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急成長の東南アジアで稼げ
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2023年9月25日

Video Podcast番組「PIVOT SESSION」。AnyMind Group CEO 十河宏輔氏と、みずほ銀行 イノベーション企業支援部部長 金田真人氏に 「グローバルxスタートアップ 東南アジア各国の攻略法」について聞きました。 【Sponsored】
熱量と覚悟が試される。日本人起業家が東南アジアで勝つための羅針盤
成長著しい東南アジア市場は、世界中の企業や起業家にとって魅力的なフロンティアである。人口ボーナスとデジタル化の波に乗り、ビジネスの大きな可能性を秘めるこの地域で、日本のスタートアップはどう戦うべきか。
本記事では、AnyMind Group CEOの十河氏とみずほ銀行イノベーション企業支援部部長の金田氏の対談から、東南アジア市場のポテンシャル、各国の攻略法、そして挑戦者に求められるマインドセットを徹底解説する。
「チームジャパン」としてアジアを盛り上げるためのヒントがここにある。
Q. なぜ今、シンガポールや東南アジアで起業すべきか?
東南アジアは、まさに「成長産業×成長率の高い国」という掛け合わせが実現する市場である。AnyMind Groupの十河氏が2016年にシンガポールで起業した理由も、その強大な成長ポテンシャルと日本と比較して競合が少ない状況に引かれたためだと話す。
東南アジアは人口が6億人を超え、インドネシアの平均年齢が28~29歳であるなど、非常に若く活力にあふれている。今後デジタル中心のビジネス構造へと急速に移行すると見られ、楽天やサイバーエージェントのようなデジタルビジネスのインフラを築くチャンスが豊富に存在したのだ。
また、シンガポールは東南アジア全域を見る上での戦略的拠点としてのメリットが大きい。インドネシアやベトナム、タイへもフライトで1〜2時間程度とアクセスが良好であり、あたかも国内出張のような感覚で活動できる。
税制面の優遇や外資規制がほとんどなく、外国人が起業しやすい制度が整っている点も大きな魅力と言える。
みずほ銀行の金田氏も、東南アジアの最大の魅力は中間層と若者の爆発的な増加という人口動態にあると指摘する。加えて、スマートフォン普及率が日本と遜色ないほど高いことも、決済や融資などのデジタル金融サービス発展を加速させる。
かつてのような重厚長大な投資がなくとも、スタートアップへの出資などを通じてアセットライトに成長を取り込める時代である。
Q. 巨大な東南アジア市場の中で、どのような国や分野が特に有望なのか?
東南アジア各国への進出を判断する上で重要なのは、「現時点のマーケット規模」と「将来のポテンシャル」の二軸だ。
AnyMind Groupはまず、マーケット規模が当時比較的大きかったタイ、そして人口規模が圧倒的で平均年齢が若く将来性の高いインドネシアとベトナムに先行投資をしたと十河氏は語る。
みずほ銀行の金田氏が新規進出先として特に有望視するのは、人口規模の大きいインドネシア、ベトナム、フィリピンだ。
インドネシアは域内最大の大国で、フィリピンは規制が比較的緩やかで英語が通じる。ベトナムは国民の勤勉さとIT技術力の高さが魅力である。ただし、より成熟したマーケットを狙うならば、タイやマレーシアも有力な選択肢となるだろう。
地域として見ると、タイを中心にカンボジア、ラオスなどを含む「グレーターメコン」としての攻略も検討に値する。
東南アジアの次にくる有望市場として金田氏が挙げるのはインドである。人口が世界第一位となり、IT技術力が高く、日本との良好な関係も維持している。総合的に見て、次の巨大市場となる可能性が最も高い国だと言える。
ビジネスの成長分野については、B2C市場の成長に続き、B2Bやディープテック領域が新たな潮流を生むだろうと見られている。
特に、インドネシアのワルン(個人商店)やフィリピンのサリサリストアなど、小規模なビジネスのデジタル化は大きなサプライチェーン改革をもたらす可能性を秘める。また、カーボンニュートラルや食料安全保障の文脈で、アグリテック、フードテック、水関連といったディープテックにも注目が集まる。
