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資産2.5億円のポートフォリオ公開【オモロー山下】
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2026年5月11日

「NISAは非課税だから、確実に勝てる銘柄を選べ」。借金1000万円から資産2.5億円を築いた芸人が、ポートフォリオの中身と"一発屋で終わらない会社"の見極め方を全公開。オモロー山下氏にテスラ全力買いの裏にある投資哲学を聞いた。 <ゲスト> オモロー山下|芸人/個人投資家 - 1992年に渡辺あつ...
1億円を2.5億円に 増やした芸人・山下氏の投資哲学と「ストーリー投資術」
芸人でありながら、事業売却で得た1億円を元手に投資の世界に飛び込み、現在では資産を2.5倍にまで増やした山下氏。彼はなぜ、そしてどのようにして成功を収めたのだろうか。
本稿では、彼の独自の投資哲学、具体的なポートフォリオ、そして個別株を選ぶ際の「ストーリー投資術」に焦点を当てる。投資家として数々の経験を積んだ山下氏の知見は、読者の資産形成に新たな視点をもたらすはずである。

Q. 1億円の投資家デビュー、どのようなきっかけで始めたのか?
事業売却で得た1億円を、当初は普通預金口座に入れていた。しかし、メガバンクの金利が0.001%という現実を知り、「何とかしなければ」と焦りを感じたという。
そんな時、偶然視聴した中田敦彦氏のYouTube大学の動画が投資の世界への扉を開いた。サッカーのポジションに例えた資産形成論に感銘を受け、まずは少額でNISAやインデックス投資を始めることを決意したのだ。
「退屈で面白くない」と感じた山下氏は、約半年間の知識習得期間を経て、個別株投資へとその歩みを進めることになる。安定志向のインデックス投資から、スリルのある個別株への移行は、彼らしい「面白い」を追求する姿勢の現れと言えるだろう。
Q. 最初の大きな挫折とそのからの学びは何か?
個別株投資を始めてすぐ、山下氏は最初の大きな壁にぶつかった。2022年、FRBの利上げ局面が到来し、彼が投資していたテスラやNVIDIAの株価が急落する。
含み損が拡大する中、いわゆる「ナンピン買い(下落した株を買い増し平均取得価格を下げる戦略)」を続けた結果、用意していた資金は底をついた。さらに株価が下がる状況に精神的に追い詰められ、現実逃避のためパソコンの電源を切ったまま数ヶ月を過ごした。
この意図せざる「ほったらかし投資」が、結果的に彼を救うことになる。年末に恐る恐る口座を開くと、株価はV字回復しており、含み益に転換していたのだ。この経験から彼は「長期投資であれば、多少の下落は耐えればいつか戻る」という信念を固め、後の投資哲学の礎とした。
Q. 山下氏の考える「長期投資における損切り」の概念はどのようなものか?
山下氏は「長期投資において損切りは不要」という持論を展開する。彼は株の下落を「試合の途中」と表現し、「負けを認めなければ試合は続く」と説く。
株式投資は、自分が売却しない限り損失が確定せず、「ゲームの終わり」を自分で決められる有利なルールを持つと指摘。短期投資やデイトレードでは損切りが必須だが、長期投資であれば優良株はいつか戻るという考えが背景にある。
ただし、この原則が適用されるのは「誰でも知っている優良な大型株」に限られるとも述べている。業績の裏付けがない「誰やねん銘柄」では、回復に時間がかかったり、そのまま回復しないリスクもあるため、銘柄選定の重要性を強調した。
Q. 実際のポートフォリオの内訳と銘柄選定のポイントは何か?
山下氏の理想とするポートフォリオは、インデックス投資と個別株投資の比率を50:50にすることだ。堅実なインデックスで土台を固めつつ、個別株で投資の面白さを追求するスタイルと言える。
現状は個別株の比率が高めであるが、NISAの非課税枠では「確実に利益を取るべき」との考えから、王道とされるS&P500のような堅実なインデックス投資を推奨している。

