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【子どものおちんちんケア】正しい拭き方・洗い方
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2025年10月25日

意外に知らない「子どものおちんちんケア」。これまでは医師によっても意見が様々で、正しい情報が発信される機会が少なかったという。子どものおちんちんはむくべきか?正しい洗い方は?といった親世代の悩みについて、泌尿器科医の岡田百合香氏に聞いた。 ▼プロフィール 岡田百合香|泌尿器科医 日本泌尿器科学会専...
子どものおちんちんケア 正しい拭き方・洗い方など
子どもの成長とともに、親の誰もが一度は悩むのが「子どものおちんちんのケア」であろう。特に男の子を持つ親にとって、「おちんちんケア」はデリケートかつ情報が錯綜しがちなテーマである。インターネット上にはさまざまな情報があふれ、何が正しく、何を信じればよいか判断に迷うことも少なくない。本記事では、泌尿器科医の岡田百合香氏が、赤ちゃんから思春期までを網羅したおちんちんケアの疑問をQ&A形式で解説する。尿に関する一般的な誤解から正しい洗浄・保湿方法、そして見落とされがちな「ある重要事項」まで、科学的根拠に基づいた情報を詳しく説明する。この情報を通じて、親が抱える不安を解消し、子どもたちが健康に成長できるよう支援したい。
Q. 赤ちゃんのおしっこは毎回拭き取る必要があるのか?
結論から言えば、赤ちゃんの尿は基本的に毎回拭き取る必要はない。大人が排尿後に拭く目的と尿の性質を理解すると、その理由が明らかになるだろう。
男性が排尿後に必ずしも拭かないのは、拭かなくても困らないためである。排尿後に陰茎を振るなどして、先端に残った尿滴を飛ばせるため、衣服を着用しても下着が濡れてしまうことが少ない。対照的に、女性が排尿後に拭くのは、下着に尿が付着するのを防ぐためであり、菌の除去を主な目的とした便の処理とはその意味合いが異なる。つまり、尿の拭き取りは、衛生目的よりも衣服の汚れ防止が主要な理由であることがわかるだろう。

実は、健康な人の尿は血液をろ過して作られており、基本的に無菌である。一般的な「汚い」という認識は、「菌がいるのではないか」という誤解から生じている。尿の色についても、摂取した食べ物やビタミンの影響で黄色くなることはあるが、これは不衛生を示唆するものではない。ただし、尿が白く濁っている場合は感染症の可能性があるため、注意が必要だ。
Q. 男の子の性器の正しい洗い方や保湿方法はどうすれば良いか?
男の子の性器ケアにおいても、デリケートな肌への配慮が不可欠である。特に、洗い方と保湿については多くの親が迷うポイントである。性器周辺の皮膚も体の他の部分と同じく肌トラブルが起こりやすい箇所であるため、適切なケアが求められる。具体的なケア方法と注意点を以下に述べる。

まず、洗浄においては、石鹸を原液のまま使用せず、必ずよく泡立ててから使用する。泡には汚れを吸着する力があり、デリケートな皮膚を直接摩擦することなく優しく洗浄できるからだ。洗う際はタオルやボディブラシではなく、指の腹を使い、泡を皮膚の上で滑らせるように洗うことが重要である。皮膚をゴシゴシこすると、刺激となって肌トラブルの原因になるため避けるべきだ。洗浄料の使用は必須ではなく、普段の入浴時にきれいなお湯で優しく流すだけでも十分である。
特に、うんちの後は、おちんちんの付け根や陰嚢の周りに汚れが溜まりやすいため、念入りに洗う必要がある。これらの部位は構造上汚れが残りやすいうえ、皮膚も薄くデリケートであるため、特に優しく丁寧に洗浄するよう心がけたい。
石鹸は泡立てて使用する
指の腹で優しく洗う
お湯で流すだけでも良い
Q. おちんちんケアで「剥くこと」以上に重要な注意点はあるか?
男の子のおちんちんケアで最も強調すべき点は、「剥くこと」よりも、皮を下げた後に必ず「元に戻す」ことである。この認識は、子どもの安全を守る上で極めて重要であるにもかかわらず、しばしば軽視されがちな事実だ。親自身がこのルールを理解し、子どもにも早いうちから教え込むことが将来の健康トラブルを未然に防ぐ鍵となるだろう。
乳幼児期の男の子の包皮は、先端が狭いのが一般的である。これは生理的な状態であり、成長とともに自然と剥けてくることが多い。しかし、無理に剥こうとしたり、一度剥いたまま放置したりすると、「カントン包茎」という緊急性の高い状態に陥るリスクがある。カントン包茎とは、狭い包皮を無理に引き下げた際、それが亀頭の根元で締め付けられてしまい、元の位置に戻らなくなる病態を指す。この状態が続くと、締め付けられた部分の血流が悪化し、亀頭がうっ血して激しい痛みや腫れを引き起こす。さらに悪化すれば、最悪の場合、組織が壊死に至る可能性すらある。過去には、「お母さんが剥いてあげるべき」という指導が広まった時期に、この嵌頓包茎が増加したという事例も報告されており、良かれと思って行ったケアが、かえって危険な状況を招くことがある点を深く認識しなければならない。

