頭」と「短頭」があり、腕の外側の山を高くしたいなら長頭を、内側の線を刻みたいなら短頭を重点的に鍛える。
長頭を鍛えるには、肩を下げた状態で腕を巻き上げるようにする。この動きをする際、まずは自分で筋肉に力を入れる感覚を養うことが大切だ。
女性の場合、二の腕の付け根(上腕三頭筋長頭)を引き締めたいという要望が多い。この部分は日常生活で伸びにくいため、意識的に伸ばすトレーニングが効果的だ。腕を頭上に上げ、反対の手で押さえながら伸ばすと、上腕三頭筋長頭に効果的な刺激が与えられる。
Q:健康と美容のための新常識を教えてください
健康と美容のための新常識は「寝ろ!」に尽きる。多くの人が体作りにおいて睡眠を軽視しているが、ここには大きな伸びしろがある。トップアスリートやフィットネス愛好家は筋トレや栄養に関する情報を熱心に探す一方、睡眠についてはまだまだ認識が低い。
大谷翔平選手の影響で少しずつ理解されてきているものの、早く気づいた人がより多くの恩恵を受けることができる。また、寝る前のスマホ使用は脳を混乱させるため避けたほうが良い。体を休ませようとしている時に興奮する刺激が入ると、脳は混乱する。
また、トレーニングについての新常識は「ピンポイントに筋肉を伸ばして縮めろ」だ。大きな体を目指すのではなく、特定の筋肉を意識して伸ばし縮めることができれば、今まで刻まれていなかった線が入り、メリハリのあるボディライン作りが可能になる。
これらの健康新常識は、無理なく日常生活に取り入れられるものばかりだ。睡眠とトレーニングを見直すことで、2025年はさらにパワーアップした自分に出会えるだろう。