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営業は台本が9割
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2023年11月30日

Video Podcast番組「PIVOT SESSION」。 Sales Crowd 代表取締役 水畑裕貴氏に 「最強営業チームの作り方」について話を聞きました。 【SPONSORED】 <ゲスト> 水畑裕貴/Sales Crowd 代表取締役 日本最大級の通信代理店で事業責任者として年商100...
営業は「俳優」になれ データとAIが導く最強営業チームの作り方
営業の世界は根性論や属人性に頼ることが多かった。しかし、セールスクラウド代表取締役の水畑ゆき氏は、かつてソフトバンクの代理店販売員約1万3000人の中で二度も日本一に輝いた経験を持つ、まさに営業のプロである。その経験に基づき、現代の営業に求められるのは、データとAIを駆使した科学的なアプローチであると彼は力説する。本記事では、属人的な営業から脱却し、誰でも成果を出せる「最強営業チーム」を構築するための水畑氏の視点を探る。
Q. 現代の営業に求められるものとは何か?
従来の「千三つ」のような闇雲な根性論営業は、もはや時代遅れだ。これは千件アプローチして3件の成果という、現代のビジネス環境にはそぐわない非効率な手法であった。
現代の営業に必要なのは、データに基づいた「再現性のある管理」と「定量的な測定」である。ビッグデータを用いて仮説を立て、その仮説を検証し、成果を爆速で向上させる仕組みの構築が求められる。これは、労力を無駄にせず、効率的に最大限の成果を出すための唯一の道である。
Q. 成果を最大化するためにテストマーケティングはなぜ重要なのか?
闇雲な営業は労力を疲弊させ、成果に繋がりにくい。これを防ぐのがテストマーケティングの役割だ。
セールスクラウドではAIを活用し、約9600社にも及ぶ過去のクライアントデータから、それぞれの顧客に最適な営業の切り口(アクションやアプローチ方法)を20~30個生成する。これにより、例えば金属加工技術を医療や航空宇宙産業に転用するといった新たな事業機会を発見できる。データに基づいて戦略を立てるため、再現性も高い。
また、700万件に及ぶ企業リストを保有し、求人情報などと組み合わせて潜在ニーズを持つターゲットをピンポイントで抽出する。このターゲットリストに対して小規模なテストコールを実施し、何が成功し、何が無駄かを見極めることがテストマーケティングの目的だ。例えば、病院向け非常食の販売ではアポ獲得率7.1%という高実績を出した一方で、効果の薄いアプローチも0.2%と数値化される。これにより、「やらないこと」を明確にし、リソースを最も効果的な分野に集中させられる。
実行体制としては、当社のコンサルタントと連携し、在宅ワーカーによる6人チームで電話業務を行う。これは、個人のスキルに依存せず、平均的な結果を出すことで再現性を担保する目的がある。これにより、トークスクリプトや営業リストの有効性を客観的に評価し、常に改善し続けることが可能となるのだ。
Q. 属人化を排除し、再現性のある営業プロセスを構築するにはどうすればよいか?
再現性を追求する上で、営業担当者は「俳優」になる必要がある。すなわち、完璧に設計された台本を、感情を込めて一言一句変えずに演じることだ。セールスクラウドでは、8万件にもおよぶ膨大なビッグデータを基に、最適化されたトークスクリプトを作成する。これは受付突破からキーマンへの接続、さらには顧客からのあらゆる切り返しに対する返答まで、あらゆる場面を想定した徹底的なマニュアル化を意味する。
このマニュアルに従い、まるでドラマの撮影のように寸分違わず演じることで、誰もが安定して高い突破率(キーマン接続率12%など)を出せる。個人の才能や経験に左右されることなく、常に予測可能で安定した成果を実現する。
フィールドセールスにおいても、水畑氏自身の営業ノウハウが全社のスタンダードとなっている。新人はまず、トップ営業である水畑氏の商談を録画し、文字起こししたものを使って一ページずつロールプレイングを重ね、完璧に模倣する「ロボット」になることが求められる。資料説明の秒数からヒアリングの質問順序まで、全てを標準化し型を作ることで、チーム全体の営業品質の底上げを図る。
商談前には、顧客のFacebookやWebサイトを徹底的に調査し、その企業の経営課題を予測する。この仮説を上司に共有し、日々の予測精度を高める訓練を積むことで、高い確率で顧客の課題を言い当てられるようになる。これにより、「よく分かったね」と顧客に言わせることで信頼関係を迅速に築き、効率的な提案へと繋げることができる。