洗浄などのケアを行う際に、無理のない範囲で包皮を下げて洗うのは良い。しかし、その作業が終わったら、時間を置かずにすぐに元の位置に戻すことを徹底しなければならない。「少しでも剥けた状態を保てば、より剥けやすくなる」といった根拠のない情報がインターネット上に見られるが、これは極めて危険な行為であり、絶対に真似をしてはいけない。常に「下げる→洗う→戻す」という一連の動作をワンセットとして捉え、特に「戻す」工程を疎かにしないことが、子どもを痛ましい事故から守るために不可欠である。
子どもが自分の性器を意識し始める年齢になったら、親は自らの身体を守るために、この「戻す」という動作の重要性を丁寧に教えていく必要がある。無理に剥こうとせず、また剥いたままにしないという意識を育むことが、長期的な視点での性器の健康と安全を守る教育につながるだろう。
Q. 子どもの性器ケアについて、家庭や社会全体でどのように向き合うべきか?
子どもの性器ケアは、家庭内の母親一人が抱え込むべき問題では決してない。デリケートな話題ゆえに相談しにくい、情報が錯綜しているといった課題を乗り越え、家庭全体、そして社会全体で正しい知識とオープンな姿勢を育むことが求められる。
多くの母親が「誰に聞いていいかわからない」「ママ友にも相談しにくい」と感じているのが現状だ。しかし、性器ケアに関する知識は、出生から成人までの期間、子どもの健康と自尊心に大きく影響する。特に男の子の親の場合、父親もケアに積極的に関わることが望ましいが、「自分も何もしなかったから大丈夫」という自身の経験則のみに基づいてしまう危険性もある。子どもの身体は一人ひとり異なり、医療の進歩や研究によって最新の推奨ケアも変化するため、親の時代とは異なる「今の正しい情報」を夫婦で共有し、共に学ぶ姿勢が不可欠である。
本動画のような教育コンテンツを活用し、夫婦で「我が家の方針」を話し合い、合意形成に努めるのが良いだろう。片方に任せきりにせず、互いにサポートし合うことで、ケアに対する親の心理的負担も軽減され、よりポジティブな姿勢で子どもの健康を見守れるはずだ。
母親が一人で抱え込まない
夫婦で一緒に学ぶ
正しい情報を積極的に収集する
Q. 性器の健康と正しい情報を社会全体でどのように共有し、教育するべきか?
また、社会全体でこのデリケートな話題に対する意識改革が必要だ。身長や顔立ちと同様に、包茎かどうかなど、子どもの努力では変えられない身体の特徴を、思春期などの多感な時期にからかうことは、子どもの心を深く傷つける行為である。このような文化的な側面にもメスを入れ、「おちんちん」という言葉を面白半分や性的なものとして捉えるのではなく、人間の体を支える大切な器官の一つとして、オープンかつ真摯に扱う姿勢が重要だ。

誰もが性器ケアに関する悩みや知識をカジュアルに話し合える環境、そして科学的根拠に基づいた正しい情報が共有される社会を目指すことが、子どもたちが心身ともに健やかに成長するための基盤となるだろう。親、教育機関、そして社会全体が協力し、この重要な課題に積極的に取り組む必要がある。正しい情報がより多くの人々に届くことで、偏見や誤解が払拭され、子どもたちの未来が明るいものとなることを願う。