個別株では、FANG+といったハイテクセクターに特化した投信の手数料が高いことを理由に、テスラ、TSMC、NVIDIA、Googleなどの個別株を自身で選び「TANG+」と名付けたポートフォリオを構築。10銘柄程度の集中投資であれば個人でも管理可能であるとし、信じた銘柄を「ガチホ(長期保有)」することを実践している。共演の長谷川アナは個別株比率70%の超攻撃的なポートフォリオであり、オクロやシンボティックなどスタートアップにも分散しているとのことである。
Q. なぜ資産を2.5倍に増やせたのか?具体的な秘訣と個別株の「ストーリー」とは?
資産を大きく増やした秘訣は大きく二つある。一つは、円安局面を見越し、1ドル120円台の時期に1億円を全額ドルに両替したことによる為替差益である。これにより、約2.5億円に資産が膨らんだ。
もう一つは、自身の事業売却先企業の未公開株投資である。山下氏が商標権を売却した企業が上場(IPO)し、保有株の価値が6倍になったという。為替と未公開株、どちらも大胆かつ先見の明がある決断であった。
個別株の選定基準は「ストーリーで買う」ことだと語る。彼は短期的な株価の勢いだけで判断する「モメンタム銘柄」に警鐘を鳴らし、売上がゼロだった小型原子炉企業「オクロ」での苦い経験を共有した。業績の裏付けがない企業は短命に終わる可能性が高いとし、長期的な成長の物語とそれを裏付ける実態が重要だとする。

テスラについては、その投資理由を「自動運転」という壮大なストーリーに見出した。人間と同じくカメラとAIで状況判断し、アドリブに対応できる技術は競合他社にはない強みだと評価する。そして、自動運転タクシー「サイバーキャブ」構想の実現により、車が「所有物」から「資産」へと変わり、テスラが劇的に収益を伸ばすという未来を描いている。
NVIDIAに関しても、まだ市場に十分に評価されていないと分析する。彼によると、Googleのカスタムチップ(TPU)開発者をヘッドハントしたことで、AI開発における「学習」だけでなく「推論」の分野も強化され、NVIDIAがAIチップの「完全体」となったことが重要な変化だと指摘。この変化がまだ株価に十分に織り込まれていないとみており、更なる上昇の可能性を示唆した。
Q. 投資情報をどのように収集しているのか?その有効性について教えてほしい。
投資に関する情報収集は主にYouTubeから行っているという。特定の投資系YouTuberの動画を入口とし、興味を持ったテーマや銘柄について、さらに深く情報を調べる「裏取り」を徹底している。
例えば、日本の自動運転推進に関する政府の方針もYouTube経由で知り、そこから詳細な情報を調べていくといった活用法を示した。複数の情報源を比較検討することで、一方的な見方にならないよう努めているとのことである。YouTubeはあくまで「きっかけ」であり、鵜呑みにせず、自分で調べて知識を深めることが重要であると強調した。
Q. お金が増えることで得られる「ノンストレスな生き方」とは?また、自身のキャリア観は?
山下氏がお金が増えることの最大のメリットとして挙げるのは「ノンストレスな生き方」である。経済的な制約から解放されることで、嫌な仕事を受ける必要がなくなり、本当にやりたいこと、楽しいことだけを選んで仕事ができるようになる。

芸人としての活動も、他の事業や投資で収入源を確保しているからこそ、稼ぎに囚われずに「楽しいからやっている」と語る。この「好きを仕事にする」という理想的な状態は、お金がもたらす選択の自由が実現するものであると強調する。
キャリアについても、投資のポートフォリオのように考えるべきだと提案する。現在の仕事(本業)という安定基盤を維持しつつ、退路を断つことなく副業や新しい挑戦を始める「なのに商売」を推奨する。一つの仕事に依存せず、多様な経験を積むことで、自分自身のキャリアも豊かになるという哲学を示した。