
欧州日本人選手・最新移籍情報:中村敬斗のベシクタシュ移籍、確率は90%
移籍市場最終週の日本人移籍情報 注目選手の行方を専門家が解説
待ちに待った移籍のビッグニュース。サウサンプトンからブレーメンへのレンタル移籍が決まった菅原由勢選手をはじめ、ランス所属の中村敬斗選手、前田大然選手、久保建英選手など日本人代表選手の最新情報をスポーツニッポン記者の垣内一之氏が徹底解説。夏の移籍市場閉幕が迫る中、選手たちは来年のワールドカップ出場を見据えてどんな選択をしているのか?

Q. 菅原由勢選手のブレーメン移籍について詳細を教えてください
菅原選手のブレーメン移籍は正式に決定しました。サウサンプトンからブンデスリーガのブレーメンへのレンタル移籍です。買取オプションはついていないと思われます。この移籍が実現した背景には、ブレーメン側の事情があります。同チームは最近、右サイドバックのレギュラー選手が前十字靭帯を負傷し、約1年間の離脱が予想されています。さらに直近の試合で、センターバックからサイドバックに回していた選手も負傷してしまい、ディフェンスラインで怪我人が続出している状況でした。本職のサイドバックが他に1人しかいない状況で、菅原選手は即戦力として期待されています。

ブレーメンは昨シーズンブンデスリーガで8位と健闘した中堅クラブです。基本的に4バックと3バックを併用しているチームで、菅原選手が出場できる可能性は非常に高いでしょう。この移籍は代理人の手腕も大きく、菅原選手の代理人はドイツに強いエージェント会社「360」に所属しています。これは窪選手も最近移籍した同じエージェント会社です。
菅原選手としても、自身が語っていたように、日本代表に入るためには5大リーグでプレーすることが重要だと考えていました。サウサンプトンに残るよりも、ブンデスリーガでレギュラーとして出場できる可能性の高いブレーメンへの移籍は良い選択と言えるでしょう。
Q. 中村敬斗選手のベシクタシュ移籍の可能性はどれくらいですか
中村敬斗選手のトルコのベシクタシュへの移籍は、個人合意がある程度進んでいるとされています。ベシクタシュは以前から日本人選手を獲得したい意向があり、最初は久保選手にアプローチしていましたが、久保選手がトルコ行きに難色を示したため、次に守田選手、そして中村選手へと交渉を進めてきました。トルコの3大クラブは全て守田選手に興味を示していたようです。

中村選手の移籍における最大の問題は、現所属クラブのランスが移籍金設定をしていないことです。中村選手は将来的なステップアップを見据えて移籍金を設定したいと考えていますが、トルコではあまり移籍金設定をする習慣がないようです。一方、ランス側の監督は中村選手を手放したくないと強く主張しており、「出すならやめる」とまで言っているとのことです。
しかし、移籍金額はランスが買った時よりも高い金額(約1000万ユーロ超)が提示されており、ランスが代役を見つけられるかどうかが焦点となっています。トルコは政府がサッカーを主要産業と位置づけており、以前クラブの借金を相殺したこともあって、ベシクタシュなどのクラブは資金力があります。
中村選手の移籍実現の可能性については、専門家は「9割程度」と高く見積もっています。ベシクタシュはチャンピオンズリーグ予選3回戦を勝ち進み、8月27日にプレーオフを控えています。成功すれば本戦出場となり、この結果も移籍交渉に影響する可能性があります。中村選手にとって、ワールドカップ出場を見据えると、試合に出場できる環境を確保することが最優先事項です。
Q. 守田英正選手の移籍状況はどうなっていますか
守田選手は現在スポルティングに所属していますが、最近怪我をしてしまったこともあり、この夏の移籍は難しい状況です。ただし、守田選手は今年で契約が切れるため、1月の移籍市場で再び移籍の話が出てくる可能性があります。
トルコの3大クラブ全てが守田選手に興味を示していたという情報もあり、特にベシクタシュは熱心だったようです。しかし、守田選手も中村選手と同様に移籍金設定がされていない状況です。
契約が切れる選手は通常、1年前、最低でも半年前には契約を更新するか移籍させるかの決断が必要になります。半年前になると、選手はフリーでどのクラブとも契約できるようになるからです。
守田選手の場合、現在スポルティングで使われているため、クラブとしては契約延長を望んでいる可能性があります。一方、守田選手にとっては、ワールドカップを見据えると1年残って試合に出場し続け、その後フリー移籍で選択肢を広げるという戦略も考えられます。
フリー移籍であれば、クラブの選択肢が大幅に広がるため、守田選手にとっては冬の移籍市場が重要になるでしょう。特に1月は怪我人の穴埋め補強が多い時期なので、そういったチャンスを活かせる可能性があります。
Q. 田中碧選手と久保建英選手の状況はどうですか
田中選手はリーズ・ユナイテッドでプレーしており、最近アーセナル戦でも出場しました。試合中に怪我をしましたが、大きな怪我ではないようです。怪我の回復期間は、9月の代表遠征には間に合わないものの、国際ブレイク後の再開初戦には出場できるレベルと言われています。
今シーズンの移籍はないと見られていますが、実力を示していることから、将来的にはプレミアリーグ内でのステップアップも期待されています。リーズが2部に降格したとしても、個人のキャリアとしてはさらなる飛躍が十分に可能と考えられています。

久保選手については、レアル・ソシエダでの開幕戦でゴールを決め、チームの重要な選手となっています。リーズ・ユナイテッドが久保選手に非常に興味を示し、約6000万ユーロの移籍金を用意していたという情報もありますが、ソシエダ側は売る意思がなかったようです。
久保選手の契約には時期によって移籍金が変動する条件があり、昨シーズンの成績によって移籍金が変わったとも言われています。ソシエダがカップ戦で収入を得られなかったことで、移籍金のハードルが上がった可能性もあります。
また、久保選手の弟さんがセレソ大阪に入団し、家族の状況も変わりました。これまで母親と弟が一緒にスペインで暮らしていたことが久保選手のソシエダ残留の一因とされていましたが、弟の教育問題などもあって日本に戻ったようです。
アトレティコ・マドリードやトッテナムなどからの興味も報じられていますが、専門家は「この夏は絶対に残る」と断言しています。
Q. その他の日本人選手の移籍情報はありますか
森迫選手がポーランドからイングランド2部のブラックバーンに移籍しました。イングランド2部には最近日本人選手が増えています。
富樫選手については、現在リハビリ中で、9月末頃に回復状況が分かるとのことです。順調にリハビリが進めば、移籍の可能性も出てくるでしょう。
前田大然選手の移籍も今夏はないと見られています。契約延長を渋っているとの情報があり、契約が切れる可能性もあります。
全体的に見ると、残り5日間の移籍市場で大きな動きは期待できないようです。玉突き的な移籍は、代役が見つからない問題や高額な移籍金の問題があり、実現が難しい状況です。ワールドカップ1年前ということもあり、日本代表選手のバイオリズムに影響が出ないことを願いたいところです。