超予測
【2025年超予測:日本株】日経平均4.2万円の壁。突破が難しい理由
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2025年1月5日

大きく変動した2024年の日本株。2025年は日経平均4.2万円の最高値を更新できるのか?最高値更新の条件は何か?個別株とセクターの選択において大事なポイントは何か?ピクテ・ジャパンの糸島孝俊シニアストラテジストに超予測してもらった。
2025年の日本株はどう動く?参院選・日銀の動向が大きく影響
2024年は日本株にとって波乱の一年だった。7月に日経平均株価が4万2000円台の高値をつけた後、8月5日には3万1000円台まで急落。2025年はどのような展開が予想されるのか。ピクテ・ジャパンの糸島孝俊シニアストラテジストに聞いた。

Q. 2025年の日本株のレンジ予想は?
2025年は値動きが活発になる見込みだ。高値は4万2000円、安値は3万5000〜6000円程度のレンジになるだろう。もし2024年のように為替や米国株が急落した場合は、さらに1000円近く下落し、3万1000円前後に達する可能性もある。下落時に買い増しできる資金を準備しておくことをお勧めする。

Q. 4万2000円の壁を突破できない理由は?
大きく2つある。1つは日本の政治情勢だ。自民党総裁選や衆議院選挙で与党が大敗し、2025年夏の参議院選挙でもさらなる敗北もしくは現状維持が予想される。政治が不透明だとマーケットへの資金流入が滞る。
もう1つは日銀の金融政策だ。欧米が金利引き下げに動く中、日本はようやく2024年7月にマイナス金利を脱し、金利が付くようになった段階。しかし日銀の発信は分かりにくく、市場参加者に混乱を招いている。日本は利上げ方向に進む可能性が高く、これは株価にとって好材料とは言えない。
Q. 参院選後に株価が上昇するシナリオは?
為替が円安のままで、政権に変化がある場合だ。現状は円安によって物価が高くなり、給料の上昇が実感できない状況。理想的には円高方向への緩やかな転換が望ましい。
また、政治家たちが本格的な議論を行い、日本の若者や企業のために何ができるかを真剣に考えることも重要だ。米国ではマスク氏の影響などで規制緩和が進む中、日本のルール変更は遅すぎると海外から見られている。この遅さを改善できるかが鍵となる。
Q. 日銀は2025年に何回利上げすると予想する?
少なくとも2回は実施すべきだ。1月の利上げがなくても3月、そして年後半にもう1回は行うべきだろう。定期的に、たとえゆっくりでも日本の金利が上昇していくというメッセージを世界に発信することで、緩やかに円高に向かう、あるいは少なくとも円安が止まる効果が期待できる。
そうして初めて、給料の上昇や企業の売上・利益増加によって国民生活が豊かになる好循環が生まれる。そのためにも為替と日銀のコントロールが重要だ。
Q. 2025年はどのようなセクターや企業に注目すべきか?
まず、日本株の動きには米国の株式市場と為替の影響が大きい。特に日経平均は半導体関連銘柄の影響を強く受けている。2024年は東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループなどが日経平均を左右した。
2025年はトランプ大統領による関税政策の影響が大きなポイントとなる。メキシコやカナダからの輸入に20%以上の関税がかけられる可能性があり、日系自動車メーカーにとって打撃となりうる。中国からの輸出にはさらに高い50〜60%の関税がかかる可能性もある。
こうした状況下では、各企業の個別の対応力が重要になる。特に注目すべきは11月に東京証券取引所が発表した「投資者目線とギャップのある事例」だ。良い企業の事例と、投資家からみて問題のある企業の事例を公表し、日本企業の体質改善を促している。

Q. 日本企業の課題は何か?
多くの日本企業では、役員に株を持たせるなどのインセンティブ設計が不十分で、長期的な企業価値向上への動機付けが弱い。また、意思決定のスピードが遅く、世界の競争から取り残されつつある。
日本には技術力や優れた製品があっても、それを売って利益に結びつける経営力が不足している。東証の取り組みで企業の体質改善が進むことが期待される。
Q. 日本の政治と経済の関係をどう見る?
政治の安定は市場にとって重要だ。2023年の自民党総裁選では高市氏への期待で株価が2000円上昇し、高市氏が選ばれなかった時には2000円下落した。現在の石破政権に対しては上がりも下がりもせず、期待されていない状況だ。
参院選後の連立のあり方も重要で、国民民主党や日本維新の会との連携次第で市場の反応は変わる。どの政党と組むかより、どのような成長戦略を描くかが鍵となる。
2025年の日本株は、個別企業の取り組みに加え、政治と金融政策の両面から見極める必要がある。
