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プレミアリーグ後半戦展望:アーセナルは優勝できるのか?
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2026年1月12日

後半戦に突入するプレミアリーグ。アーセナルはこのまま優勝できるのか?マンチェスター・シティの逆転はあるのか?ビッグ6を中心に、レオザ氏とミムラユウスケ氏に展望してもらった。 <PIVOT新メンバー募集> 新しいメンバーを積極的に募集しています。 応募の詳細は以下の採用特設サイトをご確認ください。 ...
プレミアリーグ前半戦徹底分析:強者の哲学と苦境の真相
激戦のプレミアリーグは折り返し点を迎え、首位争いはもちろん、昇格組の健闘やビッグクラブの苦戦など、多岐にわたるドラマが展開されている。各チームの戦略や監督の手腕が問われる中、今シーズンの前半戦から見えてきた成功と不振の決定的な要因は何なのだろうか。識者が語る「芸術」と「戦術」の対立、クラブ文化のミスマッチ、そして根深い組織問題など、リーグの奥深い様相をQ&A形式で解き明かす。
Q. 今シーズンのプレミアリーグで成功を収めるチームの共通点と、その具体的な例は何だろうか?
成功の鍵は、監督自身の理想やこだわりに固執する「芸術」的アプローチを捨て、相手チームの分析や自チームの戦力を考慮した「戦術」に徹底することだ。

具体例としてアーセナルが挙げられる。得点力不足を抱えながらも勝ち点を積み上げられているのは、どのような相手に対しても機能する堅牢な守備組織と、再現性の高いセットプレーに力を入れているためである。
一方、リバプールや過去のマンチェスター・ユナイテッドが「芸術家」として批判されるのは、自らの理想に囚われ、現実的な対応ができていないためである。
Q. 今シーズン、昇格組が健闘している背景にはどのような要因があるのか?
今シーズンの昇格組は過去2シーズンとは異なり、リーグ序盤から多くの勝ち点を獲得し、躍進している。その背景には「戦略的な適応」があった。
まず、サンダーランドのように多額の資金を投じて、プレミアリーグの基準に見合う選手層を一新した。ただ選手を集めるだけでなく、アーセナルで活躍しブンデスリーガでの実績も持つジャカのような、チームのメンタリティを支えるベテラン選手を戦略的に獲得した点が重要である。
また、リーズは従来の攻撃的なフォーメーションから守備を重視した形へ戦術を柔軟に変化させることで、現実的な対応を見せている。これらの変化が過去シーズンに見られなかった成功をもたらしている。
Q. シーズン中盤におけるアーセナルとマンチェスター・シティの強みと課題は?特に、優勝戦線におけるキーポイントは何か?
アーセナルの最大の強みは、手厚いディフェンスラインの補強と組織的な守備にある。これにより怪我人が出ても層の厚さで対応でき、リーグ最少失点に貢献している。
一方で、課題はビッグ6相手に引き分けが多く、決定的な攻撃力が不足している点だ。新加入FWのギョケレシュはクロスへのタイミングやスペースを作る動きに課題があり、彼の修正、あるいはメリーノのような他のFWの起用が優勝への鍵を握るだろう。

マンチェスター・シティはGKドンナルンマの活躍や若く質の高いMF陣の補強が成功し、攻撃力が一層強化されている。しかし、主力センターバックのグバルディオルとディアスの長期離脱は大きな痛手だ。若手の抜擢、ロドリのCB起用、あるいは冬の移籍市場でのグエイ獲得など、彼らの守備再建が優勝争いの行方を大きく左右する。
Q. リバプールはなぜ苦戦しているのだろうか?その根底には何が潜んでいるのか?
リバプールの不振はスロット監督が目指す、ボール支配を重視する「芸術家」的なサッカーが根本的な原因である。
チームはボールを支配するものの、引いた相手を崩し切るための「遠距離砲」や、個で局面を打開する力、クロスに合わせる能力の高いFWを欠いている。ビルツのような選手は「最高の潤滑油」であり、エースとして起用されている現状はミスマッチが生じている証拠である。
また、スロット監督がクロップ前監督が大切にしたチームの「熱量」や「メンタリティ」よりも、技術や戦術を優先する合理主義者であることが、アンフィールドが求めるクラブ文化との間で摩擦を生んでいる。このミスマッチが続けば、早期解任の可能性も十分にあり得る状況だ。
Q. マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが抱える共通の課題とは何で、それらはどのように解決できるだろうか?
両クラブの共通課題は、監督交代だけでは解決できない根深い「組織構造の問題」にある。マンチェスター・ユナイテッドのアモリム前監督の解任は、彼がプレミアリーグの現実に戦術を適応させられなかった「頑固さ」だけでなく、首脳陣とのコミュニケーション不足と「社会人力の低さ」も一因である。

ファーガソン退任後、マンチェスター・ユナイテッドは強力なリーダーシップの不在に苦しんでいる。アカデミー出身者やスター選手を特別扱いするなど、過去の慣例に囚われた文化からの脱却が求められる。監督に責任を押し付けるのではなく、ラトクリフ氏ら首脳陣が明確なビジョンを示し、組織全体の文化から変革していく必要があるだろう。
チェルシーも同様に、複数の意思決定者による一貫性のない補強や、フロントの過度な介入が現場の混乱を招いている。監督が尊重されず、選手も適切なマネジメントを受けていない状況は、ピッチ上の不安定なパフォーマンスに直結している。強力なトップダウン型のリーダーシップによる文化変革が不可欠である。
Q. トッテナム・ホットスパーの不振の原因は何であり、トーマス・フランク監督はどのような状況に置かれているのか?
トッテナムの不振は、トーマス・フランク監督の手腕が未熟なのではなく、むしろ前任のポステコグルー監督が残した「頑張ればブラボー」という称賛優先の文化の負の遺産であると識者は指摘する。
選手たちは監督が求める守備のセオリーや規律に対する意識が低く、監督が徹底させようとするほど軋轢が生じている。
フランク監督はチームを壊さずに自分の立場を維持するため、選手たちの意向(例えばボールを保持したがる傾向)にある程度合わせざるを得ない。結果として、本来の堅実で戦術的なサッカーができていない現状がある。

もしフロントがアルテタ監督のアーセナル改革のようにフランク監督を全面的に信頼し、改革の権限を与えれば、数年後の強豪復権の可能性は十分にある。
Q. 日本人選手の現在のパフォーマンスと、後半戦の見どころについて教えてほしい。
後半戦の見どころは、怪我から復帰した三笘薫がワールドカップに向けてコンディションを上げられるかに注目が集まる。
リバプールの遠藤航は、スロット監督の構想外であり出場機会は限られている。しかし、監督の解任が現実味を帯びる中、守備を重視する後任監督が就任すれば、彼の序列が大きく好転する可能性を秘めている。遠藤本人がチームへの強いリスペクトを持つことから、自ら移籍を求める可能性は低いだろう。
鎌田大地は怪我で離脱中だが、負傷前はタックル数でプレミア全体でも上位に食い込むなど、目覚ましい守備貢献を見せていた。復帰後の活躍に期待がかかる。
リーズの田中碧は、ボール循環における立ち位置の巧妙さなど、戦術的な貢献度が非常に高いにもかかわらず、監督のファルケからは守備のデュエル面に課題があると見なされ、その真価を評価されていない。彼の存在がチームをスムーズに機能させているため、地元サポーターからは「田中待望論」が巻き起こっている状況である。