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海外MBA合格に必要なこと・後編
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2024年8月21日

海外MBAに出願するとなった時、どんな科目があるのか、どんなマインドで受験をするのか、 合格するために必要なことをMBA出願戦略コンサルタントの岡田千瑞子氏に聞いた。
MBAに必要なものとは?トップスクール合格のカギを紐解く
アメリカのビジネススクールへの進学を考える際、何が必要で何を準備すべきか疑問に思う人は多い。日本の大学受験とは全く異なる仕組みと評価基準があるMBA出願。今回は専門家の岡田千瑞子氏に、MBAに必要な要素と合格のポイントについて詳しく聞いた。
Q. MBAにはまず何が必要?
MBAに必要な項目として挙げられるのは、大学の成績(GPA)、GMAT/GRE/EAといったテスト、TOEFL/IELTSなどの英語力テスト、エッセイ、推薦状、そしてインタビューだ。これらの要素がどのように評価されるのかを理解することが重要だ。
Q. GPAはどれくらい重要?
学校側は足切りはないと言うものの、アメリカの大学はGPAカルチャーだ。日本では大学入学後にGPAを気にする機会はあまりないが、アメリカではインターンシップや奨学金、就職など全てにGPAがついて回る。ただし、GPAだけでなくリーダーシップ経験も非常に重要だ。ビジネススクールのカリキュラムにはリーダーシップ養成が必ず含まれており、そのための素地があるかどうかが問われる。
Q. 英語力はどの程度必要?
英語力については明確な足切りがある。これはグループワークやディベートが多いプログラムの性質上、コミュニケーション能力が不可欠だからだ。TOEFLであれば105点以上、IELTSでは7.5程度が一般的な目安となる。
ただし、日本人は「受験」という考え方が強く、点数にこだわりすぎる傾向がある。一方、他国からの応募者の中には「目の前でこんなに英語を話せているのに、なぜテストが必要なのか」と交渉してくる人もいる。点数だけでなく、本質的に何が求められているかを考えることが大切だ。
Q. GMAT/GRE/EAとは何?
これらは論理的思考能力や数理的判断能力を測るテストだ。MBAに進む人の約8割は大きくキャリアを変えたいと考えている。例えば全く異なる業界に転職する場合、未知の分野で成果を出せるかどうかの素養を測るためのテストと言える。
内容は基本的に数学と言語判断能力(読解問題や論理問題)が中心だ。GMATはアメリカで生まれたテストで、アメリカの学校ほど重視する傾向がある。一方でヨーロッパやアジアの学校はやや比重が下がる。これは求める人材像の違いによるもので、アメリカでは若い応募者が多く職歴が短いため、テストで能力を測る必要性が高いのだ。
GREは主にアカデミックな大学院向けの試験、GMATはビジネス系のための試験、EAはエグゼクティブMBA向けの試験という違いがある。近年は選択肢が増え、GMATを必須としない学校も増えてきている。
Q. エッセイや推薦状はどう書けばいい?
MBAの出願プロセスは大学入試というより就職活動に近い。重要なのは「未来」から遡って考える発想だ。ビジネスを通じて社会にどう変革を及ぼしたいかというビジョンを持ち、そのために何を準備してきたか、MBAでどう活躍できるか、クラスメイトにどんなユニークな価値を与えられるかを示す必要がある。
推薦状については、基本的にビジネスの場での能力を理解している人(上司など)に書いてもらうのが一般的だ。英語が苦手な推薦者の場合は、日本語で書いてもらって英語に翻訳するという方法も認められている。重要なのは文章の流暢さではなく、応募者の強みや努力をどれだけ具体的に評価しているかという点だ。
Q. スタンフォードのエッセイはどんな内容?
スタンフォードのエッセイには2つの質問がある。1つ目は「あなたの人生において最も大切なものは何か、そしてなぜか」という哲学的な問いだ。2つ目は「なぜスタンフォードに来たいのか」という直球の質問だ。これらのエッセイを合わせて1000ワード程度で書く必要がある。
多くの人が予想するような職務経歴や研究分野についての詳細ではなく、むしろ応募者の価値観や情熱を問うている。これはスタンフォードがアントレプレナーシップに強い学校であることも関係している。ファイナンスの知識よりも、パッションを持ち続けられるかどうかを重視しているのだ。
Q. MBAの合格率は?
トップスクールの合格率は低く、スタンフォードは最も厳しいとされる。しかし、これはプログラムの規模にも関係している。例えばスタンフォードはハーバードと比べて学生数が半分程度であり、小さいコミュニティの中で多様性を維持しようとするとより選抜的にならざるを得ない。
ただし、合格率だけで諦める必要はない。GMATのスコアレンジを見ると、トップラインとボトムラインに100点以上の差があることもある。これは点数だけが評価の全てではないことを示している。出願書類や職務経歴、そして学校が求める人材像とマッチするかどうかが重視されるのだ。
Q. MBAに挑戦するためのアドバイスは?
完璧な人材を求めているわけではない。まずは一歩踏み出してみることで、自分の「キラッと光る部分」が見えてくることがある。それが芋づる式に広がっていくのだ。
学校側も応募者の20年後がどうなるかは分からない。だからこそ、自分なりの努力ができるということが何よりも重要だ。これは受験だけでなく、キャリア全体の考え方にも通じる。キャリアに不安を抱える日本人にとって、MBAは確かに一つの有効な選択肢になるだろう。