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日本史で学ぶ目標達成・健康管理:後編
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2024年10月25日

豊臣秀吉が出世するためにやった2つのこと、徳川家康が健康であった理由、大久保利通の意志力など、ビジネスパーソンが重視したいことを経営コンサルタントの増田賢作氏が紐解いていく。
リーダーが知るべき教訓!歴史から学ぶビジネス成功の極意
歴史上の偉人たちの行動や思考からリーダーシップを学ぶことができるのをご存知だろうか?今回は日本史の偉人たちから学ぶリーダーシップの秘訣について、Q&A形式で紹介する。

Q. 組織としてやるべきことが決まっていても、部下をまとめてスピード感を持って実行に移せないという悩みがあります。どうすれば良いでしょうか?
豊臣秀吉の例から学ぶことができる。彼は農民の身分から早く出世し、織田信長に見出されて天下人になった人物だが、特にスピード感のある行動で知られている。
本能寺の変で織田信長が亡くなった際、秀吉は当時岡山県にいたが、わずか10日ほどで戻り、明智光秀を倒した。この驚異的な速さの背景には2つの要因がある。
1つ目は情報収集力だ。秀吉は常に情報をキャッチできるネットワークを作っていた。本能寺の変の情報を早くキャッチできたのは、情報を送る人物を配置していたからだと考えられる。
2つ目は段取り力の高さである。早く移動するためには食料や部品の運搬など様々な準備が必要だが、秀吉はそれらの段取りを素早く組むことができた。
現代のリーダーとして情報収集力を高めるには、日頃から様々なメディアを通じて情報に接することが基本だ。また「もしこういうことが起こるのではないか」という仮説を立てて情報収集することも重要なポイントである。
段取り力については、現代風に言えばプロジェクトマネジメントだ。最終的な成果を出すために、人や物などの要素をどういう段取りで進めていくか、タスクを明確にしてスケジュールを立てていく。秀吉は自身の強みを活かし、また石田三成のような官僚として優秀な部下の力も活用していた。
Q. 同僚と今後の目指すべき姿(目標)が違う場合、どう対処すべきでしょうか?
この問題は大久保利通と西郷隆盛の例から考えることができる。明治維新の3人のリーダーの1人である大久保利通と西郷隆盛は、もともと薩摩藩の隣同士の出身で家族ぐるみの付き合いをする親友だった。幕末は2人で薩摩藩を引っ張り、最終的に徳川幕府を倒すという目標でも一致していた。
しかし明治政府に入ってからは、徐々に方向性が異なってきた。大久保利通は、武士の時代は終わり産業を興して国を豊かにし、軍隊も強化して近代化を進めるべきだと考えた。西郷隆盛は基本的にその方向性を理解しつつも、国の支配階級だった武士たちが仕事を失っていくことに心を痛めていた。
西郷は朝鮮に兵を送り、武士たちに活躍の場を与えようと考えたが、国力がまだ十分でない時に海外遠征をすれば国としても大変なことになると大久保は反対した。結局2人は対立し、西南戦争につながった。
大久保は信念を貫いたが、友人として西郷を守ろうとする配慮も見せた。佐賀の乱など武士の反乱が起きた際には速やかに鎮圧し、西郷が巻き込まれないよう懸念していた。また西郷の死を聞いた時には涙し、「西郷が亡くなったことによって、この日本は強くなることができるのだ」と述べたという。
大久保は武士たちへの配慮も怠らなかった。武士が失業者になるのを防ぐため、福島などで新しい農場を立て、働く場所を提供することにも注力した。現代でいう労働改革においても、切り捨てられる人々の受け皿を用意することの重要性が示唆される。
Q. 健康の大切さは分かっていても体を動かせていません。どうすれば良いでしょうか?
徳川家康の例から学ぶことができる。家康は75歳まで生きた長寿の人物で、当時としては100歳に近い感覚だったと思われる。彼は健康に非常に気を使っていた。
織田信長や豊臣秀吉などのライバルがいる中で、なかなか天下人になれなかった家康だが、長生きすることで最終的に天下人になるという目標を達成できた。武田信玄や上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉など、道半ばで倒れていった武将たちを見ていたからこそ、健康維持の重要性を認識していたのだろう。
家康は日本で初めて健康のためにスポーツを始めた人物とも言われている。当時のスポーツは今と違い、川で泳いだり武道を行ったりするものだったが、それまでは趣味や戦のための訓練として行われていたものを、健康のためと捉えたのは家康が初めてだったとされる。
特に「鷹狩り」は晩年まで続けた趣味で、広い野原の中でアップダウンのある地形を歩くという、現代のゴルフに近い効能があったと言われている。75歳の時に鷹狩りの最中にお腹を痛めて体調を崩したことがあったが、それまでは積極的に行っていた。
家康の原動力は「天下人になりたい」という野心だけでなく、「オンガエドゴンゴジョウド(穢土を浄土に)」という旗印にあったように、戦乱の世を清めて平和な社会にしたいという志があった。その志を実現するために、道半ばで倒れないよう健康に留意していたのだ。
現代のリーダーにとっても、大きな志や高い目標を持つ人ほど健康に気を遣う傾向がある。ある地方のハウスメーカー社長は県内から全国展開を目指す際に、それまで周囲が付いていけないほどの酒豪だったにもかかわらず、「全国展開が成功するまで酒をやめる」と決意し、一滴も飲まなくなったという。今でも75歳で元気に活躍している例もある。
目標が高い人ほど健康に留意するのは、その目標を達成するために長く活躍し続ける必要があるからだろう。
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歴史上の人物のストーリーから学ぶことで、現代のビジネスにも活かせる教訓が多くある。情報収集力と段取り力を高め、明確な信念を持ちながらも周囲への配慮を忘れず、そして健康管理を怠らないこと。これらはどの時代のリーダーにとっても普遍的な課題なのだ。