PIVOT TALK BUSINESS
上司との関係性改善 「マナーの効力」
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2025年2月9日

マナーを”ずるく”使うことで、自分も相手も心地よく過ごせる。『「育ちがいい人」だけが知っていること』の諏内えみ氏が、ビジネスシーンで使えるマナーの型を伝授。
相手をたった1回で虜にする「ずるい技術」があった!ビジネスマナーのプロが明かす上司との関係改善法
知らないと損する、人間関係の「ずるい技術」がある。特に上司との関係をよくしたい人必見の方法を、ビジネスマナーのプロが紹介。小さな工夫で印象が激変するその秘訣とは?

Q. 上司が帰らないので私も帰れない時、どうすれば自然に退社できる?
定時を過ぎても上司が残っている状況は多くの人が経験する悩み。この場合、アイコンタクトを取りながら爽やかに「課長、今日の業務は全て終了しました。明日は〇〇社に直接伺います。お先に失礼します」と伝えると効果的。
単に「お先に失礼します」と言うだけでなく、業務の状況報告と翌日の予定を簡潔に伝えることで、「仕事をきちんと管理している部下」という印象を与えられる。これだけで上司は「お疲れ様」と気持ちよく送り出したくなるもの。
この小さな対応の積み重ねが、日々の人間関係を良好に保つ鍵となる。
Q. 丁寧な態度を見せるなら「身内から」が効果的なのはなぜ?
クライアントには丁寧に接するのに、社内では慌ただしく書類を置いたり、ドアを閉めたりしがち。しかし上司との良好な関係を築くには、身内にこそ要所要所で丁寧な態度を見せることが重要。
普段は慌ただしくても、時々丁寧な言葉遣いや所作を見せることで「ギャップ」が生まれ、「この人は私をリスペクトしている」という印象を与えられる。
逆に外部の人の前で部下に厳しく接する上司は、どんなに顧客に丁寧でも評価が下がる。レストランで店員を叱る人を見ると「もう来たくない」と思うのと同じ。タクシーの運転手に対する態度で交際相手を判断する人もいるほど。
相手との利害関係がないと思われる場面での態度こそ、その人の本質が表れるもの。

Q. 書類を上司に渡す時、どうすれば好印象を与えられる?
書類の渡し方一つで印象は大きく変わる。一般的な渡し方は、15度くらいのお辞儀をしながら「課長、お願いします」と渡すこと。しかし「ずるく」行くならもっと効果的な方法がある。
まず、書類を自分の方に向けて持ち、「野島課長」と呼びかける。上司が顔を上げたタイミングが勝負。「こちらは先日頼まれていた書類です」と伝える際、15度のお辞儀をするが、まっすぐではなく斜めに頭を下げると、アイコンタクトを取ったまま丁寧さを表現できる。
また、書類を渡す時は一瞬自分の方に向けて持ち、ゆっくり回してから渡す。この「わざわざ時間を使って丁寧に」という所作が、相手に「自分のことを大切にしてくれている」という印象を与える。
バタバタと忙しい人ほど、このような緩やかな動作をすると品があるように見える。たった1回の実践で上司からの態度が変わったという例も多い。

Q. 上司に呼ばれた時、どのような立ち位置が良い?
上司のデスクに呼ばれた時、正面に立つと上司は座っているため見上げなければならず、圧迫感が生まれる。代わりに斜め前に立つと、上司を敬う気持ちが形で表現できる。
その際、7〜15度程度頭を傾けると、目線を合わせながらも敬意を示せる。30度以上倒してしまうと不自然になるので注意。
さらに、メモを持って「何でしょうか?」と尋ねれば、やる気満々の印象を与えられる。実際にメモを取ることは相手に「ちゃんと聞いている」という安心感を与え、繰り返し確認する手間も省ける。
Q. エレベーターでクライアントを見送る時の「いたたまれなさ」を解消するには?
会議後にクライアントをエレベーターまで見送る際、エレベーターホールで会話が途切れると気まずい。多くの日本人はこの「いたたまれなさ」をお辞儀で誤魔化すが、これは効果的な方法ではない。
解決策は「ネタの取り置き」。廊下を歩いている間の会話とエレベーターホールでの会話を分けて考え、必ず2〜3のセリフをキープしておく。エレベーターが来たら1つ使い、乗った後にもう1つ使う。
そして、ドアが閉まりかけた時に30度程度の軽いお辞儀をする。90度の深いお辞儀を長時間するのは相手も居心地が悪く、「早く閉まれ」と思わせてしまう。
もし話題が尽きたら、「お寒いのでお気をつけて」などの天候の話や、「どうぞ閉ボタンを押してください」と相手に促すのも良い方法。相手も実は迷っているケースが多いため、気遣いとして受け取られる。
Q. ビジネスパーソンが鞄に忍ばせておくと便利なものは?
戦略的に持ち物を考えると、以下のアイテムがおすすめ:
1. ハンカチ2枚 - 1枚は自分用、もう1枚は人に貸すため。「予備があるから」と伝えれば、使い古しのものを渡すことへの不快感を避けられる
2. 安全ピン - 服のファスナーが壊れた時やバッグの持ち手が取れた時など、突発的なトラブルに対応可能
3. 絆創膏 - 自分や周りの人のケガに対応できる
4. ポチ袋 - お茶会だけでなく、メモ帳代わりに使ったり、電話番号を書いて渡したり、お金を返す時に使える。普通のメモより丁寧さが伝わる
これらは自分のためでもあり、人のためでもあるアイテム。「無駄にならない」という点がポイント。

Q. 和食マナーで特に気をつけるべきポイントは?
お箸の持ち上げ方・置き方が重要。特に「三点持ち」と呼ばれるお箸の持ち方ができていると「育ちが良い人」という印象を与える。
「美味しく食べられれば良い」という意見もあるが、同席者に恥をかかせたり、店の雰囲気を損ねたりすることもある。美しく心地よく食べることは、周囲への配慮でもある。
実際、お見合いや婚活相手との食事で「食べ方が気になって結婚に踏み切れない」というケースも少なくない。親との顔合わせなどの重要な場面で問題にならないよう、基本的なマナーは身につけておくべき。
Q. マナーを身につけることで得られるメリットは?
マナーを身につけ実践すると、他者からの評価だけでなく、自分自身のモチベーションや自己肯定感も上がる。そして他のことにも興味を持ち、「もっとできるようになりたい」という成長意欲につながる。
「育ち」とは生まれながらのものではなく、これから自分で育てていくもの。親が教えてくれなかったことを恨むのではなく、大人になった今、自分で学び育てていくことが大切。