Q. 東南アジアで成功するために「日本人であること」は強みとなるのか?
これは国によって大きく異なる側面である。
インドネシア、タイ、ベトナムといった親日国では、日本人経営者であること自体が信頼感に繋がりやすい。トヨタやホンダなどの日本企業の活躍により、「日本のプロダクトは品質が高い」という共通認識が定着しているからだ。
これにより、一定のアドバンテージを持ってビジネスを展開できる可能性はあると十河氏は分析する。
しかし、フィリピンのような欧米文化の影響が強い国や、世界中の企業が集まるインド市場では、「日本人であること」による特別な優位性はほとんどない。特にインドでは、欧米や中国の企業とも対等に競争するため、純粋なビジネスの実力が問われる実力主義の世界である。
そのため、日本人アドバンテージの濃淡を見極め、各国に最適なアプローチを選択する柔軟性が求められるだろう。
Q. 東南アジア進出における最大のハードルは何か、その突破法はあるか?
海外進出における最大のハードルは、何と言っても「0→1の立ち上げ」である。特にコネクションが全くない状態で、顧客や人材を確保していくことは非常に難しい。
自力でのネットワーク構築には限界があり、ここが創業者が最も苦労する点だと十河氏は強調する。
この壁を突破するには、外部パートナーの活用が不可欠だ。
例えばAnyMind Groupの場合、みずほ銀行の既存ネットワークを活用し、現地の有力財閥や成長中のスタートアップとの接点を得た経験がある。みずほ銀行は東南アジア15拠点、インド5拠点という広大なネットワークを有しており、単なる融資や決済だけでなく、顧客紹介やアライアンス支援まで、幅広いサポートを提供している。金田氏は、ネットワークを持つ金融機関や会計事務所を法人設立の初期段階から活用し、現地の「解像度」を高めることの重要性を説く。
一方で、日本企業が陥りがちな課題として、「日本を向いたマネジメント」が挙げられる。
金田氏は、日本から派遣された駐在員が現地のマーケットではなく日本の本社の方針や意向を過度に重視してしまうことで、ローカルコミュニティへのコミットメントが欠如し、現地のニーズとのズレが生じると指摘する。これではせっかくの海外展開も失敗に終わる可能性が高い。
現地に最適化した戦略を迅速に実行するためには、意思決定者が現地に常駐し、高い「現地解像度」を持つことが不可欠だ。
例えば、採用活動は単なる人材確保だけでなく、業界情報や競合他社の動向を探る絶好の機会ともなりうる。このような方法で多角的に情報を集め、ローカル市場に「浸りきる」姿勢こそが成功への鍵である。
Q. 成功する起業家は、どのようなマインドセットを持つべきか?
成功する起業家に最も求められるのは「臆することなく、現地コミュニティに飛び込み、浸りきる覚悟」である。日本のプロダクトやビジネスモデルは海外でも十分に通用すると十河氏は語り、あとはダイナミックに勝負に「ベット」できるかどうかだと説く。
特に東南アジアは、若い人々が「明日は今日より必ず良くなる」と未来を信じており、国全体がポジティブな活気に満ちている。十河氏自身も、社会人生活のほとんどを東南アジアで過ごし、そのポジティブなバイブスと「自分たちが国を引っ張っていく」という当事者意識がビジネスへの大きな原動力になっていると語る。
このような市場の熱気に乗り、自らが市場を創るという強い意志が求められるだろう。
金田氏も、スタートアップ評価において、事業モデル以上に「起業家自身の熱量や本気度」を重視すると語る。言語や文化の違いというハードルを乗り越え、異文化の人々と分かり合えた時の達成感や刺激は、海外ビジネスでしか味わえない格別な体験だ。
外から日本を見るとその存在感が薄れていると金田氏は警鐘を鳴らすが、日本の強みと海外のダイナミズムを融合させ、「チームジャパン」としてアジア市場を盛り上げることへの期待は非常に大きい。