Q. ビッグデータやAIを活用した具体的なDX事例はどのようなものか?
セールスクラウドが提供する最先端のDXツールは、営業効率を劇的に向上させる。その核となるのは、「インテントタグ」と「ニーズタグ」、そして「残せる」機能の3つだ。
「インテントタグ」は、アプローチ先の企業が現在何に興味関心を持っているかを特定する。IPアドレスとGoogleのAPIを連携させ、企業のWeb検索行動を分析することで、例えば「有効求人倍率」に関心のある企業を検知する。これにより、顧客の“今”のニーズに合致した提案が可能となり、無駄な営業をなくし効率を最大化する。
「ニーズタグ」は、セールスクラウド独自のデータから生まれる。過去170万件のアポイント成約データをもとに、企業がこれまでどのような商材やテーマで商談を受けてきたかを分析する。例えば、「生産性改善ニーズ」がある企業を特定し、まだ表面化していない潜在的な課題を掘り起こす。これにより、より確度の高い提案を効果的に行える。
さらに、「残せる」機能は、送付した資料の閲覧状況を詳細に追跡する。顧客が「いつ資料を開き」「何分間見たか」「どのページを何回開いたか」まで把握できるのだ。これにより、顧客の関心が最高潮に達している瞬間を捉え、最適なタイミングでチャットや電話フォローを入れる。このような緻密なフォローが可能になるため、商談化率や成約率が劇的に向上する。実際、インテントタグとニーズタグを組み合わせた30社のテストでは、営業成果が平均2.3倍になったという。
Q. 営業支援からさらに踏み込み、経営全体をサポートするとはどのようなことか?
セールスクラウドは単なる営業支援にとどまらず、「経営の総合ソリューション企業」としての地位を確立しつつある。企業の根本的な課題は「人」と「売上」の二つに集約されるとし、これらを解決するために20以上のプロダクトを展開する。
営業、Webマーケティング、人事領域(在宅ワーカーを活用した組織構築)、さらにIPO(新規株式公開)支援の実務まで、幅広い領域をサポートする。ノウハウの提供だけでなく、実務的なリソースまで提供することで、企業の成長を根幹から支えることを目指す。労働人口の減少という社会課題に対し、AIの活用に加え、出産などでキャリアを中断したママワーカーなど潜在的な労働力を積極的に活用することも重要なソリューションと考えている。企業が「人」と「売上」のどちらか、または両方に課題を抱えている場合、間違いなくヒントが得られるだろう。
Q. 最強の営業チームを作る上で最も重要な要素とは何か?
水畑氏が最も強調するのは、「行動」と「やらないことを見極める勇気」である。どんなに優れた戦略やツールがあっても、行動がなければ何の成果も生まれない。まず、とにかく行動量を確保することが出発点だ。
そしてその上で、その行動データを分析し、「行動するべき場所」と「行動すべきではない場所」を明確にすること。一生懸命頑張っているにもかかわらず成果が出ない営業パーソンは、多くの場合、無駄な場所に時間と労力を使いすぎている。データに基づいて非効率な活動を特定し、「やらない」と決める勇気を持つだけで、生産性が3〜4倍に向上することもあるのだ。この戦略的な選択と集中こそが、これからの営業の成否を分ける鍵となる。