ランキング超分析
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2024年10月6日

気になるテーマのランキングを専門家と共に徹底分析し、世相を読み解く「ランキング超分析」。第1回は「ふるさと納税」。返礼品人気ランキングを分析しながら返礼品をお得にGETする方法を紹介する。 <ゲスト> 飛田啓介 ふるさと納税専門家 /「ふるさと納税ガイド」編集長 橋本絵美 6児のママ / ファイ...
ふるさと納税はすっかり生活に根付いた寄付のしくみとなり、2023年度には寄付額が1兆円を突破しました。返礼品を選ぶポイントから今後の制度変更まで、専門家に聞きました。



ふるさと納税を利用できるサイトは、小さいものも含めると30以上あります。その中でも、一般的に大手と呼ばれる4つのサイトは、「楽天ふるさと納税」「フルナビ」「サトフル」「ふるさとチョイス」です。これらはテレビCMなどでよく目にするサイトでもあります。
サイト選びのポイントはいくつかあります。例えば、掲載している自治体の種類や、ポイント還元率の違いです。また、特定のサイトでしか手に入らない返礼品もあります。
楽天ユーザーであれば楽天ふるさと納税を利用すると、楽天ポイントが貯まるメリットがあります。Yahoo!も昨年ふるさと納税サイトを本格的に始め、今後はAmazonも参入する可能性があるとのこと。サイト選びに迷った場合は、自分がよく利用する経済圏に合わせて選ぶのも一つの方法です。
ふるさと納税ガイドが発表している、20サイト横断の人気ランキングによると、上位は食品が占めています。特に北海道のホタテが1位、山梨県のシャインマスカットが2位と4位にランクインしています。
人気ランキングの傾向は、コロナ禍や物価高の影響を受けて変化しています。以前は高級な返礼品(カニ、ウニ、イクラ、高級ステーキなど)が上位を占めていましたが、最近は生活スタイルの変化により、日常的に使える食品が人気となっています。例えば米不足の影響でお米が上位に入ってきたり、ハンバーグや餃子などの調理済み食品も人気です。
専門家の飛田氏は「外食が減って家で食べる機会が増えたこと、生活に余裕がない人が増えたことから、スーパーで買うような食品をふるさと納税で得る傾向が強まっている」と分析しています。
同じ品目(例:ホタテ)でも、わけありホタテ(1kg・1万1000円)と大粒ホタテ(1kg・1万4000円)のように価格差があります。選び方のポイントは、コストパフォーマンスを重視するか、品質を重視するかによって変わってきます。
日用品では、トイレットペーパーや炭酸水、洗剤などが人気です。これらは長期保存が可能で、置き場所に困らないという利点があります。例えばトイレットペーパーは、一度に100箱ほど届くこともあるそうです。
家電製品も多くの種類があります。高額なものでは一眼レフカメラや冷蔵庫、70インチのテレビなども。最近人気なのは、ワイヤレスイヤホンや季節家電(ストーブなど)です。アラジンのトースターなども評価が高いとのこと。
寝具類も人気で、特に布団は有名メーカー(エアウィーブなど)の製品も選べます。買うと高価な布団をふるさと納税で得るという使い方もできます。
専門家たちは、ランキング上位の品を選ぶよりも、自分のライフスタイルに合わせた選び方をすることをお勧めしています。
ファイナンシャルプランナーの橋本氏は、「家族の好みを優先して選ぶ」というアプローチです。子どもたちが食べたいものを中心に選んでいます。例えば、シャインマスカットの季節になると子どもからリクエストが入るそうです。
研究者の平田氏は「妻の実家の地域の返礼品を選ぶことがある」と話しています。これはふるさと納税の本来の趣旨に沿った使い方といえるでしょう。
単身者向けのアドバイスとしては、「友人とシェアできる返礼品を選ぶ」という方法があります。例えば、ビールの24缶入りケースと焼肉セットを組み合わせれば、友人を招いて楽しめます。
家族構成に合わせた選び方も重要です。例えば、小さな子どもがいる家庭では、骨を取った魚の切り身(大分県佐伯市のサバの切り身など)が便利だそうです。これは元々学校給食用に作られていたもので、味付けがされていないため、塩やカレー粉など好みの調味料で楽しめます。
ふるさと納税サイトでは、ポイント還元キャンペーンを実施していることがあります。タイミングによってポイント還元率が変わるため、いつ寄付するかも重要です。
楽天ふるさと納税の場合、楽天のスーパーセールや買い物マラソンの期間中に寄付すると、通常よりもポイントが多くもらえることがあります。
ただし、ポイント還元は来年10月から禁止になる予定です。これは総務省が規制を強める方針によるものです。
また、送料がかからない返礼品(例:新宿区の伊勢丹レストラン券、世田谷区の高島屋レストラン食事券など)は、返礼率が3割ギリギリまで設定されているケースが多く、お得な選択肢となることがあります。
ふるさと納税のポイント付与が禁止される背景には、制度の在り方をめぐる議論があります。
平田氏によれば、「ふるさと納税は1兆円規模のマーケットで、その10%程度(約1000億円)が仲介サイトのフィーとなっている。この市場は毎年2割程度成長しており、多くの企業が参入する理由になっている」と説明します。
競争が激しくなる中、各サイトはポイント付与などで顧客獲得を図っていますが、これに対して「本来税金だったものがポイントに変わることへの疑問」が総務省側から出ています。
ふるさと納税の本来の趣旨は、①税に対する国民の意識向上、②地方への資金移転、③自治体が国民にアピールする機会の創出、という3点です。
専門家からは「制度としては歪んだ形になっている」という指摘もありますが、一方で「返礼品やポイントがあったからこそ広まった面もある」という意見もあります。
今後はポイント禁止に伴い、利用するサイトの選択に変化が出る可能性はありますが、寄付先の自治体が大きく変わることはないだろうとの見方が示されています。
ふるさと納税を始める際には、「完璧を目指さない」ことが大切です。最適なタイミングやサイト、返礼品を探し続けると、いつまでも行動に移せません。基本的にふるさと納税はお得な制度なので、まずは自分なりの基準で始めてみることをお勧めします。
また、自分の好みやライフスタイルに合った返礼品を選ぶことで、より満足度の高い体験ができるでしょう。家族がいる場合は家族の好みを考慮し、単身者の場合は保管場所や消費期限を考慮した選択をするとよいでしょう。
専門家たちは、制度の変化はあれど、自分に合った使い方を見つけることが最も重要だと口を揃えています。
ポイント禁止までの期間(来年9月末まで)を有効活用するのも一つの選択肢です。この時期には駆け込み需要が高まることが予想されています。