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CLとプレミア。優勝チームは?【マンスリーフットボール】
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2026年4月26日

毎月、サッカー界の注目テーマを語り合うマンスリーフットボール。前半では、現代の名将論、後半ではCLとプレミアの優勝チーム予想と最新移籍情報を中心に語ってもらった。 <ゲスト> 木崎伸也|スポーツライター 1975年、東京都生まれ。2002年夏にオランダへ移住。翌2003年から6年間、ドイツを拠点に...
欧州サッカーの最終局面:優勝争いの行方と日本人選手の移籍動向
欧州サッカー界は佳境を迎えている。熾烈な優勝争いを繰り広げるプレミアリーグ、そして欧州クラブチームの頂点を決めるチャンピオンズリーグ。各リーグで白熱の展開が繰り広げられる中、日本人選手の去就にも注目が集まっている。

本稿では、最終局面における各クラブの戦術、選手評価、そして今後の移籍市場の展望を徹底解説する。移籍市場を動かす資金力や代理人の影響力にも言及し、現代サッカービジネスの裏側を探る。
Q. 終盤戦を迎えるプレミアリーグ、マンチェスター・シティとアーセナルの優勝争いの行方はどうなるだろうか?
現在のプレミアリーグの優勝争いはマンチェスター・シティとアーセナルに絞られている。専門家の間では、勢いや選手個々の能力の面から、シティの優勝を予想する声が多数を占める。

シティは終盤戦にピークを合わせる調整力に長け、ジョゼップ・グアルディオラ監督が見出した新たな戦術的最適解により、その勢いは“負ける気がしない”と評されるほどだ。特に、偽サイドバックを配置するなど、選手の持ち味を最大限に引き出す戦術が奏功している。アーセナルと比較して個々の選手能力や選手層の厚さで優位に立つ点も大きい。
一方でアーセナルの優勝を願う声も存在する。それはミケル・アルテタ監督の長期的なビジョンと、継続性を重視したクラブ運営が実を結んだことへの期待だ。頻繁な監督交代や潤沢な資金に頼るクラブが多い中で、地道なチーム作りが評価されれば、サッカー界の健全化に繋がるとの見方もある。
しかし、アーセナルは主力選手の負傷離脱が響き、ビルドアップが行き詰まるなど失速気味である。シティ戦ではパスコースを塞がれ、キーパーとセンターバックの距離が長くなる戦術的な欠点も露呈した。疲労も蓄積する中で、シティとの日程面での有利もわずかなものにとどまる。
両チームにとって厳しい日程が続くが、シティの両サイドバックの守備には不安定さが残り、マテウス・ヌネスの守備面も懸念材料である。シティにも取りこぼす可能性はゼロではないため、アーセナルがいかに粘り強く戦い、ベストな状態を取り戻せるかが優勝の鍵となるだろう。
Q. 今季のチャンピオンズリーグはどのチームが優勝するだろうか?
チャンピオンズリーグの優勝争いにおいて、準決勝の「パリ・サンジェルマンvsバイエルン」の対戦は“事実上の決勝戦”と目されている。この対戦の勝者がそのまま優勝すると予想する意見が多い。
パリ・サンジェルマンは、現代サッカーのトレンドであるスローインからのクイックスタートを戦術に取り入れるなど、革新的な攻撃スタイルを持つ。デンベレらスピードのある選手を活かした速攻は強力で、相手の意表を突くことで優位に立つ。個々の能力が高く、ミドルシュートの決定率も群を抜くなど、引かれた相手に対してもゴールをこじ開ける力を持つ。
対するバイエルンは、コンパニ監督の優れた分析力と修正能力が光る。昨季CLで敗れたインテル戦の教訓(疑似カウンターとセットプレーの弱点)を徹底的に分析し、今季はそれらを克服。守備負担の大きいオリセの役割を変更し、周囲でカバーするシステムを構築した結果、彼の攻撃力を最大限に引き出すことに成功した。
また、セットプレーの守備戦術もブンデスリーガでは敢えて変更せず、ドルトムント戦やレアル戦といった大一番でだけ戦術を柔軟に変化させることで相手の分析を翻弄。このロジカルなアプローチがバイエルンの今季の強さを支えている。

