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社会課題解決✕ビジネスで急成長
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2023年12月24日

Video Podcast番組「PIVOT SESSION」。 霞ヶ関キャピタル代表取締役社長 河本幸士郎氏に、「社会課題解決とビジネスは両立できるのか」について話を聞きました。 【SPONSORED】 <目次> 00:00 ダイジェスト 00:50 オープニング 02:23 事業を支える4つの柱...
社会課題を成長の源泉に、不動産業界の常識を打ち破る「霞ヶ関キャピタル」の挑戦
近年、不動産デベロッパーとして異例の成長を遂げ、東証プライム市場への上場を果たした霞ヶ関キャピタル。その事業戦略は単なる利益追求に留まらず、社会課題の解決を事業の核に据える点が特徴だ。「社会課題とビジネスの両立は当然」と語る同社の独自の取り組みと、そこから見えてくる未来像に迫る。
Q. 霞ヶ関キャピタルの事業戦略の独自性は何なのか?
同社の根本的な戦略は、現在社会に「不足しているもの」や「今後不足するであろうもの」に焦点を当て、それをビジネスで解決することにある。社会貢献は単なるCSRではなく、会社の存在意義そのものであると考え、課題解決を事業成長と直結させている点が最大の特徴である。誰もが手薄だと感じる市場を狙い、そこに自社の強みを付加することで高い成長と社会的価値を同時に生み出している。
Q. 具体的にどのような事業を手掛け、それぞれが社会課題とどう結びついているのか?
同社が現在注力するのは、「冷凍冷蔵倉庫」「多人数向けホテル」「ホスピス」「海外投資」の4事業だ。これらはすべて社会が抱える具体的な「不足」に対応している。
まず「冷凍冷蔵倉庫」は、コンビニやスーパーでの冷凍食品需要増加に加え、2030年に予定されているフロンガス規制により既存倉庫の半数が使用できなくなる「供給の崖」問題に対応する。環境に優しい自然冷媒を用いた次世代型倉庫を提供し、物流の維持に貢献する。次に「多人数向けホテル」は、旅行者が抱える「狭い、高い、不便」というホテルへの潜在的な不満を解消するコンセプトを持つ。QRコードによる自動チェックイン・アウトや滞在中の清掃を必須としない徹底した省人化と、海外一流デザイナー起用によるデザイン性、家具の自社製造によるコスト削減で「広くて安くかっこいい」滞在を実現している。
「ホスピス」事業は、超高齢社会における「看取りの場所」の不足という切実な問題に取り組む。病院ベッドの減少と在宅介護の物理的・精神的負担が増大する中、病院でも自宅でもない中間的な選択肢として、看護・介護体制が充実し、家族が頻繁に訪れやすい駅近かつデザイン性に優れた施設を提供している。社員の「自分の親を入れたいか、自分が入居したいか」という問いかけを基準に開発を進めている。最後に「海外投資」では、日本の企業や投資家の「水先案内人」となり、自身が先んじて海外の成長市場を開拓する。特にドバイに注目し、現地の不動産が東京に比べ割安であり、かつ金融・物流ハブを目指す国家戦略に乗る形で、日本で培ったノウハウで物件価値を向上させることで高収益を狙う。
Q. 大手デベロッパーと異なる、少資本・高回転で利益を生む独自のビジネスモデルとはどのようなものか?
同社は、資産を長期保有する大手とは一線を画し、3段階の「開発ファンドモデル」を確立している。第一段階として自社資金で土地を取得・開発準備を進め、プラン確定後すぐに外部投資家を募る「開発ファンド」に売却し、手数料を得る。第二段階で開発ファンドの資金で建物を建設。第三段階では竣工物件を別の「長期運用ファンド」に売却し、ここでも成功報酬を得る。さらに、組成した各ファンドからアセットマネジメントフィーをストック収入として得る構造だ。
このモデルは、リーマンショックでの教訓から生まれ、「リスクを自社に抱え込まず、できるだけ短期でオフバランス化する」という思想が基盤にある。これにより、自己資金の拘束期間を半年程度に短縮し、高回転で次の案件に再投資することで、少ない資本でより大きな利益を生み出すことを可能にしている。
Q. どのようにして高い成長を実現し、将来的な展望をどう描いているのか?
同社は設立当初、中期経営計画で5年間で純利益10倍(10億円→100億円)を掲げたが、新規事業の好調や既存事業の回復が予想を上回り、その目標を1年前倒しで達成する見込みである。これまでの利益構造は土地売却益が中心であったが、運用資産残高(AUM)が約3000億円に達した現在、成功報酬や安定的なストック収入(アセットマネジメントフィー)が本格的に収益の柱となり、利益の成長角度が飛躍的に高まっているのだ。この「利益の多層化」と「事業の多様化」が相乗効果を生み、圧倒的な高成長を牽引している。同社は「総資産が大きいほど時価総額も高い」という不動産業界の常識を覆し、高ROA経営で利益創出力による時価総額向上を目指している。
Q. 高い平均年収や社員が事業発案する文化の背景にある思想とは何か?
平均年収が1344万円という高水準である理由は、経営陣が「主役である社員に最高の報酬を払うべき」という明確な哲学を持つためである。同社は株主が納得するパフォーマンスを出しつつ、社員にはストックオプションや譲渡制限付き株式制度を通じて、会社の成長が個人の利益に直結するインセンティブを提供している。社員の約8割が何らかの形で自社株を保有しているという事実が、その思想の浸透を示している。この環境が「自分ごと」として事業に取り組む意識を高める。実際に、物流、ホテル、ホスピスといった主力事業は全て社員からの発案だ。会社は社員が自由にアイデアを出し、それを実現できる「プラットフォーム」としての役割を担い、年1回の新規事業コンペではアシスタントを含め多くの社員が応募するなど、活発なボトムアップカルチャーが組織の成長を加速させている。
Q. 組織規模拡大やテクノロジー活用において、どのような課題意識を持ち、未来をどのように見据えているのか?
今後の最大の課題は、現在の「高回転・高成長」ビジネスモデルを維持しながら、200人規模の組織を500人、1000人と拡大していくことである。そのために、本社に集約していた人事や経理といった管理機能を各事業本部に段階的に移譲し、組織の自律分散化を推進している。さらに、同社は不動産業界の「開発と運営の分業」という常識を疑い、両者を垂直統合することを目指している。テスラやアップルに例えられるように、現場のオペレーションから得られるフィードバックをハード(建物)の設計に直接反映させ、より効率的で高品質な価値創造を目指す。そのための具体的な取り組みとして、ホテルのダイナミックプライシングを人の勘ではなくビッグデータとAIで最適化するシステムや、冷凍冷蔵倉庫の自動化システムの開発に既に着手している。将来的にこれらのシステムを自社で運用するだけでなく、外部の企業にも提供することで、不動産業界全体の効率化に貢献し、新たな収益源を確立する「不動産業界のテスラ」のような存在になることを描いている。採用においても、こうした変革を共に推進できるエンジニア人材を強く求めている。