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のんが語る創造の原点と未来:映画『リボン』、感情、そして「創作あーちすと」としての挑戦
女優、そして映画監督、さらには「創作あーちすと」としての活動を続けるのんが、自身のクリエイティブの源泉と未来への展望を語る。コロナ禍での映画制作の舞台裏から、自身の創作哲学、そして社会への視線まで、彼女の多岐にわたる活動をQ&A形式で深掘りする。固定概念にとらわれず、自身の内なる情熱を追求するのんさんの言葉に耳を傾ける。
Q. 映画『リボン』はどのようにして誕生したのですか?
コロナ禍により多くの仕事が中止や延期となり、自身が主催する音楽フェスも止まった。「このままではいけない」という強い感情から、脚本執筆に取りかかったという。これは彼女の心に生まれた初期衝動が形となったものであり、後に映画として結実する。
『リボン』というタイトルには、怒りや悲しみといった負の感情が込められている。作品では、これらの感情を「リボン」が可視化し、やがてアートへと昇華される様子を描く。リボンが怒りを表現するなど、矛盾した存在がぶつかり合うことに彼女は魅力を感じ、作品全体にそのパワーを反映させた。
Q. 「怒り」が創作の重要な原動力となっているそうですが、それはなぜですか?
最初の衝動的な創作意欲は、「悔しい」や「何あれ」といった怒りの感情から生まれることが多い。これは、ネガティブな感情が表現への渇望に繋がり、結果的に新たな創造物へと形を変えることを示唆している。事業やビジネスにおいても、同様に「世の中を変えたい」という怒りが起点となることがあると彼女は指摘する。
ただし、その怒りは作品制作の過程で様々な要素を吸収し、カジュアルで可愛らしい感情へと変化する。リボンを通じて怒りを表現することで、単なる負の感情ではなく、愛らしい魅力を持つものとして見せたかったと語る。彼女にとって怒りは、自分の中では最も扱いやすく、出しやすい感情であるという。
Q. 女優経験が監督としてのマネジメントにどのように活かされていますか?
監督として演出をする際、演者を信頼し、基本設定や作品のメッセージを伝えた後は細かな指示をせず、任せることを重視している。役者が無防備な状態で自然な演技を引き出すことが最良であるとの考えを持つ。また、美大生や先生への取材内容を共有し、役者の内なる感情が動くきっかけを提供している。
俳優としての経験は、現場全体の状況把握に大きなメリットをもたらす。監督は作品への情熱でアドレナリンが出やすく、疲労を感じにくい一方で、周囲のスタッフや役者は疲弊している可能性がある。この差を客観的に認識できることは、現場のチームマネジメントにおいて不可欠な能力だと考えている。
Q. 「創作あーちすと」というユニークな肩書きに込めた思いと、新たな挑戦に対する哲学とは何ですか?
「創作あーちすと」とひらがなを使用するのは、カタカナの「アーティスト」が持つハードルの高いイメージを取り払い、自由な活動領域を確保するためだ。自身の活動に制限を設けず、好奇心に従って何でも試せる環境を作りたかったと話す。曖昧な肩書きが、かえって彼女を既成概念から解放し、多様な表現を可能にしている。
新しい分野への挑戦には恐怖を伴うが、「失敗してもいい」という覚悟を持って好奇心にブレーキをかけないことを信条としている。やりたい気持ちが最も重要であり、他人の目や過去の成功にとらわれず、行動を起こす姿勢を持つ。この失敗を恐れない姿勢が、新たな可能性を切り開く原動力となっている。
Q. 未来に向けて、どのような「かっこいい大人」になりたいですか?
5年後の自分は、自分のやりたいことを貫き通し、良いものを世に送り出せる「かっこいい大人」になっていたいと語る。「可愛い」や「美しい」よりも「かっこいい」と言われることを好み、その言葉が自身のモチベーションに繋がる。ヒーローへの憧れが強く、特に弱さも抱えるマーベルのアイアンマンに共感するという。
また、SDGsへの関心も強く、服のリメイクを通じて「アップサイクル」という形で自身との共通点を見出した。身近なところから意識を変え、活動が「芋づる式に」広がっていくことを目指している。矢野顕子の「やりたいことをやり続けたら周りが諦めてくれる」という言葉を指針に、信念を貫く姿勢で進む決意を示した。