コミュニケーションSS
長期的に成功する商談の本質
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2024年10月31日

職場の人間関係、伝える力、聴く技術などコミュニケーションスキルを学ぶ。元コカ・コーラNo.1営業マンが、長期的に成功する商談の本質を語る。 <ゲスト> 山岡彰彦/アクセルレイト21代表 1980年に四国コカ・コーラボトリングに入社。 1995年にコカ・コーラセールスマンコンテストで全国一位。 現在...
コカ・コーラの元No.1営業マンが語る「商談の本質」。
本気で相手の立場に立つとは、どういうことなのか?
営業成績だけでなく、人生においても大切な視点を山岡彰彦氏と野田クリスタルが語り合う。

Q. 営業で成功するための秘訣は何ですか?
商品を売り込むのではなく、お客さんと一緒に問題解決をする姿勢が大切だ。商品を間に挟んで「これを買ってください」と言うのではなく、商品を横に置いて「一緒にこの問題をどうしたらいいか考えましょう」という姿勢が重要になる。
お互いの成長や発展のことを考えると、単なる金銭的な話にはならない。「物を売っているのではなく、社会の潤いに貢献している」というマインドがあるから、ただの物売りにはならないのだ。
商品起点で考えるのではなく、お客さんを主人公として考える。お客さんのために何ができるかを常に考え、例えば業界の最新情報を提供したり、現場の状況を確認して報告したりするなど、相手が喜んでくれることであれば、自分たちの持つ情報を提供していく。こうした姿勢がパートナーシップを築くことにつながる。
Q. お互いが納得する取引をするためのポイントは?
お互いの立場を理解し、一緒に問題解決をするという視点が大切だ。商談の際、商品を挟んで「これを買ってください、高いです」「何とかしてください」という図式ではなく、商品を横に置いて「これをどうしたらいいだろう」「お互いに幸せになれるだろうか」「もっと貢献できるだろうか」という視点で考える。
もちろん自社製品を買ってもらいたいという気持ちはあるが、それに傾倒しすぎないことが重要だ。条件が折り合わなければ、それはぶつかるべきところではない。一緒に問題に向き合い、お互いの成長のために何ができるかを考えることが大切になる。
営業は1回きりではないので、長期的な関係構築の視点も欠かせない。例えば、スーパーマーケットの棚割りを考える時、売上を最大化するために自社商品より競合商品を置いた方がいい場合もある。そういう時は正直にそうすべきだと伝える。それによって信頼関係が築け、次のステップにつながることもある。
Q. 日本企業と外資系企業の考え方の違いとは?
外資系企業ではスピード感と結果重視の姿勢が際立っている。日本企業では「朝令暮改」(朝決めたことが夕方には変わること)は良くないとされるが、外資系では環境変化に応じて素早く方針を変更することは当たり前だ。
仕事の進め方も大きく異なる。日本では綺麗に文書を作成することが重視されるが、外資系では10分や5分といった短時間で答えを出すことが求められる。見た目の美しさより内容を重視し、いかに仕事の密度を上げるかが問われる。
ただし、根底にある価値観は共通している。全てのステークホルダーに対して正しいことをするという共通言語がある。目標は同じでも、そこに至るアプローチの仕方が異なるだけだ。
Q. 挫折から立ち直るための考え方は?
物事をポジティブに捉えることが大切だ。ただし、ポジティブというのは単純に肯定的に考えることではなく、目指すところがあれば極端に否定的にならないということ。目標に向かって進んでいるという意識があれば、多少の困難があっても「ここは頑張ろう」と思える。
人の力も大きい。様々な人が助けてくれるおかげで成功できることも多い。ただし、それは運ではなく、助けてもらえるような関係性を築いてきた結果だ。取引先との関係性を構築することと同様に、同僚との関係性も築き上げていくことが重要になる。
Q. 将来に向けたビジョンの立て方は?
ビジョンを明確にし、それを視覚化することが大切だ。「ビジョンロードマップ」と呼ばれるものを作成し、自分がどういう生き方をしたいのか、どんなライフスタイルを送りたいのか、そのためにはどんなキャリアが必要か、どんなネットワークが必要か、どれくらいの資金が必要かなどを具体的に書き出す。
これを言語化するだけでなく、絵にすることも効果的だ。バランスを考えることも重要で、お金だけ儲けても幸せにはならない。ミッション、ライフスタイル、キャリア・自己開発、ネットワーク、ファイナンスなどのバランスをどう取るかを考える。
例えば、「田舎に住みたい」「年に1回この旅行に行く」「家族とはこうありたい」「こんな人と会いたい」といった具体的なイメージを描き、「何年後にはこんな資格を取る」「貯金をこれくらいする」など、現在完了形で具体的に書く。こうすることで、様々なことが起きても必要以上に落ち込むことがなくなる。
Q. 礼儀正しさと自然体のバランスはどう取るべき?
基本的な礼儀作法を守りつつ、自然体でいることが大切だ。人それぞれタイプが違うので、相手を思う心が態度に表れていれば問題ない。礼儀作法に頭を取られすぎると、かえって人との会話がぎこちなくなることもある。
無理にジョークを言ったり、特別なことをしたりする必要はなく、自然な姿勢で接することが重要だ。基本的な礼儀を守り、謙虚な姿勢を持ちつつ、自分らしさを大切にすることがコミュニケーションの基本になる。
Q. 営業から学ぶ人生哲学とは?
物事を広い視野で見ることが大切だ。自分だけが売れればいいのではなく、業界全体が盛り上がることを考える。そうした姿勢が結果的に自分自身の成長にもつながる。
また、自分との対話も重要だ。内省することで自分の価値観や目標が明確になり、それが行動の指針となる。明確なビジョンがあれば、日々の小さな挫折や困難も長期的な視点で捉えられるようになる。
営業とは単なるコミュニケーションスキルではなく、より深いところで人と向き合い、共に成長していく姿勢だ。それは営業だけでなく、人生全般においても通じる考え方となる。