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中田敦彦の弟が参院選へ。世界一のダンサーが出馬の理由とは
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2025年7月1日

中田敦彦の弟、中田フィッシュが参院選への出馬を表明。SNSでは「客寄せパンダ」との批判も上がる中、果たして勝算はあるのか。兄に出馬を告げた電話の内容、そして異色の挑戦の裏側に迫る。 <ゲスト> 中田フィッシュ|自民党参議院比例区支部長 ストリートダンサーとして活躍し世界大会で優勝。2014年兄・中...
全国の人たちが輝ける場所を作りたい - 中田フィッシュインタビュー
プロのストリートダンサーとして活躍してきた中田フィッシュ氏が政治家への転身を決意。なぜダンサーから政治家を目指すのか、どんな政策を実現したいのか、兄である中田敦彦氏との関係など、率直な思いを語った。

Q. なぜダンサーから政治家になろうと思ったのですか?
ダンス界だけでなくもっと社会に貢献したいという思いがある。プロダンサー一本でやっていたのは10年以上前の話で、それからは振付師や「パーフェクトヒューマン」でアーティスト活動もしてきた。5年前からはDリーグ(ダンスのプロリーグ)でサイバーエージェントのチームのディレクターも務めていた。
プロダンサーから振付師、そしてDリーグの監督へと徐々に役割が変わってきた。監督は振付だけでなく、組織を見てチームのメンバーと話し、スポンサーと話し、組織を良くしていく仕事だ。
チームを率いる中で「人を輝かせる」ことに集中してきた。Dリーグでは若手の有望なダンサーを輝かせる舞台で5年間戦ってきた。そこからダンサーだけでなく世の中の人も輝かせたいという気持ちになってきた。ダンサーとしてのキャリアは一つの段階を終えたので、これからは政治家として日本を良くしていきたいと思い、この世界に飛び込んだ。
Q. 政治家を目指すきっかけはありましたか?
各地を回り、若い政治家の人たちと会う機会が増えてイメージが変わった。20代前半までは政治家に対して「偉そうで怪しいことをしている」というイメージを持っていたが、若手の活気ある政治家に会ううちに「政治家ってかっこいいな」と思える瞬間があった。そこから政治が身近に感じられるようになった。
また、渋谷区の部活動改革のダンス部プロデューサーを務めるなど、公共の仕事に携わる経験も増えてきた。公共の仕事ではビジネスとしては成り立たなくても社会課題を解決できる良さがある。そういったことから政治への道が見えてきた。
Q. なぜ自民党から出馬するのですか?
ダンサーとして全国を回る中で、地域のダンスイベントの主催者やスタジオのオーナーなど、子供たちを応援してくれる人たちの多くが自民党に所属していた。自民党の人たちが各地の署や自治体としっかり絆を築こうと努力している姿を見てきた。
また、取り組みたい政策を全国的に展開していきたいと考えている。自民党は現在逆風かもしれないが、全国にしっかりとした基盤を持っている。批判されている部分は自分が改善に努め、全国の仲間と変革していきたいという思いから自民党を選んだ。
出馬は自分から志願した。どの党が良いか模索はしたが、経験や現状を考え、自民党で出るのが一番やりたいことを実現できると判断した。
Q. 「客寄せパンダ」と言われることについてどう思いますか?
客寄せにするならもっと有名人がいるはずだ。もし党が客寄せとして私のポテンシャルを信じて公認してくれたとしても、それは全く構わない。その機会を活かして社会を変えていきたいという思いに嘘はない。
ストリートダンサーが与党から出馬することは前代未聞だ。この状況が重なって出られるようになったのは、文化芸術に携わる人にとって大きなチャンスだ。「票集め」と言うより「チャンス」だと思ってほしい。普通の状況では30代のストリートダンス出身者が公認をもらえないかもしれない。
SNSでの批判については思ったより気にならない。「芸能人崩れが政治家になる」といった批判もあるが、自分は第一線でやってきたつもりなので当たらない。多くの人がまだ自分のことを知らないだけなのだろう。

Q. 兄・中田敦彦さんとの関係はどうですか?
兄とは仲が良い。ただ、この選挙活動において兄弟として何かコラボするということはない。立候補する際には連絡した。兄がYouTubeで政治についても話しているが、フラットな報道をしていると思う。そのフラットな姿勢に対して自分が政治家を目指すことが水を差すことになるのではと心配し、電話で伝えた。
兄は驚いていたが、「自分の存在は毒にも薬にもならないと思うから、気にせず活動してほしい」と言ってくれた。政党選択については特に話はしなかった。
兄からの影響は直接的なものはないが、パーフェクトヒューマンの成功の裏には多くの失敗と試行錯誤があった。それを見てきた経験から、「飛び込む、ぶつかる、そこから軌道修正して目的を必ず勝ち取る」という姿勢を学んだ。
兄は先に道を歩いてくれている存在だ。ぶつかったり失敗したりする姿を見て、そのぶつかることに価値があると気づいた。ぶつかることで得られる経験には説得力が出る。そういう姿勢を示してくれるのが兄の良いところだ。

