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最新解説:トランプ人事と関税政策
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2025年2月1日

船出を迎えたトランプ新政権。その人事から見えてくるトランプの決意は何か?対日政策のカギを握るキーパーソンは誰か?DeepSeekショックはAIバブル崩壊につながるのか?経済アナリストのジョセフ・クラフト氏に聞いた。 <ゲスト> ジョセフ・クラフト|経済アナリスト 1986年カリフォルニア大学バーク...
トランプ政権2期目の展望と日米関係への影響
経済アナリストのジョセフ・クラフト氏に、トランプ政権2期目の展望と日米関係への影響について詳しく聞いた。

Q: トランプ政権2期目の特徴はどのようなものでしょうか?
クラフト氏: トランプ政権2期目は「反省と自信の政権」と表現できます。1期目の反省点として、官僚や閣僚の人選があります。1期目は周囲の助言に従って人選を行い、結果的に自身の政策と相反する考えを持つ人物や裏切られる人物を選んでしまいました。この反省から、2期目の人事は完全に自身の政策に同意または忠誠心のある人物をほとんど選んでいます。
自信については、1期目は選挙人票では勝利したものの一般票では敗北していました。これがトランプ氏にとっては常に心の痛みとなっていました。しかし今回は選挙人票、一般票、上院議員選、知事選のすべてで勝利しました。これにより、完全にアメリカ国民から支持を得ているという自信のもと、自身の政策を推し進める意気込みが感じられます。

Q: トランプ大統領の公式写真から何が読み取れますか?
クラフト氏: トランプ氏の2期目就任時の公式写真は、1期目のものと比較して大きく異なります。1期目の写真では特に照明も当たっておらず、普通に笑顔を見せている程度でした。これは右も左もわからないトランプ氏が大統領に就任したという印象を与えています。
一方、2期目の写真はポーズを取り、照明も下から当てるなど演出が施されています。一見すると怒っているように見えますが、これは怒りや抵抗を表現しているのではありません。むしろ決意を示す表情です。「これからやるぞ」「言ったことは実行するぞ」という強い意思表示であり、関税や移民、エネルギー政策など、公約したことを必ず実行するという決意を表現しています。
この1枚の写真で、トランプ第2期政権の船出の姿勢や決意が全て表されていると言えるでしょう。

Q: トランプ政権の中で特に注目すべき人物は誰でしょうか?
クラフト氏: トランプ政権の中で特に注目すべき人物を2つのグループに分けて考えることができます。1つは日本にとって近づきやすい、または親日・知日派の人物たち。もう1つはトランプのインナーサークル、つまり最もトランプに近く影響力のある人物たちです。
日本にとって近づきやすい人物の筆頭として、安全保障担当のマイク・ワルツ氏が挙げられます。彼は元々米議会の日米委員会に所属しており、奥様が東京工業大学で博士号を取得するなど、日本との縁が深い人物です。
また、財務長官のスコット・ベッセン氏も日本に対する理解が深く、個人的にも日本を好んでいます。彼の息子さんがアニメファンで日本が大好きだという点も興味深いですね。
通商代表のジェミソン・グリア氏も重要な人物です。彼は前回のトランプ政権時に日米貿易協定を交渉した経験があり、日本のことをよく理解しています。
一方、トランプのインナーサークルとしては、スーザン・ワイルド氏、ドナルド・トランプ・ジュニア氏、イーロン・マスク氏などが挙げられます。これらの人物はトランプと常に連絡を取り合い、トランプが信頼を置いている人々です。

Q: 関税政策についてはどのような動きが予想されますか?
クラフト氏: 関税政策については、トランプ陣営の人物との会話から興味深い情報が得られました。彼らによると、アメリカ国内では関税問題はそれほど大きな話題になっていないそうです。むしろ、移民問題やエネルギー・環境問題といった国内世論の関心が高い問題に焦点が当たっているようです。
関税については、トランプ氏の姿勢を侮ってはいけません。ただし、最初から高い関税を課すのか、低く始めて徐々に上げていくのか、その戦術については状況に応じて判断されるでしょう。また、法律の制約もあるため、大統領令だけですべてを実行できるわけではありません。
実際、大統領就任後も予想されていたほどには関税に関する大統領令は出されていません。一方で、コロンビアに対して突如25%の関税を課すなど、国別で戦略的に対応しているようです。
関税政策は柔軟かつ目的意識を持って、国別に対応していく方針のようです。
Q: 日米関係について、今後どのような展開が予想されますか?
クラフト氏: 日米関係について、特に注目すべきは日米貿易協定の継続性です。この協定は一見すると日本側が関税を下げ、アメリカ側は自動車関税を2.5%に据え置くという日本の「負け」のように見えますが、実はそうではありません。
2.5%の関税が継続している間は、25%などの大きな関税をかけられないことが保証されているのです。日本の自動車メーカーにとっては、2.5%の関税は許容範囲内であり、それを払い続けることで大幅な関税引き上げのリスクを回避できるというメリットがあります。
しかし、トランプ政権がこの協定を継続して遵守してくれるかどうかが大きな問題です。日本政府としては、この協定の重要性をトランプ氏に理解してもらい、継続を確認することが重要な課題となります。
ただし、安易に貿易交渉を持ち出しすぎると、トランプ氏が再交渉を要求する可能性もあります。そのため、何を議題として持ち出し、何を控えめにするかのバランスが重要になってくるでしょう。
Q: 日米首脳会談ではどのようなアプローチが効果的だと考えられますか?
クラフト氏: 日米首脳会談のアプローチについては様々な意見があります。一つは、重要事項やインド太平洋地域の重要性をトランプ氏に説明し、理解を得ようとするアプローチです。もう一つは、「寝た子を起こさない」戦略で、当たり障りのない話題で会談を終わらせようとするアプローチです。
私見では、一回の会談に限らず、継続的にトランプ氏に日本の貢献を理解してもらうことが重要だと考えます。例えば、日本による対米直接投資の規模や、日本が継続的に米国債を購入し続けていることなど、日本がいかに「バイ・アメリカ」を実践しているかを具体的に示すことが効果的でしょう。
ただし、現在の日本の政治状況も考慮する必要があります。石破首相の政権基盤が弱い現状では、アメリカ側も本格的な交渉よりも、表敬訪問的な扱いを考えているかもしれません。7月の参院選以降の日本の政局を見極めてから、本格的な交渉に入る可能性が高いでしょう。
Q: トランプ政権の経済政策、特にインフレ対策や減税についてはどのような見通しですか?
クラフト氏: インフレ対策や減税を含む経済政策については、現時点で具体的な動きは見られません。トランプ政権の側近との会話からは、これらの政策がすぐに実行されるという印象は受けていません。
ただし、トランプ氏の政策スタンスは常に変化する可能性があります。例えば、中国との関係については最近、トランプ氏の発言がやや和らいでいる印象があります。これが一時的な戦術なのか、それともイーロン・マスク氏などの助言による方向転換なのかは、今後注視していく必要があります。
経済政策については、国内の政治状況や国際情勢の変化に応じて、柔軟に対応していく可能性が高いと見ています。
以上が、トランプ政権2期目の展望と日米関係への影響についての分析です。今後も状況は刻々と変化していくため、継続的な観察と分析が重要になるでしょう。