PIVOT DOCUMENTARY
ゼロから始めるスモールビジネス#2【竹内由恵】
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2025年9月20日

コーヒービジネスへの参入を決意したフリーアナウンサー竹内由恵。ビジネス経験ゼロからの起業ストーリーを追う密着ドキュメント <出演者> ・竹内由恵(フリーアナウンサー/renag coffee代表) 慶應義塾大学卒業後2008年にテレビ朝日に入社。『ミュージックステーション』や『スーパーJチャンネル...
フリーアナウンサー竹内由恵のコーヒー焙煎への挑戦
自分の理想を追求しながら、コーヒーの魅力を多くの人に届けたい—フリーアナウンサーの竹内由恵がコーヒー焙煎の世界に踏み出した。日本のスペシャルティコーヒー業界の第一人者から学びながら、一歩一歩着実に自分のブランドを築き上げている彼女の挑戦の様子をお届けする。

Q. コーヒー焙煎を学ぶにあたって、どのような準備をされましたか?
私は今回、コーヒー焙煎の技術を本格的に習得するため、日本のスペシャルティコーヒー業界を引っ張ってきた内田一也さんの指導を受けることになりました。内田さんは静岡市でクレアールという直火焙煎コーヒーをされている方です。
準備として、ケニア産のコーヒー豆を30kg購入しました。1kgあたり2500円程度の豆なので、合計で7万円ほどかかっています。最初の練習では失敗も多いと思うので、販売は難しいかもしれませんが、実家にプレゼントする予定です。
焙煎機によって火力や特性が全く異なるため、この機械での最適な焙煎方法を見つけることが重要です。内田さんの経験を借りながら、焙煎機の特徴をつかみ、どの段階でどれくらい火力を強くするか、投入量はどれくらいが良いかなど、基本的なところを教えてもらいました。

Q. 焙煎技術を習得する上で、どのような点を重視していますか?
内田さんのような実績のある方が行っている基本のやり方をベースにするのが、最も効率的だと考えています。一から全て自分で試すと、考慮しなければならない要素が多すぎて迷路に入ってしまうでしょう。
私が特に大切にしているのは、内田さんが焙煎中に何を気にしているかを観察することです。例えば、豆が加熱されていく過程での「音」の変化に注目していて、打った時の音や状態が良い時と悪い時で異なると教えてもらいました。カラカラという音を聞き分けることで、豆の焼き上がり具合を判断できるようになります。
また、焙煎後には「カッピング」という国際的な評価方法で豆の品質を確認します。8.25gの豆に150ccのお湯を加えて状態を見るという、世界共通の基準です。この方法で香りや味わいを評価していきます。
Q. 内田さんから見た竹内さんの焙煎のセンスはいかがですか?
内田さんからは「非常に飲み込みが早く、焙煎のセンスもいい方」と評価していただきました。特に、指示に対して素直に反応し、すぐに吸収できる点を評価していただいています。味覚や香りに頼るセンスも良いと言っていただきました。
焙煎は特に香りが重要ですから、そういった感覚が鋭い方が向いているようです。今後は「いかに多くの焙煎を経験し、様々な人の焙煎を見ること」が成長につながると助言をいただきました。
内田さんは「自分だけの考えた範囲内での行動では成長に限界がある」と話されていました。他の焙煎士や料理人などから、どういうところを見ながら仕事をしているのかを学ぶことが参考になるそうです。
Q. コーヒー事業を始めるにあたり、どのような準備をされていますか?
今年4月に焙煎機が決まってからすぐに準備を始めました。まずはパッケージデザインを考え、近所のデザイナーさんに相談して5月頃から制作を進めました。
パッケージは私が虎年生まれということで、虎のモチーフを取り入れています。コーヒーはセンスや雰囲気も含めて楽しむものだと考えているので、その雰囲気づくりにこだわりました。現段階では店舗がないため、お客様に届いた時のパッケージが最初の印象になります。そこにはお金をかけようと決めていました。

また、事業計画書の作成や補助金の申請も行いました。焙煎機導入のための補助金申請では、事業計画書を何枚も書いて提出しました。事業の強みと弱みを整理し、計画を立てることで頭の中が整理されたと感じています。
在庫管理シートやExcelでの月次決算表も作成し、PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)の振り返りシートも用意しました。アナウンサーの仕事と同様、実際に始めてから学ぶことが多いと思いますが、できる限りの準備をしています。
Q. ビジネスとしてのコーヒー焙煎事業について、どのようにお考えですか?
最近はビジネスに興味を持つようになり、YouTubeでビジネス関連の動画をよく見ています。特に堀江貴文さんの考え方は参考になっています。「まず始めてみることが大事」というメッセージや、体力と気力の重要性について語られる内容に励まされています。

コーヒー業界は現在、円安の影響で価格が全体的に上がっていると聞きます。長年コーヒーの仕事をしてきた人にとっては苦しい状況かもしれませんが、私はこの高い状態からスタートするので、あまり過去との比較はできません。
ただ、良い豆を適正な価格で多くの消費者に届けたいという思いがあります。最初の年の目標は年商1200万円ですが、将来的に1億円を目指すとなると、1人での限界も感じています。これは今後の課題です。
Q. 焙煎士として、どのような姿勢を大切にしていきたいですか?
内田さんから「技術に対しては非常に謙虚であって欲しいが、技術と商売の両立は難しい」というアドバイスをいただきました。完璧に自分でこだわり抜くと一人でやるしかなくなりますが、それでは広がりに限界があります。
どこまでこだわり、どこで妥協するかの基準を自分の中で持つことが重要です。例として、猿田彦珈琲が挙げられました。普通は事業が拡大すると豆のグレードを落とすケースが多い中、猿田彦は店舗数を増やしながらも豆の品質を上げているそうです。
私自身は欲深い性格だと自覚しています。色々なことに挑戦し、伸ばしていくのが好きです。子育ても仕事も、より良い道は何だろうと考えることが楽しいと感じています。アナウンサーとしての経験も活かしながら、コーヒー事業にもプラスになることを見つけていきたいです。
Q. 竹内さんが考える、理想のコーヒー焙煎とは何ですか?
私が目指しているのは、内田さんのコーヒーのように「香りが鼻開く」ような際立った味わいのコーヒーです。内田さんのコーヒーを飲むと、香りや味わいが特別な形で立ち上がってくる感覚があります。そういった特徴があるかないかで、焙煎の腕が試されるのだと感じています。
また、名前だけで売るのではなく、本当に良いものを提供したいという思いがあります。竹内義孝というこれまでのキャリアを活かしながらも、きちんと美味しいものを提供していきたいです。
内田さんからは「名前にふさわしいものを出していただけると嬉しい」と言われました。その言葉を胸に、妥協せず、でも現実的なバランスを取りながら、自分らしいコーヒー焙煎事業を展開していきたいと考えています。