BUSINESS SKILL SET
(279)
1.3万回視聴
2024年8月7日

出世している人が一番初めに覚える思考法を元BCG高松智史が解説。大事な仕事を任せられる部下の特徴とは? <ゲスト> 高松智史(考えるエンジン代表/コンサルが「マネージャー時代」に学ぶコト 著者) @takamatsusatoshiyoutube 著書はこちら▷https://bit.ly...
ビジネスにおいて結果を出し続けるには、どのような思考法が必要なのだろうか。考えるエンジン代表の高松智史氏が語る「答えのないゲーム」の攻略法と成功する人の思考技術について紹介する。
世の中には「天才」と呼ばれる人がいる。しかし、その多くは単なる才能ではなく、技術として習得可能なものだ。天才と言われる人を見ると「この人は生まれつき特別な才能がある」と思ってしまうが、実はそれは技術であり、努力によって身につけることができる。
この「技術」という観点で捉えると、人は成長を止めることなく努力を続けることができる。「天才だから」で片付けてしまうと、そこで成長が止まってしまう。実際のところ、ビジネスの世界は芸能や芸術の世界よりも、技術が効きやすい領域だ。
社会人になると突然「答えのないゲーム」に直面する。学生時代までは、テストや受験など「答えのあるゲーム」が中心だった。正解がはっきりしていて、やり方次第で上位に入ることができた。
しかし社会人になると、正解のない問題に取り組むことが求められる。例えば、プロジェクトの選択や戦略の決定、キャリアの方向性など、答えがないからこそ悩ましい問題に直面する。多くの人は答えのないゲームなのに、答えのあるゲームのように取り組もうとして失敗する。
答えのないゲームには3つの戦い方がある:
1. プロセスがセクシー
答えがないからこそ、プロセスを丁寧に踏むことが重要だ。自分自身が納得できるプロセスを経ることで、最終的な選択に自信を持てる。「正しい」という言葉よりも「セクシー」というニュアンスで表現されるような、魅力的なプロセスが大切だ。
2. 2つ以上の選択肢を作り選ぶ
一つの選択肢だけでは「良い/悪い」の判断しかできないが、複数の選択肢があれば「より良いのはどちら」という比較ができる。これによって思考が深まり、より良い意思決定ができる。
3. 炎上・議論がつきもの
答えのないゲームでは、議論や時には炎上も重要なプロセスだ。特に日本人は議論を避ける傾向があるが、答えのないゲームでは多様な視点からの意見を取り入れることが必要だ。
VS思考とは、選択肢を対立構造で考える思考法だ。例えば「朝礼で即決する」VS「諸事観てから決める」のように、二項対立で考えることで思考が深まる。
重要なのは、VS思考を使う際に「フェア」であることだ。つまり、本当に悩むような対立構造を作ることが大切。自分が既に傾いている選択肢を後押しするためだけのVSでは意味がない。
例えば「1000万円もらえるイタリア旅行」VS「自腹の熱海旅行」のような明らかな比較ではなく、本当に悩むような選択肢を作るべきだ。「1時間前に到着」VS「5分前に到着」のように、どちらにも一長一短がある選択肢が思考を深める。
VS思考の真価は、特に右側(対抗馬)をどう設定するかにある。例えば、「会社に残る」VS「独立する」という選択を考える時、最初は「会社に残る=安定した年収」VS「独立=自由」といった単純な対立構造かもしれない。
しかし、より自分にとって悩ましい対抗馬を考えることで、本当の欲求が見えてくる。「会社に残る=年収2000万円でメインキャスター」VS「独立=?」と考えた時、「独立したい理由は本当にお金なのか?」と問い直すことになる。
そこで「会社に残る」VS「3年間自由に番組を作れる権利」という対立を考えると、また違った悩みが生まれる。このプロセスを通じて、自分が本当に重視している価値観が明確になる。
多くの人が行う「壁打ち」は実は「応援壁打ち」だ。自分の考えを肯定してくれる人に相談し、背中を押してもらうだけのものになっている。
本物の壁打ちとは、スカッシュのように予想外の場所にボールが返ってくるようなものだ。つまり、自分が考えていない視点や角度から問いかけてくれる人との対話が真の壁打ちだ。
例えば「独立したい」と相談した時に「いいね!頑張って」ではなく「なぜ独立?会社で〇〇の役職なら残る?」と問われることで、自分の思考が深まる。思考の幅を広げる角度のある問いかけこそが、本物の壁打ちだ。
思考技術を磨くことで、仕事における信頼度と成果が大きく変わる。例えば、上司から「資料を印刷しておいて」と言われた時、単純に印刷するだけでなく、「飛行機で見るならページ数を抑えた2in1印刷がいいか、PDFで送ってボーディング25分前にダウンロードしてもらうか」など、相手の立場で考えた選択肢を提示できる人は重宝される。
この思考プロセスを示すことで「この人は私のことを考えてくれている」と伝わり、信頼関係が構築される。愛情と同様に、思考量を示すことが信頼の証になる。
結果として、このような思考技術を身につけた人は自然と重要な仕事を任されるようになり、出世や成功につながっていく。