PIVOT TALK BUSINESS
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2025年7月10日

都心の平均家賃、ついに10万円超え。「賃貸より買ったほうが得」は本当か? 物価高騰・単身者増加の時代、マンション購入の“新常識”が始まっている。 5年で2倍の資産価値も狙える“儲かるエリア”、 失敗しない物件選びの極意、知らないと損する資金計画まで―― 不動産のプロ2人が、単身者に贈る「攻めの住まい...


都心部の便利な場所に住みたいなら、独身者がマンションを買うことは大きなメリットがある。賃貸よりも資産形成につながり、将来の選択肢を広げられる。
立地を最重視すべき。単身者向け物件は賃貸需要が高いケースが多い。特に都心に近く、便利な場所にあるコンパクトな物件は、後々貸したり売ったりする際にも需要がある。賃料相場と売買相場は異なるため、次の所有者がどういう人になるかを想定しながら物件を選ぶことが重要。
都心三区(千代田区、中央区、港区)または渋谷区、新宿区を含めた地域に近いエリア。オフィスワーカーの多くがこれらの地域に勤めているため、アクセスの良い場所は価値が高い。例えば、文京区や台東区、荒川区などは比較的価格が安くても都心へのアクセスが良好。豊洲などの湾岸エリアも都心アクセスが良い。

単身者であれば40分以内が目安。1時間以上かかると遠いと感じる。時間コストは無駄なので、なるべく短くした方が良い。郊外の戸建てだと都心まで1時間ほどかかるケースが多いが、都心近くなら30〜40分程度でドアツードアで行けることが多い。
どちらかがある程度譲りながら、通勤時間を合計で少なくするよう考えるべき。通勤時間は無駄な時間なので、二人合わせてなるべく短くすることが大切。

立地は妥協すべきでない。むしろ妥協すべきは築年数。築20年程度でも耐用年数はまだ30年ほど残っている。特に2001年から2004年の間に建てられたマンションは建築単価が安かった時期で、面積も広めで設備水準も高いものが多い。当時の3LDKは約75㎡あるが、現在は約66㎡しかない。リビングに直結した部屋や、廊下などの中間スペースが削られている。古い物件は設備を取り替えれば新品同様になり、良い選択肢になる。
単身者でも最低でも32㎡以上、できれば42㎡以上が望ましい。それ以下だと投資用マンションとみなされ、次に買う人は利回りで判断するため、資産価値が下がりやすい。自宅として購入する人は気に入れば相応の価格で買ってくれるが、投資目的の人は安く買いたがる傾向がある。

国土交通省の統計によると、金融機関は主に健康、年齢、年収を審査基準にしている。単身世帯だからローンが通りにくいということはあまりない。一般的には勤続年数が3年以上あり、年収の7倍程度まで借りられるとされている。ただし、無理なく返せるのは年収の5倍程度と考えるべき。年齢については完済時に80歳未満という条件があるため、年齢が上がると35年ローンが組めなくなるケースもある。

現在の金利環境では年収の8倍程度の物件を購入できる。例えば年収500万円なら4,000万円程度、家賃10万円を払っている人なら4,200万円(10万円×35年×12ヶ月)程度の物件が目安となる。現在の家賃とローンの返済額が同程度であれば無理なく返済できる。
物件検索サイトに表示されている価格は、実際の成約価格より約2割高く設定されていることが多いので、実際は交渉次第でもっと安く買える可能性がある。
現在の低金利環境では、銀行間で「満額融資」の競争になっており、フルローン(物件価格の100%を借りる)で購入する人が約6割いる。以前は頭金を2〜3割入れるよう言われていたが、今は物件価値が下がる前提ではなくなっている。ただし、仲介手数料や取得税などの諸費用は別途必要になる。
フリーランスの場合は審査が厳しく、金利が2%程度と高めになりがちなのが難点。
住宅購入には贈与税の特例があり、親が子どもの住宅購入を支援するケースは珍しくない。調査によると、親の支援を受けて家を買った人の割合は2〜3割程度。資産を持つ親は子どもの住宅購入を支援したい気持ちになることが多く、活用を検討する価値はある。

ネット銀行が最も金利が安いことが多い。店舗を持たないため無駄なコストがかからず、住宅ローンを主力商品としているため金利競争の最先端にいる。返済額を抑えるためには、金利の安いネット銀行から変動金利で借りるのが有利な選択となる。
単身で40㎡の物件を購入し、結婚したら55㎡に住み替え、子どもが生まれたら70㎡に、もう一人生まれたら85㎡に、子どもが巣立ったら55㎡に戻るといった具合に、ライフステージに合わせて住み替えることで資産価値の上昇を活かせる。例えば85㎡から55㎡に戻る際に生じる差額は老後資金として活用できる。
従来は「大は小を兼ねる」という発想で大きな家を一度だけ買うのが一般的だったが、資産性のある物件であれば住み替えは容易。選択肢を持つことで人生の自由度が高まる。

住宅ローン控除により、年間28万円程度の還付金が受けられる。現在の制度では借入額の0.7%が控除され、4,000万円が上限。この還付金は10〜13年間続くため、毎年のボーナスのような感覚で活用できる。
自宅売却の際には3,000万円までの譲渡所得に対して特別控除があり、実質的に税金がかからないケースが多い。株式投資なら利益に約10%の税金がかかるが、自宅の場合はこの特例のおかげで有利。夫婦でペアローンを組んでいれば、二人で6,000万円まで控除を受けられる。これは戦後からの持ち家優遇政策の一環で、高齢者の持ち家率が85%にも達している理由の一つ。
ハザードマップを確認し、どのようなリスクがあるエリアかを把握しておくことが重要。また、保険でどの程度カバーされるかも確認すべき。マンションの場合、自分の部屋は個人の火災保険、建物全体は管理組合の火災保険でカバーされる。予測できるリスクは事前に把握し、対策を立てておくことが大切。
ローン返済額以外に、修繕積立金や固定資産税、都市計画税などがかかる。70㎡程度のマンションなら月2〜3万円ほど追加でかかる計算になる。ただし、賃貸の場合も家賃に大家さんが支払う税金等が上乗せされているため、完全な追加負担というわけではない。住宅ローン控除による還付金があるため、実質的な負担増は緩和される。
湾岸エリアの比較的価格の安いところ、例えば有明や潮見、篠崎、豊洲の一つ先の辰巳などが狙い目。アクセスが良く価格が安い場所で、将来性が期待できる。都心から離れる場合は、新幹線停車駅の近くも資産価値が下がりにくい選択肢となる。

とにかく一度本気でマンション購入について調べて、行動してみること。知識だけでなく実際に物件を見て、住宅ローンの相談をしてみるなど、具体的なアクションを起こすことが大切。仮に最終的に購入しなくても、その過程で得た知識や経験は大きな財産になる。人生の選択肢を増やすという意味でも、住宅購入について真剣に考えることには価値がある。