教育新常識
東大生の親子が絶対にやらないこと
(927)
1.6万回視聴
2025年7月9日

子育て・教育の新常識を一流講師から学ぶ。偏差値35から東大、漫画『ドラゴン桜』モデルの西岡壱諴氏に東大生の親子の共通点を聞いた。 <ゲスト> 西岡壱諴|カルペ・ディエム 代表取締役/東大出身:漫画「ドラゴン桜」のモデル 1996年北海道生まれ 中学時代の成績は最下位、高校時代は偏差値35。「ゲーム...
東大生が実践する3つの「頭の良さ」とは?西岡壱諴氏が語る「優秀な子」に共通する特徴
「頭の良い子」とはどのような子なのか?多くの親が気になるこの疑問に、東大卒で教育事業を手がける西岡壱諴氏が答える。東大生1000人以上にインタビューした西岡氏によると、優秀な子どもには共通する3つの能力があるという。さらに、意外にも東大生の親は「お受験ママ」ではなく、むしろ過保護でない親が多いとのこと。子どもの学力を伸ばす親の関わり方とは?

Q. 「頭の良い子」の特徴として、どのような能力が重要ですか?
「頭の良い子」に共通するのは主に3つの能力です。「分解力」「アップデート力」「問題児力」と呼んでいます。
まず「分解力」とは、物事を細分化して考える能力です。例えば、「勉強が苦手」と言うだけで終わらず、「算数の中でも掛け算の応用問題が苦手」というように具体的に分析できる子は分解力が高いです。これは勉強だけでなく、スポーツなど他の分野でも活かせます。サッカーで負けた後、「悔しい」で終わらず「あの場面でのプレーが不足していた」と分析できれば、次に向けた対策も立てられます。
「アップデート力」は最新の情報や方法を積極的に取り入れる能力です。例えば、2023年入学の東大生の約8割がChatGPTを受験勉強に活用していました。彼らは単に問題の答えを聞くだけでなく、「時事問題を使った問題が出るとしたらどんな問題が出るか予想して」といった高度な使い方をしています。また、自分の英作文をAIに添削してもらうなど効率的な学習法を編み出しています。

「問題児力」とは、与えられた枠を超える発想や行動力のことです。今の子どもたちは大人の目が多く、悪いことをしない「いい子」が多い傾向にあります。しかし東大に行く子は、「自分は東大に行く」と周囲の期待を超えた目標を立てられる子が多いのです。これは反抗的という意味ではなく、自分で考え行動する力のことです。
Q. 具体的な目標設定はなぜ重要なのですか?
抽象的な目標よりも具体的な数値目標を持つことが重要です。例えば「いい点を取ろう」という抽象的な目標では、何点取れば成功なのかが不明確です。それに対し「70点取ろう」と具体的に設定すれば、「この問題は30点分だから落とせない」など、点数を分解して考えることができます。

さらに東大生のレベルになると、単に点数だけでなく時間配分まで計画します。「この大問で10分以内に8点以上取る」といった具体的な目標を立て、8点取れたら次の問題に進むといった効率的な受験戦略を立てているのです。こうした具体性のある目標設定は、小さな成功体験を積み重ねることにもつながります。
また、目標は個人の現状に合わせるべきです。30点だった子が50点になれば大きな進歩ですし、90点を目指している子にとっての80点は物足りない結果かもしれません。大切なのは、個々の状況に合わせた具体的な目標を設定することです。
Q. 東大生の親はどのような関わり方をしているのですか?
多くの人が想像する「お受験ママ」とは異なり、東大生の親は過度に干渉しない傾向があります。調査によると、東大生の約40%は「勉強しろと全く言われなかった」と回答しています。また、小学校では勉強について言及する頻度が高いものの、中学・高校と上がるにつれてその頻度は低下していきます。
効果的な親の関わり方には3つのポイントがあります。
1. 一緒にルールを決める: 親が一方的にルールを決めるのではなく、子どもと一緒に決めることが大切です。
2. 「勉強しろ」は中学までに: 小学校では習慣づけのために言うこともありますが、高校では極力言わないようにします。高校入学時に「高校からは勉強については言わない」と宣言する親も多いです。
3. 合格を強く望まない: 意外かもしれませんが、東大生の親は「絶対に東大に合格して」とは言わない傾向があります。過度なプレッシャーは逆効果で、肝心な場面で判断力が鈍ります。
Q. 親はどのように子どもの自主性を育てればいいのですか?
「勉強しろ」と命令するのではなく、質問を通じて子ども自身に考えさせる方法が効果的です。例えば「テストの点数が悪かったのはなぜだと思う?」と質問することで、子ども自身に原因と対策を考えさせます。
また、時間のルーティンを作ることも重要です。「7時から食事、8時からお風呂、9時から勉強」といった具合に、生活リズムを整えることで自然と勉強する習慣が身につきます。

さらに、親が子どもの可能性を信じることも大切です。「この子はここまでしかできない」という上限を親が設定してしまうと、子どもはその範囲内でしか成長できません。「問題児」と思われるような行動も、実は才能の表れかもしれないと捉え直す視点が必要です。
Q. 参考書の選び方や使い方に秘訣はありますか?
参考書選びに神経質になる必要はありません。現代の参考書はカラフルでわかりやすく、QRコードで解説動画が見られるなど工夫が凝らされています。しかし、こうした「過保護な参考書」だけでは成績は上がりません。
東大生の多くは参考書に自分で書き込みをしています。重要だと思ったところに線を引いたり、補足を書き込んだりする作業が、理解を深める上で重要なのです。現代の参考書は余白が少なく書き込みがしにくいという欠点もあります。
大切なのは、どの参考書を使うかではなく、自分の手でカスタマイズしていくプロセスです。「この参考書を使えば合格できる」という考え方ではなく、自分に合った使い方を工夫していくことが学力向上につながります。
Q. ChatGPTなどのAIツールは学習にどう活用すべきですか?
AIツールを活用することは、むしろ優秀な学生ほど早く取り入れています。東大生の多くはChatGPTを使って「最近の時事問題を5つ教えて」と聞いたり、「この時事問題を使った問題が東大に出るとしたらどんな問題が出るか予想して」と質問したりしています。
さらに、自分で作成した英作文の添削を依頼したり、解けない問題のヒントを求めたりするなど、創意工夫した使い方をしています。AIを使うことで思考力が落ちるのではないかという懸念もありますが、使い方次第です。効率的に情報収集し、自分の弱点を補強するツールとして活用できれば、学習効果を高めることができます。
重要なのは、単に答えをもらうだけでなく、自分の考えを整理したり、新しい視点を得たりするために活用することです。こうしたAIとの対話を通じて、批判的思考力や問題解決能力も鍛えられます。