パリの圧倒的なスピードとバイエルンの堅実なロジックが激突するこの準決勝は、壮絶な点の取り合いが予想され、非常にエンターテインメント性の高い試合になるだろう。一方、もう一つの準決勝(アーセナルvsアトレティコ)を勝ち上がったチームが、この両者の攻撃的なスタイルを「塩試合」に持ち込めば、番狂わせを起こす可能性も十分に考えられる。
Q. ビッグクラブの成功には何が必要不可欠であるか?
クラブの成功には、強力なリーダーシップと明確なビジョンを持つオーナーシップが不可欠である。例えば、トッテナムの現状は、これを裏付ける好例と言える。
トッテナムは、トーマス・フランクのような論理的で規律あるチーム作りをする監督をフロントの都合で解任するなど、企業体質に課題を抱えている。選手起用やメンタル面での問題も露呈しており、低迷は避けられない状況だ。プレミアリーグのレベルの高さも相まって、他のリーグであれば個の力でごまかせた内部の問題も、プレミアでは簡単に通用しないことを示している。
一方で、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長や、Jリーグにおける三木谷氏、藤田氏のように、明確な方向性を定め、強力なリーダーシップを発揮するオーナーや経営者がいるクラブは成功を収めている。
このような「良い独裁者」と呼ばれる存在が、時には賛否を巻き起こしながらも、クラブを一貫した方向へ導き、結果的に高い競争力と経済的成功をもたらすのである。組織が目指すべき目標を共有し、そこに向けて推進できるかどうかが、ビッグクラブの成否を分ける要因だと言えよう。
Q. 日本人選手の移籍市場の最新動向はどうなっているだろうか?
日本人選手の欧州移籍市場は活発で、複数の選手にビッグクラブからの関心が寄せられている。
鈴木ザイオンにはチェルシー移籍の可能性が「6割程度」と現実味を帯びて囁かれている。移籍金は3000万ユーロ程度と見られ、パルマは既に後任キーパーを確保しており、この夏に高値で売却する方針が固まっているようだ。しかし、チェルシーは監督交代が激しく、経営方針も不安定なため、キャリア形成上大きなリスクを伴うとの指摘がある。ビッグクラブへの直接移籍よりも、プレミアの中堅クラブで実績を積む方が賢明だとの意見も聞かれる。
佐野海舟は市場価値が昨夏の2000万ユーロから、今や4000~5000万ユーロにまで急騰。マンチェスター・ユナイテッドやバイエルンといったトップクラブが関心を示す逸材である。バイエルンも興味を持っているものの、コンパニ監督がアカデミー出身のパブロビッチを重用する方針から、高額な移籍金で佐野を獲得する可能性は低いと見られる。ワールドカップでの活躍次第では、日本人選手で市場価値ナンバーワンとなる可能性も秘めている。
弟の佐野航大にも移籍の噂があり、売却価格を最大化するため、クラブがジョルジュ・メンデスのような大物代理人を「クラブ代理人」として雇い、戦略的に移籍金を吊り上げている。これは現代サッカーの移籍市場における新たなトレンドの一つである。
マンチェスター・ユナイテッドは、田中碧も獲得リストに入れており、佐野海舟とのダブル獲りも視野に入れている可能性がある。田中碧の移籍金は約1000万ユーロと見られ、ユナイテッドにとって手が届きやすい金額だ。カゼミーロの退団とメイヌーの台頭を考慮すると、マンUで出場機会を得るチャンスも十分にあると言えよう。
Q. 鎌田大地ら主要な日本人選手の移籍における注目ポイントは何だろうか?
フリーでの移籍となる鎌田大地には、既に複数のクラブから正式なオファーが届いている。本人はスペインでのプレーを希望しているとの噂もあり、過去に関心を寄せていたアトレティコ・マドリードなどが移籍先候補として挙げられる。
また、恩師であるグラスナー監督が新たに就任するクラブへの移籍の可能性もゼロではないが、グラスナー監督自身の去就もまだ不透明なため、動向は流動的である。彼が今後どこのリーグへ挑戦するのかが注目される。
日本人選手の市場価値が高まる中、代理人の影響力も増大している。ワールドカップイヤーでは大会での活躍が移籍に大きく影響するため、シーズン序盤に契約をまとめず、ワールドカップでのパフォーマンスによって自身の価値を高めようとする選手も多い。

Jリーグにおいては、欧州でキャリアを積んだベテラン選手を呼び戻す動きも活発だ。神戸や町田のようなクラブが、海外経験豊富な選手たちの国内復帰を後押しする事例が増えており、三好康児のような選手にも同様の展開が期待される。プレミアリーグをはじめとする欧州主要リーグでは、今後も日本人選手がさらに活躍の場を広げていくことは確実である。