Q. 選挙戦の見通しはどうですか?
自民党から出ることで拒否反応を示す人もいるが、応援してくれる人も意外と多い。リーフレットを配ると受け取ってくれない人もいると思っていたが、話を聞いてくれる人や「頑張ってね」と言ってくれる人が多い。
当選の可能性については正直わからない。前回の参院選の自民党の得票数や議席減の可能性を考えると、ボーダーラインは20万票くらいではないかと思う。当選確率は49%くらいか。政治に詳しい知り合いからは4%と言われたが、「これまでにない候補者で、関心がなかった人たちが投票に来る可能性がある」とも言われた。
特にダンスやストリートカルチャーに関わる人たちには、今まで全く分からなかった参議院選挙について説明し、選挙が自分たちの生活に直結することを伝えていきたい。
Q. どんな政策を実現したいですか?
コミュニティを作りたい。地域の中で活動しているPTA、民生委員、消防団などボランティアでがんばっている人たちがいる。お金をもらわないからこそやっている人もいるが、それにしては評価されていない若い人たちの中には民生委員や消防団の仕事を知らない人も多い。
そういった人たちを表彰制度などで評価し、存在をしっかり発信していきたい。また、お祭りや若者支援、世代間交流など、人の心を開く職種のスペシャリストを育成したい。地域おこし協力隊のような形で、子どもたちの心を開いたり、祭りを盛り上げたりする人材を派遣する仕組みを作りたい。
祭りがあると若者が帰ってくるが、誰がやるのかという問題がある。そういうことに詳しい人材を育成し、国が支援することで街の楽しさを創出し、若者の地方離れを解決する糸口になると思う。
また、公共施設のDX化も進めたい。公共施設の予約は複雑で、キャンセル方法も分かりづらい。これを改善し、さらに夜間解放も進めたい。スマートキーなどの技術を活用すれば、受付がいなくても施設を利用できる。夜間解放で若者たちが集まれる場所を増やすことで、ダンスなどの活動を経済的負担なくできる環境を作り出せる。
Q. ダンスが義務教育やオリンピック種目になるなど発展してきましたが、どう見ていますか?
奇跡的な発展だ。義務教育課程に入って約12年、そこからSNSも発展し、ダンスコンテンツが「いいね」をもらえるようになった。以前は自分のダンスをYouTubeにあげるのは恥ずかしいと思っていたが、今ではダンス未経験者もTikTokなどで踊る動画をあげるようになった。
パリオリンピックでのブレイキングの採用も素晴らしかった。国と文化と宗教を超えて一体になる熱量と雰囲気は世界平和を感じさせた。ブレイキングは若者の参加を増やすためにオリンピック種目になったという背景もあるが、このチャンスを活かして世界平和や個性・オリジナリティの大切さを表現できたのは大成功だった。
次のオリンピックでは種目から外れるが、オリンピック種目となったのは「ご褒美」のようなもの。滅多にもらえないものだが、多くの人の記憶に残るはずだ。この機会にDリーグなどのイベントでダンスの素晴らしさをさらに発信し、舞台だけでなく様々な場面で社会貢献できることを示していきたい。
Q. 政治家として、今後どう活動していきたいですか?
若い人たちにとって距離の近い政治をしたい。自民党は発信が少ないイメージがある。こまめに発信し、今何を考えているのかを伝えることが大事だ。また、政治の言葉は難しく、参議院の仕組みや安全保障、社会保障などの基本的な知識がない人も多い。そういう「知りたい」という層に向き合っていきたい。
ストリートカルチャー出身として、様々な背景を持つ人たちの橋渡しもしたい。裕福な家庭の子どもが通う学校と、家がなかったり親がいなかったりする子どもがいるストリートの両方を行き来してきた経験から、「この差は埋まらないのか」「こんなに頑張っているのに認めてほしい」という思いがある。そうした支援をしていきたい。
40代は絶対に政治に捧げようと思っている。ただし、永続的に政治家を続けるつもりはない。変えたいことを変えた後は、自分の出馬をきっかけに政治に興味を持ったダンサーなど次の世代に引き継ぎ、別の道に進みたいと思っている。
政治家という職業は現在「嫌われる職業」になっている。政治家だというだけで嫌な顔をされることも多い。これを「かっこいい」と思われるようにしないと、優秀な人が政治家になってくれない。自分自身もかっこいいと思われるような政治家を目指したい。
